初出勤の日の出来事(前編)~奉仕の闇~

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介護業界へ飛び込んだキッカケ』からの続きになります。
今の職場へ派遣社員として初出勤の日の出来事。
緊張しながら出勤すると労務担当の事務員さんが制服(ジャージとポロシャツ)を渡してくれた。
『それに着替えたら理事長にご挨拶に行って下さい』
と言われ、そそくさと着替えると理事長に挨拶に行った。
『今日からお世話になります。宜しくお願いします』
と言うと
『はいはい。この仕事は目配り気配り心配りが大切です。奉仕の心で身を粉にして一生懸命働きなさい』
と言われ
『はい!ありがとうございます。頑張ります』
と頭を下げた。
まぁここまでは別に普通でどこでもある光景なのかもしれないが
そこから徐々に異様さが見えてきた。
午前9時から朝礼が始まるので参加。
15人程の職員が輪になっているのだが、12月だというのに明らかにエアコンが入っておらず寒い。
まぁ職員だけの朝礼なので節約しているのだろう。
私は新入りなので殆ど全員の顔も名前も肩書も知らず
とにかく挨拶をしなければいけないと思い来る人来る人に
『おはようございます』と挨拶をしていたのだが
返ってくる挨拶は呟くような声ばかりで中には挨拶を返してくれない人もいた。
(きっと偉いさんなんだろうなぁ・・・)
などと勝手に自己解釈してその場をやり過ごしたが何か最初から違和感を感じていた。
(何だろうか。この違和感は)
理事長が最後にやって来て
『本日の朝礼を始めます。根本理念~!』
と叫ぶと、全員が根本理念を唱和しはじめた。
根本理念の唱和が終わるのに約5分。
これで終わりかと思いきや、続いて
『平成22年度事業計画~』
と唱和が始まった。
初めて参加した私は何が何だかわからずとりあえずジーっと立ったままどこに目線を置けばいいのかわからずただただ正面を1点凝視していた。
事業計画の唱和が終わるのに約5分。
既に朝礼開始から10分が過ぎていた。
全員目標を言い終えると理事長が続けて言う。
『では、本日の申し送りをお願いします。まずは医務から』
これは1分程度。
『次に各ユニットから申し送りお願いします』
全部で6ユニット(実際には12ユニットだが2ユニットずつくっついているので6)あるので、ここから各ユニットの申し送りが始まるのだがこれがまた長い。
1ユニットの申し送りは平均1分~3分くらいなのだが
偉いさん達からイチイチつっこみが入る。
『何でそこでそんな事をしたんだ?』とか
『バイタルの意味がわかって言っているのか?』
等々
そんな話は後ですりゃよかろうに。
朝礼でごちゃごちゃ言ってる間にもユニットでは利用者が「トイレ~」って訴えてますよ。
介護職を早くユニットに戻してあげなさいな。
(こんな環境で利用者はどんな生活を送っているんだろう)
そう思いながら延々と続く朝礼を嫌な思いでやり過ごしておりました。
9時30分頃に何とか朝礼も終わり解散になりました。
ここで先ほど感じた違和感の答えがわかりました。
職員の目が死んでいたのです。
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これが奉仕の心・菩薩行なのか。
苦行・無間地獄・阿修羅の心の間違いじゃないだろうか。
介護業界は皆こんな感じなのだろうか。
それともこの施設だけがおかしいのか。
後から聞いた話ですが、
真夏でもエアコンを入れずに朝礼をする為、
今回のような長時間になると朝礼中に倒れる職員もいたそうです。
そんな職員に向かって偉い人はこう言ったそうです。
『これくらいで倒れるなんて、普段の健康管理がなっていない!』
今日から私はこの職場で働きます。
後編につづく)


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