民間資格が異常に多い介護業界の闇と改善策

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介護業界ほど民間資格が多種多様な業界はないのではないでしょうか。
異常な多さの裏には『闇』があります。
介護業界には一体、どれくらいの資格が存在しているのでしょうか。

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◆介護業界の資格一覧

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●国家資格

国が認定している資格です。
信頼度においては、間違いなく国家資格が最上位といえましょう。
・介護福祉士
・社会福祉士
・理学療法士
・作業療法士
・言語聴覚士
・柔道整復師
・あん摩マッサージ指圧師

●公的資格

公的資格は、国家資格と民間資格の中間にある資格です。
民間団体や公益法人が実施し、地方自治体が発行する資格です。
国家資格ほどではないものの、信用度の高い資格も数多くあります。
・介護支援専門員
・介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)
・介護職員実務者研修(旧ホームヘルパー1級)
・福祉用具相談専門員
・福祉住環境コーディネーター
・移動介護従業者(ガイドヘルパー)

●民間資格

企業や団体等が独自に認定し、授与する資格です。
法律などの規定などがないのが特徴といえます。
・認知症ケア専門士
・介護事務
・医療事務
・介護予防運動指導員
・健康生きがいづくりアドバイザー
・福祉レクリエーション・ワーカー
・サービス介助士
・手話技能検定
・全国手話検定試験
・音楽療法士
・視覚障がい者生活訓練等指導員
・医療福祉環境アドバイザー
・介護予防運動スペシャリスト
・アロマセラピスト
・福祉用具プランナー
等々
最近では更に
『認定介護福祉士』
『認知症介護実践リーダー』

という介護福祉士の上級資格や加算対象の研修もどんどん造設されています。

◆資格(研修)が多い謎と闇

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正直な感想ですが、
『資格取得費や研修受講費等の労働者の上前や犠牲の上に成り立っている業界』
にしか見えません。
利用者を幸せにする為に、我々現場職員は国や団体や企業に高いお金を払って貴重な時間を搾取され、資格を取得したり認定されたりする事が本当に必要でしょうか?
『利用者の幸せという理想』を追い求めるために、『現場職員や労働者を犠牲にしているのが現実』だと言えます。
これだけ資格や研修が多い業界は他に類を見ません。
多いだけで将来的に価値がある資格が少ないのは『ナンセンス』と言えます。
もうこれ以上資格や研修を増設・新設しないで欲しいと願います。
我々現場職員のお金や時間をこれ以上搾取しないで欲しいのです。
介護業界以外の業界であれば、収入や売上は顧客(利用者)から頂戴しそれを拡大、増収することで
『業界の繁栄と永続的な安定収入』を得ます。
介護業界は『介護保険』という財源と予算の中で収入がある程度決まってしまうので
収入の矛先を労働者に向けてしまいました。
現場職員の収入が
月給50万円(又は年収600万円)以上あるなら資格取得費や研修費で10万円を払っても構いませんが、
月給20万円(年収250万円~最大400万円)の介護職員から10万円の資格取得費や研修費をむしり取るシステムは『搾取』という言葉しか思いつきません。
狂気じみた闇に包まれた謎の業界なのです。

◆それでも資格が欲しい人はいる

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現状でこんなにも多くの
・無駄な資格
・無意味な資格
・役に立たない資格

は不要だと書きましたが、中にはそういう資格でも歓迎する人もいます。
それは
・資格マニアの人
・名刺に資格を羅列して豪華にしたい人
・無駄な資格だと気づかない人
・業界の毒に侵された人

がそれに当たります。
そういった人達を否定するつもりはありませんが、
『業界を良くしよう』
と考えるならば、
『無駄な資格をあたかも意味があるかのように増やしていく業界』
には警鐘を鳴らさねばなりません。

◆資質の向上をすべきは上の人達

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資格や研修を増やしまくる介護業界。
そして取得や受講を推奨し斡旋し加算をつけるシステムを作りました。
ノルマを達成できない営業マンが
『自分で会社の商品を購入することでノルマを達成』しようとするブラックなやり方と何ら変わりがありません。
様々な研修を受講させ、資格を取得させ、労働者(現場職員)の資質の向上を狙うのは良いことだと思いますが、
『末端(現場職員)から変えていこう』
とするやり方は間違っていると言えます。
その理由としては
・上がおかしいから下がおかしいのです
・国がおかしいから行政がおかしいのです
・行政がおかしいから事業所がおかしいのです
・事業所がおかしいから管理者がおかしいのです
・管理者がおかしいから現場職員もおかしいのです

末端の職員をピックアップして資質の向上を謳っても
我々は向上すればするほどこの業界の待遇や闇に耐えられなくなるだけです。
ですから本来、
資質を向上、改善すべき人材は
『管理者であり事業所であり行政であり国』
なのです。
そういう本質的なことに目を向けず『臭いものに蓋』をする風潮が『負の連鎖を招いている』と言っても過言ではないでしょう。
『負の連鎖』とは
・人材不足
・待遇や処遇の悪さ
・賃金や手当等の低さ
・労働環境の過酷さ
・人間関係の陰湿さ
・社会的地位の低さ
・将来性の無さ
・不幸な職員に利用者の幸せを追求させようとする業界の闇

などが一向に解決できずいつまでも断ち切れません。
『臭い』仕事をしている末端職員に『蓋』をしているのは業界そのものなのです。
これでは本末転倒と言えます。
末端の立場から言わせてもらえば
これは『業界の職責の放棄であり職務怠慢』です。
業界にしても
マスメディアにしても
事業所にしても
もっと本質や現実を
突き詰めて考える
ということをして欲しいと思います。
団塊の世代の人たちが
後期高齢者(75歳以上)となる
2025年までに介護職員があと何名必要ですか?
【参考記事】
介護職員が2025年に向けて未だ37.7万人も不足している理由とは?
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◆介護業界の闇を照らす改善策

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「偉そうなことばっかり言ってるけど、あなたには具体案はあるのか?」
と言われるかもしれません。
私の個人的意見ですが、
やはり先立つものは『お金』です。
給料ということになりますが、
月給5万円プラスだとか10万円プラスだとか目先のことは言いません。
「勤続10年以上の介護福祉士に月8万円支給する」
という政策も打ち出されたようですが、
「勤続10年以上の」介護福祉士に月8万円支給しても改善にはならない
と考えています。
私の案は、
ある一定の水準を満たしている介護職員に対しては
給料、年収アップも必要ですが、
肝は退職金にあると思います。
介護職員の退職金は
大まかですが
10年勤めて100万円~
20年勤めて200万円~
30年勤めて300万円~

くらいではないでしょうか。
退職金が無い事業所もあるかと思います。
正直、この金額では老後は絶望的ですし、怖くて家も買えなかったりローンさえ組めない場合もあります。
公務員の退職金はこの金額の約10倍あります。
『30年勤めて3000万円の退職金』が貰えるとしたら
私はこれからもまだまだ歯を喰いしばって
『定年まで介護職員として働きたい』と思います。
退職金を公務員並みにすることで、
『早々に辞める職員を大幅に引き留めることができる』
のではないでしょうか。
その財源は?
ということになりますが、
介護保険や共済等の掛け金だけでは賄えないでしょうから
今いる『不要で無用な公務員と市町村、都道府県、国会議員』を同じ人数削減してみては如何でしょうか。
例えば
【ニュース】県議(=理事長)が特養職員約100人から毎月寄付を集めていた
という記事のような議員は不要です。
この県議は特養の理事長として介護施設を経営し
「職員の少ない給料から更に寄付(という名の搾取)をさせていた」
というのですから目も当てられません。
若しくはそれらの人を
『介護職員として介護現場へ異動』させて下さい。
これで財源と人材の確保が可能になります。
資格や研修が大好きな人達なのですから、公務員や議員や経営者たちは是非
「高齢者疑似体験」の次は「介護職員疑似体験」をお願いします
「現場も知らず現場は語れない」はずです。

◆介護業界の闇(まとめ)

・介護業界の多種多様な資格や研修が存在するのは資格取得費や受講料を搾取するため
・資格取得や研修修了をすれば加算がつくシステムを作り囲い込んでいる
・資格マニアや研修マニアの人の心をくすぐるラインナップがある
・建前は「資質の向上」、実際は「お金の搾取」
・本当に資質の向上が必要なのは、国・行政・事業所・経営者・管理者
・現場職員だけをピックアップしても介護業界の闇は解決しない
・目先の手当や加算では現場職員の処遇は改善しない
・現場職員の処遇改善の肝は「退職金」にある
・退職金が公務員と同程度あれば介護職員の人材確保が可能になる
・財源の確保は不要な議員や公務員を削減し介護現場に従事させることで可能になる


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