介護施設の売り上げが給料に反映されない本当の理由

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介護保険制度下にある介護施設の売り上げは
その殆どが『介護保険』である。
介護保険制度では、
自己負担が1割(又は2割)となるため、
低所得者やそうでなくても保険を使ってサービスを利用したい人に
当然、優先的に選択される。
私が勤務しているのも
介護保険で運営される特養(特別養護老人ホーム)であるため、
介護保険制度下の介護施設の売り上げについて述べたい。

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◆介護施設は営利を目的としない

介護施設の多くは
・社会福祉法人
・NPO法人
・独立行政法人

などである。
これらの法人は、
『営利を目的としない』
ことになっている。
非営利』ということだが、
商業活動を行うことは禁止されていない。
売り上げを職員に分配することを目的とすることが制限されているのだ。
つまり、
いくら売り上げが上がろうが、
職員に分配しなくてもいいのだ。
『だったら営利団体(株式会社等)で働けばいいじゃないか』
と思われるかもしれないが、
営利団体だって売り上げが上がったからといって
職員に分配する義務はないのだ。
結局、売り上げは給料には直結しないのが
介護業界なのだ。

◆介護保険制度の限界

施設にはベッド数に応じたキャパシティが決まっている。
つまり、マックスの売り上げが決まってしまっているのだ。
決まった売り上げの中で
決まった給料を職員が取り合うのである。
『売り上げを上げれば給料も上がる』
などという期待はこの時点で絵空事となる。
加算だとか、オプション的に追加の料金を取ることも出来るが、
営利に走れば利用者の評判にも影響するだろうし、
病院が売り上げの為に不必要な薬や点滴を処方するような
『不適切な運営』となってしまうだろう。
それでは本末転倒だ。
現状では
『努力が報われない』システムがガッチリ構築されているのだ。
あなたには介護保険制度の限界が見えているだろうか?
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◆『介護業界』のゴールドラッシュで変われるか

ソニーとパナソニック、次なる金脈は「介護」だそうな
の記事にも書いたが、
大手企業や他業種の企業が
『介護業界に金脈あり』
と参入してきている。
商業活動、営利目的バリバリだ。
しかし、先にも述べた通り
『売り上げ』=『従業員の給料』
という構図は見えない。
「ネガティブキャンペーンをやって将来の介護士を減らしてどうする」
という声を聞くが、
「将来性の無い業界なのに貴重な若い人材を不幸のどん底に落としてどうする」
と私は言いたい。
エネルギッシュな若い人材が欲しいけどまだ来ちゃイケナイ
の記事で述べた通りだ。
今後、人材の確保もままならず
立ち行かなくなってしまうとしたら
それは本当の意味で
『介護業界の寿命』
だったんだろうと思う。
ポジティブだろうとネガティブだろうと関係なく、
そうならないように声をあげる事が大切なのだ。
利用者は今後増え続けるから
介護施設を増設します。
そこまではわかるのだが、
介護職員は全く足りていない。
介護職員が2025年に向けて未だ37.7万人も不足している理由とは?
の記事で述べた通りだ。
本当のゴールドラッシュならば
介護職員だって簡単に集まるはずだ。
進路を迷っている18、20歳の子に
『介護業界に入れれば人生安泰、ハッピーだぜ、おいでよ!』
と胸を張って言える日が来るように
同士の皆様、今日も頑張っていきましょう!


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