「布団を何度も汚された」ので入所者を殺害したニチイの事件

Pocket

illust4347.png
また新たな介護事件が報道されました。
有料老人ホームの男性職員が、当時83歳の男性利用者を殺害した、というニュースです。

「布団何度も汚された」 ニチイ入所者殺害容疑の元職員
東京都中野区白鷺1丁目の介護付き有料老人ホーム「ニチイホーム鷺ノ宮」で、入所者の男性(当時83)を殺害したとして、警視庁は14日、ホームの元職員で別の障害者支援施設職員の皆川久容疑者(25)=東京都杉並区方南2丁目=を殺人の疑いで逮捕し、発表した。「布団を何回も汚され、いい加減にしろと思ってやった」と述べ、容疑を認めているという。
 捜査1課によると、皆川容疑者は8月22日早朝、ホーム1階浴室で入所者の藤沢皖(かん)さんを空の浴槽に投げ入れ、お湯を張って沈めて殺害した疑いがある。司法解剖の結果、死因は溺死(できし)で、首には絞められたような痕があった。
 同課は、難病があり日常的に介護が必要な藤沢さんが浴槽内で自力で体を動かして顔を湯につける可能性は極めて低いと判断。首付近の骨も折れていたことから、殺人事件として捜査していた。当時、皆川容疑者ら職員2人が当直勤務中だったが、もう一人の職員は別の階から移動した形跡がなかったという。
 皆川容疑者は藤沢さんが入居する3階と1階を担当。調べに対し、8月21日午後10時~22日午前4時ごろの間に計3回、藤沢さんが布団を汚したと説明し「いい加減にしろよと思いベッドで一度首を絞めた」と供述。「その後、シャワーを浴びさせるために車いすで浴室へ移動させたが浴室内も汚したので、腹が立って浴槽に投げ入れた」と話しているという。皆川容疑者がもう一人の職員を通じ、同日午前4時47分に119番通報していた。
引用元:朝日新聞社 11/14(火) 12:01配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171114-00000025-asahi-soci

スポンサーリンク

◆有料老人ホームとは?

有料老人ホームには、次の3つの種類があります。

・介護付有料老人ホーム
介護が必要な方が対象。
特定施設入居者生活介護の指定を受けている有料老人ホームであり、施設常駐のスタッフによる介護サービスがあります。
食事だけでなく、入浴や排せつなど日常生活全般の介護サービス・生活サービスの提供も受けられます。
・住宅型有料老人ホーム
介護が必要な人だけでなく、介護は不要という人の両方が対象。
食事などのサービスは提供されますが、施設常駐の介護スタッフによる介護サービスは提供されません。
介護が必要な人は自宅にいるときと同様に、訪問介護などの外部の介護サービスを受けることになります。
その場合、介護保険料の負担は在宅介護サービスを利用したときと同じになります。
・健康型有料老人ホーム
自立した高齢者のみが対象。露天風呂やトレーニングルームをはじめ、元気な方が暮らしを楽しむための設備が充実している施設が多いのが特徴です。
食事などのサービスは提供されますが、介護が必要になったら退去しなければいけません。
引用元:みんなの介護
https://www.minnanokaigo.com/guide/type/roujinhome/

今回の事件があった「ニチイホーム鷺ノ宮」は、『介護付有料老人ホーム』になります。
『有料老人ホーム』と『特別養護老人ホーム(特養)』はどう違うのでしょうか?
簡単に説明すると、
【特養】
・公的施設
・オプションサービスが少ない
・料金も基本料金で安め
・入所条件厳しめ(要介護3以上等)
【有料老人ホーム】
・主に民間企業
・オプションサービスが多め
・料金はオプションと相まって高め
・入居条件緩め

という感じです。

◆「なにで」布団を汚したのか?

一体「なにで」布団を汚したのでしょうか。
ニュースには詳細が書かれていませんが、恐らく『大便』だと推測します。
「浴室内も汚された」という記述から、『小便』は『汚れ』としては目に見えにくいですし、夜間に浴室まで誘導してまで『汚れ』を洗い流そうとしたのだから、やはり『大便』が濃厚です。
嘔吐での『吐物』の可能性もありますが、「何度も」という記述があるので違うでしょう。
何度も嘔吐をしているなら、医療職へ繋ぐべき『異常』だからです。
自傷行為での『血液汚染』の可能性もありますが、それならニュースに記述があるかと思います。
上記理由により、
『何度も大便で布団を汚された』
から殺害に至ったのだろうと推測します。

◆何故「何度も」汚したのか?

何故、殺害された利用者は『何度も』大便で布団を汚したのでしょうか?
【考えられる可能性】
・弄便(ろうべん)をしていた。
・下剤を飲んでいて下痢便が止まらなかった。
・故意的に汚した。

弄便とは読んで字の如く、大便を弄(もてあそ)びます。
口に入れれば『異食』になりますが、そうでなくても、顔や服や布団やベッド柵など、至るところに大便を塗りたくります。
当然大便なので臭いですし、その茶色いものが至るところに塗りたくられている光景は、正に『地獄絵図』なのです。
その地獄絵図が『何度も』あったとしたら、
そしてその状態を『何度も1人の職員で処理しなければならない』としたら、私でも『絶望』を感じてしまいます。
下剤服用後の下痢便は、軟便の場合もありますが、多くは水様の液体に近い状態の便になります。
パッドやオムツの隙間からシャバシャバと漏れだします。
衣服の繊維の間にも入り込み、難なく貫通していきます。
その状態が『何度も』あったら、参ってしまいますが、布団に防水性のラバーシーツを敷いたり、パッドの当て方を工夫することで、ある程度は防げます。
故意に大便で汚染させる利用者には、私は会ったことは無いですが、色々な利用者がいるので、世の中にはいるのかもしれません。
ニュースの記述から読み取ると、
被害利用者が
「布団を汚してしまった」
と容疑者の職員に伝えていることから、
弄便ではないような印象を受けました。
たまたま便が弛かったというだけなのかもしれません。
(スポンサーリンク)

◆介護士になると人間の本性が出る

何がどう転んでも『殺人』はいけません。
『暴行』も『傷害』も、法律に抵触する行為はしてはいけません。
しかし、介護士のそういった犯罪が後を絶ちません。
その理由のひとつに、
『介護士は誰でもなれる』
ということがあります。
誰でもなれるから、
資質の低い人間も介護士になれるのです。
介護士のレベルが低いのではなく、
レベルの低い人を雇い入れる敷居の低さが、介護士のレベルを低くさせているのです。
喜んで介護士のレベルを下げているのは、
国であり業界であり事業所なのです。
まずは、『卵が先か鶏が先か』をハッキリさせる必要があります。
次に、
介護現場というものに対する在り方です。
劣悪な環境と待遇で、
極限の業務を強いられます。
自分のキャパシティを超えた状態に追い込まれると、人間の本性が出ます。
・逃げ出す
・感情的になる
・手を抜く
・心が折れる
・犯罪行為に走る

本性露わな人達が集まって仕事をしているのですから、ギスギスした人間関係や労働環境になります。
人間のキャパシティを試されるのが、
『介護現場』なのです。

常に針のムシロで、
6人でやるべきケアを2人や3人でこなします。
夜間は、1人で20人の利用者を16時間ケアします。
労働の対価に見合わない給料で働いていれば、人間の本性丸出しで働くことになります。
この状態も、『卵が先か鶏が先か』なのです。
『介護士は誰でもできる』
という風潮があるままでは、
今後もキャパシティを超えてしまった本性露な介護士が新たなニュースに登場することでしょう。


介護職員ランキング

コメント

  1. 燃え尽き相談員 より:

    初めてコメントします。
    いつも現場目線で、分かりやすい表現、勉強させて頂いています。
    殺人…、もちろん許されるものではありませんが、例えば弄便行為が重ねて発生した場合の心境はなんとも言えない、やりきれなさや怒りを感じるかもしれませんね。
    私は介護職員が1人で勤務する体制はとても危険だと思います。どんな真面目な職員でも間違いが起きる危険性があると思います。
    個人的な意見ですが、1人勤務せざるを得ない施設では、そのような利用者を受け入れるべきではないと思っています。

  2. 山嵐 より:

    >燃え尽き相談員さん
    はじめまして、こんにちは~
    コメントありがとうございます^^
    おっしゃるように1人だとそういうリスクが増大するのは間違いないと思います。
    私も昨日夜勤で、不眠で転倒のリスクがあって一晩中独語と帰宅願望を言い続ける利用者がいたのですが、最初は余裕だったのに、その状態が10時間、12時間、14時間…と続くとだんだんと私の中の精神領域を犯されてくるのがわかりました。
    弄便でもそういった精神状態に追い込まれていったのかもしれませんね。