ユニットリーダーという謎のポスト(後編)

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前回の記事

普通の会社や組織というものは、 肩書や役職にピラミッドが存在し 平社員から始まり、主任、係長、課長、部長・・・ と出世コースが...

の続きになります。

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◆降格後の私

私はユニットリーダーから降格しサブリーダーとして
無我の境地で働いていました。

自分に与えられた環境の中で居場所を見つけ、
慣れてきたこともありそれなりに平和に月日は流れていきました。

役職手当は失いましたが、
責任が軽くなったのはなかなか快適でした。

リーダーを降りて5か月目のある日、
突然主任から内線で呼ばれました。

ちょっと今から会議室に来れるかな?

リーダー降格の件もあり、
主任には少し不信感が募っていたので
少々ぶっきらぼうに
今、介助中なんですぐには行けません
と言いました。

すると小声で
そうかそうか、じゃぁ手が空いたら来てくれるか
と言って内線が切れました。

「一体なんなんだ、急に会議室って…」
などと思いながら介助がひと段落したあとに会議室へ行きました。

◆急に昇格

ノックをして会議室に入室すると
正面に事務長・理事長・副施設長が直立不動で立っており、
その向かい側に主任も直立不動で立っていました。

内心『えっ…なにこれ…』と思い動揺していると
事務長が無言で手を差し出し「そこに立ちなさい」という
ジェスチャーをしたので主任の横に私も直立不動で立ちました。

すると事務長が紙を取り出し読み始めました。

『只今より、内示を申し渡す。
山嵐を10月1日付けでユニットリーダーに任命する』

事務長の横にいた理事長が続けて言った。
頑張ってね~

その横の副施設長は無言で「うんうん…」などとと頷いていました。

私は頭をかなづちで殴られたような衝撃を受けました。

(え?私5か月前にリーダーを降りたばっかりなんですけど)

心の声のつもりが衝撃すぎて声に出てしまっていました。

主任は私に目をやり「今それを言うな」と言わんばかりに私の前に手を差し出しました。

しかし、一体だれがこんな話を素直に聞き入れられましょうか。

私は5か月前にリーダーを降ろされ
今やっと気持ちの整理もつき快適に業務をやり始めていた所なのです。

今まで私の施設ではこのような形で内示を伝えられることがなく
主任と副主任が異動や昇格・降格を決めていたのだが、
突然今回は内示式のような仰々しい形となりました。

それには理由があり、
とうとう介護業界も国の政策により
法人・事業所の組織編成の構築を迫られる時を迎えたからのようです。

しかし、私個人としてはあまりにも激動の半年ではないか。

半年の間でリーダーから降ろされ再びリーダーに上げられたのだ。

正にチンプンカンプン摩訶不思議な世界である。

◆やっぱり辞退してみる

翌日、どうもスッキリしない私は主任に言いました。

『昨日の内示の件ですが、辞退しようと思います』

すると主任は
今回の件はもう俺の手を離れてるから、俺に言ってもダメ。事務所で言ってくれるか
と言うのです。

主任を飛ばして上の偉いさん所に勝手に行けってか。
どうなっとるんだ、この会社は。

なんやかんやで主任に間に入ってもらい偉いさんと話しをする機会をもらえた。

・昇格してもまた降格するかもしれない不安定な肩書は不要なこと。
・5か月前に降格したばかりであり現状のままで暫くは働きたいこと。
・降格に伴ってモチベーションも下がっており今更リーダーをする気持ちがないこと。

私が辞退したい経緯と理由を伝えると
えー?昇格したのに嬉しくないの?
と開口一番言われた。

(あれ…この人達、私の言ったこと聞いてたのかな)

兎にも角にも言いたいことは全部言った。

◆降格や昇格を繰り返す謎のポスト(結論)

『この人事は理事会で正式に決まったことなので辞退はできない』
『悪いけど頑張って下さい』
という結論で終わりました。

10月1日から半年ぶりにユニットリーダーに復帰する事になった。

正直、「さぁ、またリーダーを頑張ろう」などという気は全く起きませんでした。

それよりも「人を将棋の駒か何かのような扱いをしやがって」という不信感ばかりが膨らんでいきました。

ですから、私は「会社のためではなく、自分のために頑張ろう」という思いを更に強くしました。

初心忘れるべからず。

3年後に介護福祉士資格を取得し5年後に介護支援専門員資格を取得し
必ずや介護福祉業界に貢献出来るよう努力します。

(介護福祉士資格はこの時既に取得済なのでケアマネ資格が最終目標)

この目標だけは見失わないようにどのような形であれ前へ進もうと再度自分に誓いました。

しかし正に謎のポスト「ユニットリーダー」、謎の人事の「介護業界」である。