『孫が90歳の祖母を殺害』在宅介護は介護保険サービスを上手に使うべき

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『介護施設の真実』というブログ名称なのだが、
施設介護だけでなく、在宅介護についても触れていきたい。
私は元々、特別養護老人ホーム(特養)で働いていたが、
ショートステイに異動になったので、
現在は『在宅介護』や『居宅支援』にも関わっている。

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◆孫「介護してきたのになんで…殺意わいた」

今日、目にしたニュースで
『孫(男性・34歳)が祖母(90歳)を殺害した』
という事件があった。

28日、横浜市のマンションで90歳の女性が殺害された事件で、警察は同居していた34歳の孫の男を逮捕した。
 逮捕されたのは、無職の三上泰介容疑者。警察によると、三上容疑者は28日午前、横浜市南区の自宅マンションで祖母の水谷秀子さんの首を切りつけるなどして、殺害した疑いが持たれている。
 三上容疑者は調べに対し、「おばあちゃんを刺したことに間違いありません」と容疑を認めているという。また、三上容疑者は水谷さんの介護をし、2人で暮らしていたが、事件前、水谷さんににらみつけられ、「今までこんなに頑張って介護をしてきたのに、なんでそんな目で見るんだ、と思って殺意がわいてきた」と話しているという。
 警察は介護疲れによる犯行の可能性があるとみて調べている。
引用元:日テレNEWS24 8/29(火) 2:07配信
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20170829-00000003-nnn-soci

悲しい事件である。
今回の事件は、
祖母ににらみつけられ、
『介護を頑張ってきたのに何故』
という憤りから殺意が芽生えてしまった、
ということのようだ。
以前にも似たような事件があり記事に書いた。
【参考記事】
【介護事件】「6年間介護をしていた」男 “首絞め”母親死亡
(2017年5月18日)
こちらの記事は、
『母親が苦しんでいる姿に見かねて殺害した』
という事件だった。
どちらの事件も、
介護保険サービスを利用していたか否かは不明だが、
想像するにしていなかったのではないかと思う。
レスパイト(休息・息抜き)の為に
介護保険サービスを利用していれば
結果は違ってきたのではないだろうか。
詳細や考察は5月18日の記事で書いているので、
ここでは重複して書かないが、
是非、在宅介護をされているご家庭は、
介護保険サービスの利用をお勧めする。

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◆在宅介護事件の共通点

今まで、悲惨な在宅介護事件のニュースを
いくつも見てきて感じる共通点がある。
【共通点】
・介護保険サービスを利用していないのでは?
・被害者は女性、加害者は男性

私の偏った情報分析かもしれないが、
厚生労働省の統計で、
『高齢者からみた虐待者の続柄』
という調査結果も出ている。
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『息子と夫』は男性なので、
それだけで60%を超えている。
やはり、統計上でも虐待をしてしまう性別は男性が多いと言える。
今回の事件も被害者は女性、加害者は男性だった。
何故、男性が多いのか?
という分析はされていないようだが、
『生物学的にそういう本質がある』
ということに集約されるのかもしれない。
私も男性なので、
そういった統計に配慮をしながらケアを行っていきたい。

◆まとめ

・在宅介護は介護保険サービスを上手に使おう
・虐待者は男性が圧倒的に多い
・在宅介護を続けられている家庭に幸あれ!


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コメント

  1. デイちゃん より:

    私の父親は、母親が亡くなってから、かなり認知症が進行してしまって。
    2週間くらい着替えせず、同じ服を着てる。何回言っても着替えない。パンツにはうんこがこびりついてるし・・・。
    もちろん入浴なんかしない。なので臭くなってきたころに無理やり入浴させてていたのですが、抵抗してものすごく大変。
    ものを買ってきては外に置きっぱなし(真夏に牛乳とか)。何回言っても直らない。しかも一日に何回も買ってくるし。
    真夏でエアコンつけても、ふと見ると窓を開けて、熱中症気味になってる。なので一日に何回も様子を見ないといけない。
    母親の49日の法要に、葬儀業者ホテルに電話して、会食50人分予約したり。取り消すのが大変でした。取り消した後また電話したり。
    もうとにかく大変。
    もう何を言ってもダメ。言うことも聞かないし。直らないし。怒り出すし。抵抗するし。もうめちゃくちゃ。
    で、要介護認定の申請をしたのですが、すぐ認定調査には来ないし、認定調査は認定調査員と話が全くかみあわないし(あなた介護職だから認定が重く出るようにわざとそう言ってるんでしょう的な)、認定もすぐにはおりないし。
    で、要介護認定がおりて、とりあえずデイサービスを利用させようとしたんですが、はじめは父親は「行く」と言っていたのに、「やっぱり行かない。勝手に決めるな。」って。
    で、親戚のおばさんにも来てもらって、なんとか父親をデイに送り出したら、すんなり入浴はしたらしく、それから週二回はデイに行って入浴・着替えしたので、衛生的にはかなり改善しました。
    が、父親はそれから毎日朝6時から家の外に出て、デイの車を待ってるという・・・。
    で、利用日じゃない日に3時間くらい外で待って、「よくもだましてくれたな!」って。あほか。
    そのころ父親は徘徊がひどくなって、自転車で出て行って4時間くらい帰ってこない。雨が降っても傘もささず出ていく。
    で、とうとうある日、出て行って自転車を駅に置いて、4キロくらい歩いて?、歩けなくなって道でうずくまってるところを救急車を呼ばれて、家に帰ってきた。
    家に帰ってきた後、自転車を取りに行かないとと、再び外に出ていき、他の家のへいを手でつたいながら延々と徘徊。もうム・・リ。
    もともと事件事故に一回なったら施設入居と決めていて、空きのあるグループホームはさがしていたので、もう自宅での生活は無理と判断し、グループホームに申込しこみ、入居となりました。
    とても大変でした・・ね。
    なので、認知症高齢者を介護してる人が、つい荒々しい態度になったとしても、それはしょうがないよな・・って思います。
    「もっと優しくしてあげたら?」なんていう人は、一回、認知症高齢者を在宅で介護してみてもらいたい。その後でもそう言えるかな?って。

  2. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    こんばんは。いつもコメントありがとうございます^^
    生々しい在宅介護の現実を興味深く読ませて頂きました。
    『認定調査にすぐ来ない』というのはお役所仕事なので土日祝が休みで、のらりくらりした対応が目に浮かびます。
    介護保険サービスを利用するにも時間が掛かるという現実がありますね。
    介護認定がおりる前でも、条件さえ揃えば『緊急ショート』という利用方法があります。緊急要件を満たせばショートステイ事業所は拒否権がないのですが、現場スタッフには相当な負担が掛かります。『緊急加算』がもらえるようですが現場スタッフには関係ありません。ただただ負担が増えるだけです。
    現状では、そういう風に利用者・家族・現場スタッフのどこかにしわ寄せがくるシステムです。
    『弱い部分』『弱者』にしわ寄せが来るシステムは本来の福祉理念に反しているのですが、誰もが『突き詰めて』考えないので現状のまま弱者が自己犠牲を払う人間ピラミッド状態です。
    さて、いつまで使い捨て方式が成立するでしょうか。

  3. デイちゃん より:

    返信どうもです。
    夏って、臭いにおいがするし、あと熱中症になったりとか、認知症高齢者の問題点が顕在化しやすいんですよね。
    それに暑くて、介護者は体力が消耗するし、精神的にもイライラします。
    で、みんなあわてて介護認定の申請をするので、窓口が混むという。
    「認定調査にすぐ行けないんですよね・・」と窓口の人が言ったんだけど、予定表をちらっと見たら、かなりびっしり予定が入っていましたね。
    みんな考えることは同じだな・・って思いました。
    認定調査のロジックは知ってたんですが、この介助作業をどのぐらいの頻度でしてるか?ばかり聞かれるので、普通の人だったらかなり面食らうんじゃないでしょうか。
    私が「こんな大変なことになってるんだ」と言っても、調査員は「いや、そういうことを聞いてるんじゃなくて・・・それは具体的にどんな介助をしてますか?週に何回ですか?」と返してきて、かみあわね~って感じでした。
    風呂入らなくて臭いにおいさせてても、入浴を拒否するからと入浴させなかったら、介護に要する時間は0分になっちゃいますしね。
    そんなわけねーだろ!ちょっと服脱いだら、うんこまみれのパンツはいてるってわかるだろ!
    でも、結局は主治医の意見書が重視されるので、私は主治医に、今の父親の状況を細かく書いて渡して、主治医意見書もうっすらと下書きして渡したんですよね。
    したら主治医は、「そんな大変なことになってるとは気づきませんでした!」と、かなり認知機能が低下してる・・とちょっと大げさに書いてくれたみたいでした。
    もちろん面談と言うか問診はしたんですけど。
    介護の仕事してたら、ある程度知識はあるのかもしれませんが、一般の人なんて、全くなんのこっちゃって感じでしょうね。
    介護認定の申請?主治医意見書?要支援?どういうこと??って。
    緊急ショートって、確か虐待の時に使えたような・・。
    デイのご利用者様が家族に虐待されてて、ケアマネが何も動かないので、私は近所の人を装って包括支援センターに通報したんですが、したらその後、その利用者様はしばらくショートに行きました。
    確かに、ショート使えば、殺人まで行く前に、なんとかなるのかもしれませんね。
    ただそれも、介護保険全く知らないしろうとじゃ、利用するのは無理ですよね。
    私が思うに、介護保険というか社会保障について、義務教育で教えたらいいのでは?と思うんですよね。(すでに教えてるかな?)
    もちろん、制度がかわりまくるので、教材とか微妙なんですけど。
    わけのわからん受験数学のお勉強するよりも、生死に関するお勉強した方が、何百倍も有益だと思うのですが・・・。

  4. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    おはようございます。
    そうですね、一般の人は特に介護保険制度は知らないでしょうし、内容も煩雑で理解が難しいものになっていると思います。
    ちなみに、緊急ショートが利用できる要件は下記になります。
    ・介護者の急病や事故等により、当該介護者の他に利用対象者を介護する者がいない場合
    ・当該介護者がその家族の介護を行う必要があり、他に介護するものがいない場合
    ・葬祭等緊急やむを得ない介護者の事情があり、当該介護者の他に介護する者がいない場合
    ・介護者の心身が著しく疲労した状態にあり、利用対象者への高齢者虐待等の恐れや、在宅生活を継続すれば利用対象者の生命または身体に危険が生じる恐れがある場合
    ・罹災等不測の事態により、居宅に住むことができなくなった場合
    ・前各号に掲げるもののほか、特に市長が必要と認める場合
    上記のいずれかに該当すると判断されれば利用できます。
    『介護に掛かる時間』というのはケアマネ試験や認定調査員の講習で少し教わるのですが『樹形モデル』というものだと思います。『実際に介護に掛かる時間』ではなく『介助量』や『頻度』や『内容』を『点数化』する様式があって、その点数の単位が『分』なのです。食事・排泄・移動・清潔保持・間接生活介助・BPSD関連行為・機能訓練関連行為・医療行為関連行為を点数で足し算していくと一次判定の『介護度』がほぼ決まります。主治医意見書は参考資料として使用されます。
    義務教育で取り入れているかは詳しく知りませんが、恐らく取り入れていないでしょう。
    何故なら、本当に必要な人たちにさえ情報発信がされておらず、国や行政としては『本当は介護保険を使って欲しくない』という考え方があるからだと思います。
    理由としては、『社会資源が限られており全員に満足に供給できる状態ではない』『財源である介護保険にも限りがあるので、保険を使う人が増えれば財源が枯渇する、保険料や負担割合を増やしていかなければ維持できなくなる』などが考えられます。財源にしても介護人材不足にしても、問題が山積みなのが福祉業界なのです。

  5. デイちゃん より:

    返信どうもです。
    ショートステイって、定期的に利用される方もいるかもしれませんが、顔も名前も状態も何もわからん人が急に来るときもあるでしょう。緊急ショートじゃなくても。
    職員さん、大変ですね。というか、無理!
    ケアマネからも、ちゃんと情報が来なくて、来てみたらターミナル。
    末期がんで余命一か月・・・って、それそのまま病院おったらよかったんとちゃうん?的な。
    病院追い出されたから、情報かくしてショートに押し付けました的な。アホか!
    認定調査は、一次判定のソフト使ってみたんですけど、父親は要介護1になるかどうか微妙だったんです。
    認定調査員が、父親の表面的な状態を見て、自立自立と入れてる感じで、やばいな~って思って。
    ただ、デイの利用者さんで、比較的自立している方が、「精神疾患があって家族は介護に苦労している」と主治医が書いたら、介護1程度の人が介護3になっていたので、主治医意見書はかなり重視されるようでした。
    認定調査員をしていた友人に聞いたら、医療職である医者の意見がかなり重視されるようなので、それで主治医にはかなり詳しく訴えたのですが・・。
    父親は結局、要介護2でした。身体的にはほぼ自立しているので、認知症の部分をかなり重視してくれたようです。
    認定審査会は、一人2分くらいしかかけられないって聞いたので、ちらっとしか見ないから、軽めに出ちゃうかも?と思ったのですが、ちょっとほっとしました。
    私は、例えば、蘇生術とかAEDの使用方法とか、疾病についてとか(末期がんになったらどうなるかとか)、おむつ交換の方法とか、食事介助の仕方とか、そういうのを中学生くらいでやりゃいいと思うんですよ。
    今の義務教育では、将来役に立つことを教えてなさすぎだと思います。
    介護保険制度は、世間知らずの東大卒の自称エリート(実際役立たず)の官僚さんたちが、複雑に複雑にしてるから、ダメなんです。
    オムツ交換もしたことない奴が、なんで介護保険制度を設計できるんでしょうね?
    官僚さんたちは、入居施設で5年働くことを義務付ける、とかにすれば、もっと福祉制度はよくなるんでしょうね。(笑)
    そうすれば、介護職員の処遇も改善されるかも。

  6. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    こんにちは。
    AED講習とかは避難訓練等の一環でやってないのかな。わかりませんが。
    義務教育でもっと大切な事は教えていくべきですよね。医療・介護以外でも、借金をした場合のリスクだとか『元利定率』と『元金低率』の違いだとか。
    官僚の福祉施設での現場経験は大賛成です。天下り職員みたいに、出勤してきて新聞を読んだりネットサーフィンをして給料を貰うという人は不要なので、しっかりと現場で汗水流して欲しいと思います。