【外国人技能実習制度】介護業界に外国人を受け入れる事で業界は良くなるか?

Pocket

free-illustration-ojiisan-kurumaisu-irasutoya.jpg
厚生労働省から『外国人技能実習制度』が公布され
一部施行されています。
万年、人材不足に喘ぎ苦しみ
来る2025年の超超高齢社会に向けた
介護職員の人材確保の為の苦渋の政策です。
【厚生労働省ホームページ】
外国人技能実習制度への介護職種の追加について

技能、資質、能力、やる気のある外国人は
どんどん来てもらえば良いのですが、
厚生労働省の通知によれば
以下の3点について適切な対応を図るよう
制度推進が進められています。

(1)介護職に対するイメージ低下を招かないようにすること。
(2)外国人について、日本人と同様に適切な処遇を確保し、日本人労働者の処遇・労働環境の改善の努力が損なわれないようにすること。
(3)介護のサービスの質を担保するとともに、利用者の不安を招かないようにすること。

(1)については、
『イメージ低下を招かない』とは誰に対してなのか
当該外国人に対してなのか
世間一般や利用者に対してなのか
その両方か・・・。
既に国内、業界内では介護職のイメージは
地を這いずり回り強烈なブラック臭を漂わせているのですが、
やはりそういう『臭いものには蓋』をして
得意の情報操作か隠蔽によって真実を伝えず見せずに
イメージ低下を招かないようにするのでしょうか?
それとも外国人にはイメージ低下を抱かせないような
綺麗で汚くなくて臭くなくて腰も痛くならない業務だけを与え
我々日本人がイメージの悪い業務を一身に背負わされるのでしょうか?
それは完全に日本人労働者に対する差別です。
若しくは、外国人が就労することで
『介護職ってガイジンさんがやる仕事なのよ』
『介護職ってガイジンさんが沢山居て何だか怖いわね』
というネガティブなイメージを世間一般人や利用者に
与えないよう配慮することでしょうか。
誰がどう配慮するのかわかりませんが、
もし日本人の介護職が
その『配慮』という仕事を増やされたら
本末転倒なのでそうでないことを祈ります。

(2)について気になったのは
『日本人と同様に適切な処遇を確保』
という部分ですが、
当然、同じ業務を同じクオリティ、若しくは
それ以上のクオリティで行ってくれるなら
何の異論もありません。
しかし現在、介護職の業務は多岐に及びます。
利用者の介護だけしていれば良いわけではなく、
・日々の様子をパソコンにケース入力し記録する業務
・必要な介護(食事・排泄・入浴・口腔等)を
実施したという『実績』をパソコン入力する業務
・ケアマネがケアプランを作成するに伴い
定期的に介護の実施状況や進捗状況を報告し
専門職たる介護士として今後の課題分析を行うモニタリング業務
・デイやショート等の居宅サービス提供事業所なら利用者の送迎業務
・施設サービスなら利用者の病院受診等に伴う送迎業務
・普段から家族とコミュニケーションを取り信頼の構築に努める業務
・利用者に事故が起こってしまった場合の家族への連絡、報告、説明、謝罪等の業務
・各種会議への参加、議事録の作成業務
等々、数えればキリがないくらいの業務をこなしながら
利用者の介護にあたっているのです。
そういった膨大な業務を当然にこなして
給料はやっと今の水準なのです。
『今の水準』ってどれくらい?
って思う人は下記の記事をお読み下さい。
私の給与明細も公開しています。
【介護職の給料はどれくらい?~私の給与明細公開~】
(スポンサーリンク)

さて本題に戻りますが、
外国人労働者にそこまで求めることが出来るでしょうか?
新人を育てるのと同じ考え方で育ってくれるのでしょうか?
しかも、『イメージの低下を招かないように』しながら。
今回の外国人を介護職として受け入れる制度の
外国人のクオリティやスペックや制度の要件は、

技能実習制度における要件(18歳以上であること等)に加えて、日本語能力要件として、
1年目(入国時)は日本語能力試験「N4」程度、2年目(2号移行時)は「N3」程度を求める。

ということですので
ただただ『日本語能力』のみが問われ
日本の文化の理解や
日本の介護業界の歴史と現状等の
基礎的なものは要件とされていません。

【日本語能力試験ホームページ】
N1~N5:認定の目安

国際交流基金と財団法人日本国際教育支援協会が運営する日本語能力試験・公式サイトです。日本語能力試験は、日本国内および海外において、日本語を母語としない人を対象として日本語の能力を測定し、認定することを目的として行う試験です。
『N4』は基本的な日本語を理解することができる
【読む】
・基本的な語彙や漢字を使って書かれた日常生活の中でも身近な話題の文章を、読んで理解することができる。
【聞く】
・日常的な場面で、ややゆっくりと話される会話であれば、内容がほぼ理解できる。

となっています。
日本語能力が日本人並みにある人材という要件は
日本人ならほぼ全員当てはまりますが、
日本人では介護職になりたい人が全然来ないから
外国人にまで門戸を広げれば少しは人材確保できるのではないか、
というとても安易で資質の向上を目指している業界の方向性と
逆行しているようにしか見えず
これでは本末転倒ではないでしょうか。

(2)の下段部分に書いてある
日本人労働者の処遇・労働環境の改善の努力が損なわれないようにすること。
という部分はそういった意味でとても重要で大切な一文ですね。
私なら、この制度によって
急に入職してきた

スポンサーリンク

外国人と同水準の給料だったらとてもとても嫌です。

(3)については
あくまでも、人材確保の本来の目的は
利用者の為、質の高いサービスを提供する為なので
異論はありません。
外国人を差別せず
日本人労働者と同水準の給料を与え
働く場所を提供するという事は
一見良い政策、制度のように見えますが、
よくよく考察してみれば
低水準で過酷な労働を行い
それでも自分の為、会社の為、事業所の為、業界の為を思い
社会的地位の向上や
給料、賞与、退職金の適正化、
職場環境の改善を願い
社会に寄与・貢献し続ける

日本人介護職への逆差別と言えるのではないでしょうか。

繰り返しになりますが、
・外国人を介護職として受け入れること
・外国人に働く場所を提供すること
・介護職の人材確保を推進すること
に反対しているわけではありません。
最初に申し上げた通り
技能、資質、能力、やる気のある外国人は
どんどん来てもらえば良いのです。
私のTwitterでのフォロワーさんの施設でも
既にベトナム人を4人雇用されているようです。
私も未知の領域だったので感想を聞いてみました。
『仕事、ちゃんとしてくれますね
私としては教えがいありますし
ただ金銭面を考えると…あまり』
とのことでした。
人材確保のみならず、
業界や事業所、職場の
良い刺激にもなるでしょう。
しかしやはりついて回るのが
『金銭問題』『給料面』の問題ですね。
ここが日本である以上、
主権は国民である我々であって
日本は日本人の為の国家です。
これは誰も異論がない大前提だと思います。
国民の生命、安全、財産を守るのが
法治国家としての国の責務です。
介護業界は介護職員の犠牲の上に成り立っています。
まずは、我々日本人労働者を守って欲しいものです。


介護職員ランキング