介護支援専門員資格を取得し「独立開業するとどうなるか」わかりやすく解説します

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福祉業界の資格で独立開業が可能な資格のひとつに
介護支援専門員(ケアマネ)があります。

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◆ケアマネ資格で開業するには

ケアマネ資格は国家資格ではなく
あくまで都道府県が認定する公的資格なのですが、
ケアマネ資格を持っていて
運営基準や人員及び設備基準を満たせば
居宅介護支援事業所を開業することが出来ます。
『運営基準』は法律規定に則って適切な運営をすればいいわけで
『人員配置配置』は管理者とケアマネは兼務できるのでケアマネ資格を持っている自分一人で開業可能です。
『設備基準』は定められた広さの事務所と
相談スペースを用意できればクリアできます。
意外とハードルが低いので
誰でも気軽に独立開業出来るのですが、
居宅介護支援事業所として独立する人は少ない現状です。
それは何故か。
結論から言ってしまうと
儲からないからです。

◆何故、儲からないのか

独立開業する理由の多くは
・会社に縛られず自由に働きたい
・頑張れば儲かる夢のある仕事をしたい

という目的があるかと思います。
しかし現在の介護保険制度では、いくら頑張っても儲かるどころか赤字になる可能性が高いです。
この超高齢社会へ突き進む現状で
何故、儲からないのか。
それは業界全体がまだまだ
・奉仕
・ボランティア精神
・お金じゃない
・儲かるのは元締め(国・行政)だけにしたい
・利用者から搾取するのは世間体が悪いから働き手から搾取する

という資本主義とは思えない共産主義に似た構造を持ち続けているからなのです。
介護業界はいつまで『赤旗』を振っているのでしょうか。
こちらは『白旗』を振りたくなります。
さて、話を戻します。

◆頑張るほど減算される謎

居宅介護支援事業所を開業したとして
要介護度にもよりますが
一人の利用者のケアマネジメントをすると
単純計算で約1万円~1万3千円ほど
が毎月介護保険収入として入ります。
ということは、
利用者を獲得すればする程儲かると思われがちですが
1人のケアマネで利用者標準35人推奨40人以上は単価(収入)が下がります(減算される)。
この辺のアバウトな言い回し規定が
介護業界らしいですが、
35人とか40人とか
「結局一人のケアマネで何件まで持てるのよ?」
と思うわけですが、
39人までは減算無し40人以上は減算
ということです。
「減算されてもいいなら40人以上どうぞ」
というスタンスなのですが、
正直、40人以上の利用者をケアマネ一人でケアマネジメントする業務量は半端ないです。
でもケアマネの処理能力やケアマネジメント技術や
労働時間を拡大したり様々な営業努力で出来ないこともないと思います。
そうなってくると
40人以上を適切にケアマネジメントしている場合、減算ではなく加算をつけるべきだと思うのです。
39人まで(標準35人)というのは
誰のどういう統計や解釈に基づいた人数なのでしょうか。
そういった部分の統計や言及がないまま
皆一律にそういった規制を掛けられています。

◆売上を試算してみる

ということは、
一人でケアマネ事業所として独立した場合、
大体月の売上が35万~40万となります。
これは
『売上であって収入ではない』
のでお間違いなく。
そこから、
・事務所の家賃
・光熱費
・各種社会保険費
・各種税金
・営業車の維持費・ガソリン代
・備品や設備代
・消耗品代

諸々を支払うと
自分の収入(手取り)は従業員として働いていた時と同じかもっと少なくなるのではないでしょうか。
しかもボーナスまで出せる程収入がないので
年収で言えばワーキングプアのレベルになります。
約40人の利用者のケアマネジメントで朝から晩まで駆けずり回ってその収入です。
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◆利用者を獲得できても割に合わない

大体利用者や家族はまずは
『地域包括支援センター』
に相談に行きます。
行政が看板を掲げる信用のある機関なので
当然のことなのですが、
地域包括支援センターはケアマネジメントの為に
利用者を居宅介護支援事業所に下請けに出します。
その優先順位は、まずは
地域包括支援センターの息の掛かった事業所になります。
その息が掛かった事業所が受け入れられない利用者が
他の事業所に回されたりします。
『受け入れられない』とは
人数オーバーという意味もありますが、
支援困難な利用者が含まれます。
名も無きアナタの事業所には
そういった支援困難な利用者ばかりがやってきます。

それでも必死にやったとしても
会社員の時の収入より大幅ダウンするのです。
どう考えても割に合いません。
経営者であり管理者であるアナタが
月給20万円も取ると会社は赤字になるので
10万円~15万円の収入で資金難に苛まれながら
利用者のケアマネジメントをしなければなりません。
本来求めていた
『自由』だとか『夢』だとか『儲かる』なんて話とは
全く無縁の日々を過ごすことになるでしょう。
考えただけでもゾっとします。

◆複合的に事業展開すれば道はある

結局ケアマネ資格があっても
独立開業することは無意味だし
今後も社畜となり安い給料で我慢をしていく方がマシな状態という現状があります。
ただ、独立開業をして上手く利益を出している人は
もっと複合的に事業を展開しています。
当然、複合的に事業を展開すると
資金も掛かってきてしまうし
自分一人では管理も運営も難しくなってくるので
従業員を雇ったり会社組織を体系化していく必要があります。
よくありがちなのは
居宅介護支援事業所に通所介護事業所や訪問介護事業所を併設するパターンです。
自分がケアマネジメントする利用者を
自分が経営・管理するサービス提供事業所に送り込むのです。
そして
そこで利益を上げる方法です。
これにも同事業所に60%以上送り込むと減算だとか
色々な規制がありますが、
ケアマネ事業所単体でやるよりは利益が見込めます。
しかし結局は
昔からある大規模な事業所には勝てませんし
億万長者になれるかと聞かれると
『ほぼ無理』

としか言えません。
日々食べていけて
少しは貯蓄が出来るレベルが関の山でしょう。
なんせ、未だ介護業界は
元締めだけが儲かる共産主義を貫いているのですから。


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