介護施設の夜勤の風景

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介護施設の業務には夜勤はつきものだ。
常勤の介護職員なら殆どの職員がやっているはずの夜勤業務について書いてみたい。

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◆介護施設(特養)の夜勤の拘束時間は?

16時間労働で職員1人で約20人の利用者を介護する
ことになるので夜勤を嫌がる職員もいるが、
私は好きだ。

その日の利用者の人数や状態によって変わってくるが、
1人の時間が持てるし、書類も捗るし、夜勤手当もつくし、
夜勤明けの日の次の日は休みなので
2日分働いて2日休む感覚なので休みを得した気分になる。

拘束時間としては、私の事業所の場合、
17時30分~翌日9時30分の合計16時間となる。

①『夜勤入り』17時30分~
②『夜勤明け』翌日9時30分~
③『公休』翌々日
夜勤をすると①~③が1セットとなる。

つまり夜勤を1回するだけで3日を消費するのだ。

当然、夜勤中に仮眠の時間なんて無い。
暇な時間に勝手に休憩しやがれ』のシステムだ。

◆介護施設(特養)の夜勤の業務内容は?

夜勤帯には忙しい行事も関係無いし、入浴介助も無い。
家族や他の外部の人が出入りする事も無い。

では、一体何をするのか?

簡単に時系列で書くと、
・17時30分~17時40分 『夜勤の申し送り』
・17時40分~18時30分 『夕食準備、食事介助』
・18時30分~20時00分 『排泄介助、就寝介助』
・20時00分~21時00分 『パソコン入力、記録、書類や家族への連絡帳の記載等』
・21時00分~23時00分 『自分の夕食、各居室の巡回、やり残した事をやる』
・23時00分~翌0時00分 『巡回・排泄交換(介助)、記録』
・0時00分~2時00分  『自分の仕事、コール対応等』
・2時00分~3時00分  『巡回・排泄交換(介助)、記録』
・3時00分~5時00分  『自分の仕事、コール対応等』
・5時00分~6時00分  『巡回・排泄交換(介助)、記録』
・6時00分~7時00分  『起床(離床)介助、朝食の準備』
・7時00分~8時00分  『朝食介助』
・8時00分~9時00分  『排泄介助』
・9時00分~9時30分  『パソコン入力、記録』

上記が基本的な流れだが、
コールが頻発する夜もあれば
尿便が爆発する夜もある。

不穏な利用者がいたり、夜間徘徊をして全然寝ない利用者もいる。
転倒などの事故や怪我、急変する利用者がいれば、
その対応も必要になってくる。

そうなると『休憩』どころではなくなる。
日によって全く違う顔を見せるのが『夜勤』なのだ。

◆夜勤の激務の肝は『起床(離床)介助』にあり

長時間の拘束と日によって休憩すら取れないし
仮眠時間もない徹夜業務となるのだが、
その『激務の肝』は起床介助にある。

朝の離床介助は熾烈を極める。
自分1人で20人の利用者を起こして生活室へ誘導するのだ。

離床介助は、利用者の自立度によって
どこまでどんな介助が必要かは変わってくるが、
・基本的にベッドから起きてもらい掛け布団をたたみ
・排泄を済ませパジャマから普段着に着替え
・入れ歯を装着し、整容し部屋のカーテンを開けて生活室へGO!

が基本的な流れである。

1人誘導するのに10分掛かったとすると
10分×20人=200分(3時間20分)掛かる。

7時の朝食に全員集合させようと思ったら
午前3時40分から起こし始めなければならない。

しかしそれはあまりにも早すぎるし
起こされた利用者も可哀想(というかグレーな部分ですよね)なので
1人平均10分も掛けていてはイケナイのだ。

私の場合、大体1人平均4分くらいだから

4分×20人=80分(1時間20分)である。

7時に全員集合の為には5時40分から起こし始める。
それでも早いって?

それもグレーゾーンなのだが、
7時に朝食を開始して8時に排泄を行い
パソコン入力を行い
9時に入所の利用者を受け入れ(ショートなので)
日勤帯の職員に引き継ぐ為には
時間を逆算していくとどうしてもそんな時間になってしまう。

これは介護施設あるあるなのです(たぶん)。

【関連記事】

ワンオペ夜勤をしている介護施設では、 早出職員が出勤してくるまで1人の職員で約20人の利用者の介護をします。 【参考...

だから5時40分~7時までは猛烈に忙しい。
7時~朝食で8時~排泄なのでこれも忙しい。

9時~朝礼が始まる。

パソコンも入力しないといけない。
あっという間に9時半(定時)だ。

でも職員が足りていないからすぐには帰れない時もある。
なかなかハードである。

仕事の『早さ(速さ)』を競うのは本来求めるべき介護ではないが、人員の配置や職員1人当たりで対応する利用者の人数では
介護職が神様かスーパーマンではない限り、現状の対応が限界なのだ。

そして、どうしても『早さ(速さ)』を求めるケアになりがちだ。

早さを求めると安全性が疎かになりやすいので、
悪循環』としか言いようがないのだが
業界や事業所はそういう部分には蓋をして
見て見ぬふりをしているのが現状の介護業界と言えよう。

『見て見ぬふり』をされている介護職員は
今日も汗水垂らして激務をこなしている。

コメント

  1. POKO より:

    以前働いてた住宅型(訪問)では、
    就寝も起床も、全介は1人で30分以内で
    良かった。あくまでも声書けや、
    相手の動作を促すように、ゆったりしてた。
    鼠径部、陰部、臀部の洗浄もしてたし、
    付きっきり。
    申請で被らないようにその分、
    ヘルパーもいてた。
    今 サービス付きでは、
    更衣、口腔、整容もままならず、
    就寝も起床も5分内。

  2. 山嵐 より:

    >POKOさん
    こんにちは。
    施設形態や利用者の自立度によって掛かる時間も変わってきますよね。
    そういう部分に目を向けて職員の配置をされていないので、現場職員にしわ寄せだけがきてしまっているのが現状です。

  3. POKO より:

    こんにちは。
    就寝はいいんですが、
    早出がいないので、夜勤が
    起床の離床前の状態にするのに、
    4時から動いて、離床が5時半。
    すぐ食堂誘導し、
    次の他の人達を離床させの繰り返し。
    朝食 7時半なのに。

  4. 山嵐 より:

    >POKOさん
    こんばんは。うちの施設はかろうじて早出はいますが、似たような感じです。朝は過酷ですね。