介護業界へ飛び込んだキッカケ

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私は今から数年前(2016年ケアマネ試験に合格したので、そのくらいの年数だと思って下さい)に今の介護施設に就職しました。
それまでは営業畑ばかりだったので完全に異業種へ飛び込んだ形です。

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◆営業職の仕事を退職

前職の営業はノルマがきつく頑張って良い成績を残したとしても、翌年にはその成績を超える事がノルマとなってしまいます。

つまり、自分の敵は昨年の自分なのです。

『これはダメかもしれない』と思いました。
ダメとは先(未来)が無いという事です。

毎年毎年、去年の自分をノルマにされると成績は右肩上がりを強いられる一方、自分は年々年老いていき体力も気力も衰えていくのは目に見えて明らかなのです。

まぁ、そんなこんなで自分の将来を色々考え転職する事にしました。
勿論、営業の仕事を探していましたが、当時の不景気も相まってなかなか良い転職先が見つかりませんでした。

『転職先を見つけてから辞めろよ』
という厳しいご意見もあろうかとは思いますが、当時はストレスもピークに達し感極まっていたのです。

『ノルマが達成出来ないなら今すぐ窓から飛び降りて謝罪しろ!』
と上司から言われ
『何ぃ?』
と呟いてしまいましたが(だって3階だったんですもの)
何やかんやで円満に退職しました。

要は介護業界ならずとも『ブラック』と言われる企業は多数存在するのは事実です。

◆退職後、仕事を探す

退職後、来る日も来る日もハローワークに通いました。
1日も早く就職したかったので真剣そのものでした。

簡単に決まると思って甘くみていましたが、
30歳を超えた【中古の男】はいともたやすく3件程『書類審査』で落ち、やっとたどり着いた面接2件も落ちてしまいました。

失業保険の認定日に行くとハロワの職員から
『失業保険は限りある資源なんだからアテにせず早く就職先を…』
云々と説教じみたお言葉を頂き何だか自分がとても惨めで情けなくて悲しくて
『嗚呼、自分は今、社会の最底辺の失業者でゴミクズ同然なんだ』
という思いをひしひしと感じていました。

◆「派遣」で介護の仕事に応募する

ある日、ハロワに行くとその日の担当の職員は初老の気さくな男性職員で
『就活頑張ってるみたいだね~。ボクが今朝見た新聞を切り抜いてきたんだけどちょっと見てみてよ』
と言い、私に新聞の切り抜きを差し出しました。

ハロワの求人とは全く関係無いものでしたが、そこには【介護職員人材育成事業開始】なる見出しでこれから介護職員になろうとしている人を都道府県が派遣会社とタイアップして様々なサポートする人材育成事業の内容が書かれていました。

内容としては、介護業界(派遣先)で働きながら
・無料で各種研修の受講
・無料でホームヘルパー2級(現在の介護職員初任者研修)の取得支援
・時給は1150円~(ヘルパー2級取得後は1300円~)
・交通費支給・各種社会保険あり
・派遣期間は6か月、その後は派遣先と直接雇用をサポート

という何とも充実した内容でした。

半年間は正社員では無く、『派遣社員』という今まで経験した事のない雇用形態・社会的身分ではありましたが、無資格・未経験の私にとってその人材育成事業が介護業界へ飛び込む最大のキッカケとなったのです。

ハロワの職員は更にこう言いました。
『これからは介護の時代だよ。給料や年収は少ないかもしれないけど何より継続して安定した収入を確保出来る。一丁、やってみなよ』

「そう言われればそうかもしれない」
興味はありましたが自分とは完全に畑違いの業種だったので踏み込めずにいた未知の世界。
それが『福祉・介護業界』です。

私はその人材育成事業に参加することにしました。
そして介護事業所2社に派遣会社を通じて雇用の応募をしました。

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◆1社目から『不採用』

介護施設や事業所にも色々な形態があります。
・老人保健施設
・特別養護老人ホーム
・訪問介護(ヘルパーステーション)
・通所介護(デイサービス)
・有料老人ホーム
・小規模多機能
・グループホーム
・サービス付き高齢者住宅

等々

当時の私はそんな知識も全く無く、とにかく介護施設2社に申し込んだのです。

1社目は小規模多機能型施設で、2社目は特別養護老人ホームでした。
小規模多機能の方は履歴書を送ったあとにお断りの電話がありました。

『山嵐さんに問題があるとか悪いっていうわけじゃないんですが、少し前に歳の若い子からも応募がありましてね、採用の枠の都合もありますものですから今回は申し訳ないんですがご縁が無かったということで…』
という内容だったと思います。

『そうですか。わかりました。ありがとうございました』
と返答しました(当たり前ですが)。

その当たり前の台詞を言うのに内心動揺と失望感と様々な複雑な思いが交錯したのです。

・介護職員が不足しているのに不採用なんて自分はとうとうそんな業界にさえ歓迎されない人間になってしまったのだろうかという自己嫌悪
・『歳の若い子』は採用、30歳を超えた【中古の男】は不要のトラウマ
・いつまで経っても仕事が決まらない不安・焦り・恐怖・憤り

自分は『人間失格』なんじゃないだろうか
とさえ思い始めていました。

◆2社目に面接に行く

しかしありがたい事にもう1社からは
「面接に来て下さい」
という連絡がありました。

これくらいで心折れている場合ではない。

面接当日、まず小さな部屋に通され
『介護業界と今後の私の展望』
というお題で論文を書くように言われました。

『3年後に介護福祉士資格を取得し5年後に介護支援専門員資格を取得し必ずや介護福祉業界に貢献出来るよう努力します』
私はハッキリとそう書きました。

これは私の『強い想い』『初志』です。
その後は別室で面接。

目の前に向かって左から理事、事務長、施設長、理事長が座り面接が始まりました。
面接官は全員女性でしたが、心なしか全員目がつりあがっていて般若の顔のように見えました(失礼)。

その中でも1番優しそうな顔をしている印象を持った事務長がこう発言しました。

『アナタは今まで仕事を何回もコロコロ変わって尻が軽いように見えますね』

先制パンチを喰らい顎を砕かれそうになったのを今でも覚えています。

そんなこんなで面接も(無事?)終わり、
あとは結果を待つのみとなったのです。

◆採用結果と『ハケンシャイン』

数日後にめでたく採用の連絡がきた!
という事で電話で初出勤日や持ち物や注意事項を聞くことになりました。

会社の人:『それとお昼ご飯はどうされます?350円か450円で給食が頼めますけど』

私:(350円か450円ってどっちだよ。まぁ100円の差だしいいか。給食頼んで皆で食べれば職場に早く打ち解けられるかもしれないし頼んでおこうかな)←心の声です。

『そうなんですか。わかりました。ではお願いします』

会社の人:『わかりました。給食を頼まれるんですね。伝えておきますね』

会社の人の電話口の後ろの声:『あ、その人、派遣だから!』

会社の人:『あ、そうか。あ、山嵐さんごめんなさい。派遣の人に来て貰うのが初めてなので給食が出せるか今わからないんです。なのでとりあえず当日はお弁当か何か持って来て下さい』

私:『はあ…そうなんですね。わかりました。では当日宜しくお願いします』

と言って電話を切りました。

私にとってもその介護施設にとっても派遣社員というのは初めての事だったようです。
私はこれからその介護施設で『ハケンシャイン』として半年間働く事になります。

「ワタシハ…ハケンシャインデス…ヨロシクオネガイシマス」

こうして私は介護業界へ飛び込んだのです。
追伸:今勤務している職場と同じ所です。

【続編】
初出勤の日の出来事(前編)~奉仕の闇~

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