ユニットリーダーという謎のポスト(前編)

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普通の会社や組織というものは、
肩書や役職にピラミッドが存在し
平社員から始まり、主任、係長、課長、部長・・・
と出世コースがあり、一度昇格すると
・大きなミスをやらかした
・会社に損害を与えた
・刑罰に相当する罪を犯した

というような余程の理由がない限りは降格にはなりません。

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◆ユニットリーダーとは

ユニット型の介護施設にはそういった出世コースとは
一味違った『ユニットリーダー』という
ポスト、ポジション、肩書があります。

ユニットリーダーと聞くと
『STAP細胞はあります!』
というセリフを想像される人もいるかもしれませんが、
介護業界のユニットリーダーは
『終生楽土はあります!』
と言い続ける役割です。

このポジションは老人福祉法に定められた
設備及び運営に関する基準に明文化されているものであり、
とりあえず形だけでもユニットリーダーを各ユニットごとに
置いておかなければなりません。

◆急に降格される役職

それでも一応、肩書と役職手当をもらっていれば
付随した責任や管理能力を問われるわけです。

ある時、私の所に介護主任がやってきてこう言いました。
「次回の異動で、〇〇くんを経験のためにリーダーに上げようと思ってるんだけど」

私は
「ああ、彼は頑張ってるし良いんじゃないですか?」
と言った。

次に主任が
だから山嵐くんはリーダー降りても大丈夫?
と言うのです。

おっと…そういうことか…。

◆どう返答するべきか

ここでどう答えるべきか。

1.嫌です!私もまだまだ頑張りたいんです。
2.どうぞ~いいですよ~
3.お任せします

私の頭の中はこの3つに絞られました。

答えを出す前にこう聞いた。
私、何かミスか会社に損害を与える事をしましたか?

すると主任はこう言った。
「いや、そういうわけでもないし良く頑張ってくれてるんだけど、下の者にも色々経験を積んで欲しいしね~。聞いて回ってるのは山嵐くんだけじゃないから、誤解しないでね」

事情はわかりましたが色々疑問が…。

①ユニットリーダーとは『下の人間に経験を積ませてやりたい』という理由だけで簡単に昇格になったり降格になったりする非常に脆いベニヤ板か発砲スチロールのようなものの上に成り立っているポジションなのか?

②そんな理由で降格になった場合、役職手当が無くなるので給料が下がるんですが、介護業界ってやっぱり職員に対してそういうぞんざいな扱いをするの?

その時の聞き方も
来月からもユニットリーダーで頑張ってくれる?
って聞いてくれたら
はい、頑張ります
と答えられるのだが
ユニットリーダー降りても大丈夫?
みたいな聞き方をされると
やはり私の答えは
別にいいですけど、お任せしますよ
という上記の2と3を合わせた返答をしてしまった。

◆どこまでも図々しい

最後に主任に
『もし降りることになっても、キミは能力も十分あるんだから、新しくリーダーになった子を下から支えてあげてね』
と言われた。

ここは正直に
すいません、それはさすがに無理ですよ
と言った。

降格して手当もなくなり後輩が自分の上司になるのに下から支えるってどういう思考?

その後、実際に私はサブリーダーに降格となった。
サブリーダーには手当はつかない、平社員と同等のポジションだ。

なのに『サブリーダー』と命名する所がいやらしい。

一応、肩書あるんだから(手当はないけど)責任持って頑張りなさいってことでしょうね。

そうして翌月から
私は後輩がリーダーをするユニットで
サブリーダーとして内心惨めな思いで
自分与えられた環境の中で自分の業務を行う事だけに専念した。

入社の時に宣言した
3年後に介護福祉士資格を取得し5年後に介護支援専門員資格を取得し
必ずや介護福祉業界に貢献出来るよう努力します。

(この時点で既に介護福祉士資格は取得済)

という自分の目標だけを見据えて耐えました。
惨めな思いで働くと業務にも支障が出兼ねないので、
『無我』の境地に自分を置くことに専念した。

上記のように、介護業界におけるユニットリーダーなどというものは
非常に立場が不安定でありながら、責任も持たせられる謎のポストなのだ。

後編に続く)