8月末で退職する女性スタッフが涙した理由は

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他ユニット(特養)勤務の20代の女性スタッフが8月末で退職する。
昨日(8月25日)が最後の出勤で、31日まで有給消化となり退職するようだ。
元々ショートステイで働いていて、特養に異動になった。
特養からショートへ異動になった私とは入れ違いになるので一緒に働いたことはないが、他の職員からの評判は上々で
『とても頑張ってくれる職員』
という話を聞いていた。

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◆退職する職員にも自己犠牲を強いるブラック施設

退職する時くらい有給を使いたい。
もちろん全ての日数だ。
しかしその女性スタッフに与えられた有給は
たった6日だけだ。
有給は30日前後残っているはずだが、5分の1しか消化させてもらえなかったようだ。
本人は出来れば10日は使いたいと言ったようだが、
「無理」
の一言で泣き寝入りをしている。
「労基署」だとか「訴えればいい」とか様々な対応方法は思いつくかもしれないが、実際、辞めていく人間からすれば次の就職先も決まっているし、わざわざ今の職場と揉めてまで訴えようとは思わないというのが本音だろう。
そして、彼女の性格上そういうゴタゴタやシガラミを好む人ではないので、割り切って自己犠牲を払っている。
私なら言う。
揉めようがトラブろうが、権利は権利だ。
正しい事を言うのに後ろめたさもクソもない。
辞める時に会社はこう言うらしい。
・色んな研修に行かせてやった
・資格取得の支援をしてやった
・資格取得費用を出してやった
だから、お互い良い関係で退職しようね。

これは脅迫ではないか。
そもそも、事業所が従業員に
上記のような支援や配慮を行うのは当然の義務だ。
それを盾にして退職する際に
有給消化をさせないように誘導するのは犯罪だ。
ましてや、理由があって辞めるのだから事業所はその退職理由をもっと精査して
『退職者を出さない環境づくり』
というものを推進すべきだ。
そこまで言える人間と
言えない人間の二種類がいて、
その女性スタッフは『言えない人間』だ。
そして会社は
・言える人間
・言えない人間

に対する対応も変えてくる。
言える人間には有給を全て消化させるのだ。
実は後ろめたいのは会社なのだから、権利を主張されれば受け入れるのだ。
そういう手のひら返しの汚さがブラック施設たる所以だ。
辞めていく職員にくらい花束を渡せばいいのに最後まで首筋に刃を突き付けてくるのだ。
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◆女性スタッフが涙した理由

辞める理由は建前上
・一人暮らしをするので遠方に引っ越す
ということにしたらしいのだが、
実際のところは
・上司の方針についていけない
ということだった。
しかし本当の理由を言うと辞める前に面倒くさいことになるリスクがあるので、もちろん言っていないようだ。
そういう
・本心が言えない環境
・有給が消化できない環境

という時点でアウトだが、
彼女はそんな理由で涙を流したわけではない。
彼女はショートステイユニットへ来て、一通り職員に挨拶を済ませると、利用者一人一人にも挨拶をしていった。
表面上の社交辞令的な挨拶ではない。
認知症で意思疎通が出来ない利用者にもそうでない利用者にも5分~10分の時間を掛けて思い出や過去の出来事や自分の気持ちや別れの挨拶を丁寧に丁寧に伝えていった。
そして彼女は感無量となり涙が止まらなくなっていた。
泣きながら利用者一人一人に語り掛ける姿を見て私までもらい泣きをしてしまいそうになった。
そしてだんだんと私の中で怒りが沸々とこみあげてきた。

「何故、こんな良いスタッフが辞めなければならないんだ!」

彼女は来月から介護老人保健施設(老健)に就職が決まっている。
転職先の施設でも素晴らしい仕事をしてくれるに違いない。
介護職が『向いている人』と『続けられる人』は別問題
の記事にも書いたが、介護職が向いているから続けられるという環境が今の業界にはない。
とても残念なことだ。
自ら貴重な人材を捨てているのだ。
そういう状況が
私は悔しくて悔しくてしょうがない。
もっともっと働きやすい環境が出来ますように、
全ての福祉業界の現場スタッフに幸あれ!


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コメント

  1. デイちゃん より:

    私は某ブラック企業で働いていて、やめるとき有給消化したのですが、やめてから確認すると有給は使えてなくて。
    で、総務部に問い合わせたところ、一応勤怠管理を修正してくれて、有給分の給料も振り込まれたのですが、まあ手続きに何か月もかかりましたね。
    それ以降、有給は早めに全部消化するようにしています。
    だって、やめた後本当に有給消化できてるか分からないし、消化できてないときの勤怠修正とかのやりとりするのが大変だから。
    有給って、消化できないときは買い取りって手もありますけどね。
    でも、有給を全部消化したのを確認した後、次の月にやめようと心に決めているのですが、今のデイサービスでは10年以上まだ続けています。(笑)
    う~ん、やっぱり、おかしいことはおかしいと言わないと、ただうまく使われるだけの人間になっちゃいますからね。
    その女性スタッフも、あこぎに自己主張する必要はないですが、言うべきことは言わないとダメだと思います。もう大人なんだし。
    いいスタッフがやめるのは残念ですが、しょうがないのかな~って思っています。
    私は、スタッフがやめない人間関係のいいデイサービスを作っては、新しく来た管理者がその状況(ヘルパーがたくさんいる状況)を利用して、あこぎなことをしまくって、めちゃくちゃにしてスタッフをやめさせまくって崩壊させるのを何回も経験したので、もう崩壊したままでいいんじゃない?って思っています。(笑)
    だから、スタッフがやめていくのも、仕方がないのかな・・・って。
    どうせ自分もずっと介護の仕事を続けるわけではないし、いつかは終わりが来ますからね。

  2. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    こんにちは。コメントありがとうございます^^
    夜勤だったもので返信が遅くなりました、すいません。
    『有給の買い取り』って確かに可能なんですが、どちらにしても退職前に交渉をする必要がありますね。
    ガラス細工も壊す事からスタートですから、まずは業界そのものを壊すことから始めてみるのも良いかと私も思っています。
    私は出来ることなら周りを良いスタッフばかりに囲まれて介護業界のハーレムが作れたら最高だと思っています。
    『打てば響く』という当たり前の仲間と一緒に働きたいです。
    デイちゃんさんの言う『いつか来る終わり』とは定年を意味するのかが気になります。

  3. デイちゃん より:

    夜勤お疲れさまです。体調は大丈夫ですか?
    返信ありがとうございます。(^-^)
    私の会社は、某大手介護事業者で、当然ブラック企業です。(笑)
    パートさんにも有給の取り方などの説明はせず、有給を使わせないようにしていますね。
    なので私は、何人かのパートさんに、こっそりと有給の申請方法を教えてあげたんです。そのままにしといたら消滅しちゃいますからね。
    したら次の月、パートさんが何人も有給を申請して、管理者があせったという。(笑)
    自業自得ですけどね。
    私は基本的に、危険なことや利用者さんの尊厳を傷つけることをしない限りは、注意せずスタッフにまかせてるんです。
    自分で責任もってやれるんならどうぞ、って感じで。
    で、まともな人は、「これはやり方がまずいな」と気づいて、「すいません、やり方を教えてくれますか?」と言ってくるので、そしたらはじめてアドバイスすることにしています。
    新人だからといって、一から十まで注意する、とかはしない。そんなことしたら、うっとうしいから、新人はすぐやめちゃいますよね。
    そうやって、スタッフを一人ずつ定着させていって、数が増えたら、さぼってる人や事故が多い人にはやめてもらう。
    それを繰り返して、ちょっと昔は、デイはいいスタッフがものすごくたくさんいたんですよね。
    でもそうなると、例えば、訪問はヘルパーがいなくて崩壊してるから、デイのスタッフをちょうだい、とか言ってくるわけですよ。
    で、もっと上の人が、「デイは人がいるから」「デイは回るから」と、デイのスタッフを引き抜いて、かわりにグループホームの使えないスタッフを押し付けたりとか、めちゃくちゃしはじめるわけです。
    さらにデイには、重度の利用者をバンバンいれて、スタッフは配置基準ギリギリまで減らして、仕事が終わらなければタイムカード先押ししてサビ残を強要して利益を上増しする。浮かせたデイのスタッフはさらに訪問に回す。
    とかとか、もうデイサービスをこれでもか!と、ぐっちゃぐっちゃにしてくれましたね。
    perfumeの歌で、「このまま(最高の状態)でいれたらって思う瞬間まで、遠い遠い遥かこの先まで」って歌詞があるのですが、サービス業は人が命。
    いい人がきちんとした数いれば、こんなにいいサービスが展開できるんだ・・・と過去に思ったことが何回もあります。
    が、その最高の状態を必ずぶち壊すダメな人がいるんですよね~。とてもストレスです。
    もし管理人様が、いい状態を作り上げても、それを必ず邪魔する奴・ぶちこわす奴が現れると思います。今でもいると思いますけど。
    それはものすごくイラつきます。
    なので私は、もう二度といい施設を作り上げることをやめたんですよね~。どうせ壊されるから。
    介護の仕事は永遠にできませんし、自分自身の命も限りがありますし、そもそも介護保険制度自体もいつまで続けられるのか・・・わかりませんよね。
    ものごとは必ず終わりがありますし。
    私は以前は普通の営業職でしたが、老後から死までを学ばなければと思い、介護の仕事をはじめたのです。
    母親は去年看取り、父親は介護施設に入居させました。介護の仕事をしたことで、少しは老後~死を学ぶことができてよかったです。
    なので、それ以上、介護の仕事に何かを求めてはいないですね。
    長くなり、すいませんでした。(>_<) お体、ご自愛くださいませ。

  4. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    体調は大丈夫です^^
    お気遣いありがとうございます。
    有給の取得の仕方どころか、自分に有給が存在することすら知らない人もいるかもしれませんね。
    正に『法律は弱い者の味方ではなく、知っている者の味方』ということになりますね。
    色々と考えさせられるコメントありがとうございました。
    デイちゃんさんもご自愛くださいませ^^