『おむつ』は家庭と介護現場で認識の違いがあるのをご存じですか?

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皆さんは『おむつ』と聞いて
どのような形状のものを思い浮かべるでしょうか?
恐らく介護従事者だったら
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こういう形状のものを『おむつ』と
認識しているのではないでしょうか。
私もそう認識しています。
しかし、一般的な家庭だと
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これも『おむつ』と言うようです。
介護現場だと、これは『おむつ』と言わず
リハビリパンツ(リハパン)』という認識です。
確かに、家庭で赤ちゃんが履く紙パンツのことを
『おむつ』と言ったりします。

赤ちゃん・幼児用は大きさが小さく
キャラクターや可愛らしいプリントがしてあったりするものの、
あれが介護用紙パンツになれば
形状は同じなのですから
『リハパン』=『おむつ』
という認識も間違いではないでしょう。

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◆そもそも『おむつ』とは?

ウィキペディアで調べると、

おむつ(御襁褓)、もしくは、おしめは、排泄物(尿や便)を捕捉するため下腹部に着用する布や紙である。使用形態や元々の素材から大きく布おむつと使い捨ておむつ(紙おむつ)に分類される。
引用元:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E3%82%80%E3%81%A4

と記載されており、
我々が思っている『おむつ』『リハパン』は
全部ひっくるめて『おむつ』のようです。
一般的な解釈は家庭の認識が正しいのです。
しかし介護現場では
『おむつ』と『リハパン(紙パンツ)』を区別します。
これはケアの内容や処遇を細かく分類して
一人ひとりの対応を『個別にケア』していこうという主旨だろうと思います。
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◆家庭と介護現場での認識の違いで生じるおかしなケア

介護現場と家庭での『おむつ』の認識の違いで
あらぬ誤解が生じ、ケア方法に食い違いが起こったりします。
家族が
昼間は布パンツを履いていますが、夜間は尿失禁があるのでオムツを履かせています
と介護従事者に伝えると
介護者は夜間に
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テープタイプのこれを使用するでしょう。
利用者本人や家族にしてみたら
え?何か違うんですけど…
という印象でしょうが、介護職にしてみたら
おむつって聞いたので…
という食い違いは発生しがちです。
実は、この『おむつ』問題に対して
介護現場ではまだ認識不足のままで
『リハパンもオムツなんですよ』
ということを認識している職員は少ないのです。
そして、介護の偉いさんや研修場面や講師と言われている人も
そういったありがちな小さな認識のズレが
大きな認識のズレに繋がることを誰も発信しません。

◆『おむつ0(ゼロ)運動』に物申す!

おむつ0(ゼロ)を目指す
という運動がありますが、
そうなってくると
リハパンの利用者も0(ゼロ)
にしなければならなくなります。
排泄のリズムをつかみ積極的にトイレ誘導をして排泄を促し、オムツを0(ゼロ)にする
という運動ですが、
ご高齢になると1時間に何回も尿意を感じ訴えたりされる利用者も多くいて
その都度の対応となると職員の数が足りません。
また、日中おむつゼロを達成できた事業所には
報奨金が支給される制度のある自治体もあるようです。
人材を確保もせずに『利用者の幸せのために』と
お経のように唱える業界は
介護職の負担を増やすことが利用者の幸せ
だと勘違いしていないでしょうか。
リハパン着用で、ある程度動ける利用者は良いですが、
完全に寝たきりのオムツの利用者も事業所の都合で
無理やりポータブルトイレに座らせられたりします。
座位保持さえ困難なのに1日に何回もトイレに座らされ
身体的苦痛、精神的苦痛を与えてしまってはいないでしょうか。

そうなってくると
『利用者も不幸せです』
事業所は報奨金が貰えますが、
実際に犠牲を払った介護職は
職責としての『達成感』のみが与えられます。
しかし結局それは事業所や介護職や業界の
一方的な希望的観測であって
『おむつゼロこそ至上の幸せなんだ』
というスタンスには『エゴイズム』を感じざるを得ません。
【関連記事】
「オムツゼロに厚労省が高報酬」というエゴイストの方針

◆まとめ

良さげな高尚ぶったセリフを並べ立てるのが
今の介護業界です。

介護現場を少しかじった程度の人や
業界に洗脳・印象操作された講師の話を鵜呑みにするのではなく
常に『自分の頭で考える
ということを怠らないようにして下さい。
思考停止したら介護職としても人間としても終わりですよ。
今回は『おむつ』に関しての考察でしたが、
利用者本人や家族が『おむつ』というワードを発した時に、
それが『テープタイプ』なのか『リハパンタイプ』なのかを
確認することも大切なケアプロセスのひとつと言えるでしょう。