【特養】要介護3以上に限定。受け入れ敬遠で2割以上に空所の理由は?

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特別養護老人ホームの約2割が要介護3の入所を見合わせていることが毎日新聞の全国アンケートでわかった。
国は2015年に入所者を要介護3以上に制限したが、介護報酬の加算や要介護認定の不確かさを理由に施設側が受け入れを敬遠した形だ。
2割以上の施設に空きがあるとみられ、要介護1、2でも認知症のある高齢者の受け入れ要望も多く、入所政策の見直しが迫られそうだ。
引用元:毎日新聞

2015年から国の方針で特養の入居者は要介護3以上(3も含む)に限られる、とされた。

しかし早速歪みが生じてきている。

それまで待機者は約52万人だったのだが
この制限が出来て待機者は約36万人に減った。

待機者が減ったのは良い事では無く、
介護度だけで入所を制限されてしまうため、
本当に入所が必要な人や家族が申し込みさえ出来ない状況に
追いやられてしまった状態だ。

本当に入所が必要な要介護1や2の人とは
『徘徊がひどい認知症の人』や
『老々介護で居宅での介護が困難な人』たちである。

それらの人に対しては『特例入所』という形で
1.施設側は、特例入所を申し込む人に対して、「やむをえない事由」の情報記載を求める。

2.1の申し込みがあった場合、施設は保険者に対して報告を行なう。また、その際に施設は保険者から該当するか否かの意見を求める。

3.意見の求めを受けた保険者は、地域のサービス提供の状況や担当ケアマネからの聴取内容も踏まえ、施設に対して意見を表明する。

4. 施設側が入所検討委員会を開く場合は、改めて保険者に意見を求めることが望ましい。

という手順を踏めば入所は可能であるが、
正直言って、あまりにも敷居が高く煩雑で敬遠したくなる手順だ。

そして施設側もどうせ受け入れるなら
加算が多く取れる方が良いので
要介護4や5の高齢者を好んで入所させるようになる。

要介護3の人は次の更新認定でひょっとしたら
『要介護2や養介護1』になる可能性がある。

そうなると退所をしてもらわないといけなくなるため、
また1つ空所が増える可能性が大きい。

出来るだけ空所を作りたくないので
要介護2になる可能性のある要介護3の人は
初めから入所させたくないなー
というのが特養側の考え方である。

当然の考え方だと思う。
そうなると空所があるのに入所出来ない(させない)状態が続き
・入所したいのに入所出来ない人
・入所して欲しいのに適当な入所者が見つからない特養

という整合性に欠けた構図が出来上がってしまう。

国が入所制限を厳しくする政策によって介護難民が減ることはなく、
入所者や家族に不安を呼び起こしているだけでしかない。

小手先の政策はもう限界で誰も得をしていない。
公費を増やし、施設を拡充する抜本的・根本的な見直しが必要だと考える。