介護業界で出世したかったら綺麗ごとを言い続けよう

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介護業界にはあまり出世コースというものがありませんが、
・介護リーダー
・介護主任
・介護係長
・介護課長

くらいはポストがあります。
『介護リーダー』とか『ユニットリーダー』というポストは
日替わり弁当のように会社の都合や
上司の気分でいともたやすく挿げ替わりますので、
『出世』と言えるかどうかは微妙なところです。
【参考記事】
ユニットリーダーという謎のポスト(前編)
ユニットリーダーという謎のポスト(後編)

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◆介護業界にはライバルが少ない

介護現場の業務も環境も過酷な上、
薄給なので職員の出入りが激しいです。
・3年未満で辞めていく人が70%以上
・平均勤続年数は4.7年

という統計が出ています。
【参考記事】
介護職員の離職率の高さが致命的な理由は?
そういう状況なので、
同じ事業所に3年も居れば、もう中堅です。
介護リーダーや介護主任くらいにはすぐになれます。
同期や先輩がどんどん辞めていくので、
すぐにポストに空きが出るからです。
さて、問題はその上です。
介護課長や管理者クラスまで出世したかったらどうするべきでしょうか。

◆「綺麗ごとこそ福祉」という考え方

介護業界にはまだまだ綺麗ごとが幅を利かせています。
・自己犠牲が美しい
・奉仕こそが福祉
・文句が出るのは心が汚いから

そういう概念の人達が介護事業所を経営し、
介護業界にも多くはびこっています。
社内研修はもちろん、
社外の研修でもそういう
『奉仕論や精神論』を叩きこまれます。
傍から見ればそれは一種の
・宗教的な洗脳
・意図的な情報操作
・実現不可能な空想理論
・職員を都合良く使う奴隷制度

とわかるのですが、
そういう環境の中で働いている以上、
「それが正しい福祉論」
だと信じてしまいがちです。
しかし、ここまで人材不足となっている現状から見ると
『そのやり方は間違っていた』
ということがわかるのですが、
決して業界はそうは言いません。
・今まで積み上げてきた福祉観
・推奨、実践してきたやり方

を否定、修正することは
『自らの存在そのものを否定すること』
になってしまうからです。
ですから、これからも綺麗ごとを言い続け
同士や後輩や新任者を洗脳していきます。
そして賛同する人を可愛がり
出世させようとします。
そうすることで、
介護業界の上層部や中層部には
『綺麗ごとを言う人達で溢れかえるシステム』
が出来上がっています。
そしてこう言うのです。
「皆の自己犠牲が足りないから業務が回らない」
「自分のことを考えるから不平不満が出るのだ」
「やりがいを感じればもっと頑張れるはず」

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◆綺麗ごとに賛同すれば出世する

業界も事業所も上司も、
綺麗ごとにまみれているので、
一切合切の思考を停止させ、
イエスマンとして身を粉にして働けば
当然、良い評価が得られます。

働いている以上、
上司や会社から良い評価を貰いたいと考えるのはごく自然のことです。
ですから、
介護業界で出世しようと思うならば、
・思考を停止させる
・イエスマンになる
・綺麗ごとを言う
・自己犠牲を払い続ける

ことで会社も優先的に綺麗ごとばかりの研修に沢山行かせてくれますし、介護係長や課長などの管理者クラスへの出世の近道になります。
現場から離れ『講師』に逃げ込む道も拓かれます。

◆それでは先がないことに気づけるか

綺麗ごとの無限ループにより、
介護業界の水は濁ってしまっています。
綺麗ごとで埋め尽くされる弊害は、
・人材不足
・自己犠牲の日々
・待遇が劣悪なまま

となります。
抜本的なその部分を改善しないことには
最終的な目的である
『利用者の幸せの追求』
が達成出来ません。
【参考記事】
「池の水ぜんぶ抜く」番組が流行っているが介護業界の水も抜いたらどうか
介護業界は綺麗ごとを言う人が減れば必ず変わる
職員が幸せになれば利用者も幸せになる理論
人材不足や業務負担を職員の自己犠牲で成り立たせようとする時代はもう限界がきています。
このまま綺麗ごとばかりをゴリ押ししていけば、
業界も職員も共倒れしてしまう時が来ます。
【参考記事】
介護職員が2025年に向けて未だ37.7万人も不足している理由とは?
介護職員の人材不足は深刻です。
「ひょっとしたら綺麗ごとばっかり言っていたのが悪かったんじゃないか」
と気づき、修正・改善する勇気を持ってくれる日が来るのを願うばかりです。


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コメント

  1. 現役保険営業マン より:

    必要なのは綺麗ごとではなく、耳が痛い現実的な提言をして、痛みを伴う現実的な解決策を徹底する人材ではないかと思います。
    奉仕の心を持って…なんていうのはお花畑の発想でしかありません。現実を受け止めて改善するには、現実を直視して漸進主義で物事を進めるしかないと思います。

  2. 野村俊夫 より:

    管理職員として、介護現場で感じたこと。
    ・5K以上の仕事だがその専門性を100%活用できない現実がある。
     翻れば、資格はさほど必要なく、業務消化が優先される。
    ・生産性の低い業務には賃金の上昇性を求めるのは経済原理がなりたたない。
     協力して我慢してのボランティア精神を求めるのは本来の仕事ではない。
    ・現在の従事者や参入資格者の多くがここでしかレベルの人が大多数であるこ とは間違いない。夢が持てる仕事ではないし語れる人は数%である。
    ・管理職にキャリアアップできる人材は少なく、法人等も使い捨ての対応しか してない。目に見えないパワーハラ、セクハラ、業務不正が内在しているな どをクリーンアップできる法人はごく少数である。

  3. 山嵐 より:

    >現役保険営業マンさん
    こんにちは~
    コメントありがとうございます^^
    お花畑の理論では限界があります。
    現実を受け止めてこれからどうするか、ということを真剣に考えていかなければいけませんね。

  4. 山嵐 より:

    >野村俊夫さん
    こんにちは~
    コメントありがとうございます^^
    正におっしゃる通りだと思います。
    闇が深い業界ですね。
    どうすれば改善していけるのか、
    ・現場レベル
    ・事業所レベル
    ・業界レベル
    ・国レベル
    でそれぞれ考えて実行していく必要がありますね。

  5. デイちゃん より:

    介護の仕事っていうか、サービス業全般ですが、「こんな人、絶対無理やろ」っていうロースペックな人でも正社員で働けるっていう利点がありますね。
    私のデイの元常勤相談員(40才独身男)は、中卒、日本語不自由、パソコンなんてもちろん使えない。
    ヘルパー二級講座を受講して、そこからの就業案内で、デイにパートで入ってきた。
    「あの人、全然仕事覚えられんけど」「ただ突っ立ってるだけなんだけど」「いない方がいいんだけど」な状態。
    で、福祉用具の搬入に男のスタッフが欲しいとなって、三種保険かけて、福祉用具に。
    しかし全く使えず、一か月で首。デイにもどってくるも、「デイになんていらんわ」「でも首にもできないし」と三種保険かけたままデイに長時間入ることに。
    すると、その時いた常勤相談員がケアマネになるとなって(当時のバカ管理者がめちゃくちゃしはじめて逃げた)、「相談員がいなくなったら困る」と、バ〇管理者が、社会福祉主事の通信教育を受けさせた。(ただし自腹)
    その後、相談員がいなくなり、なんとなく保険付きパートのまま相談員に。
    で、さらに相談員がもう一人いなくなり、常勤の相談員に。
    でも、仕事は何にもできないんだよね。あたりまえだけど。名ばかり相談員。
    介護福祉士すら受からない。筆記試験が。(笑)
    で、パソコン使えないからさ、帳票の作成もできないし、請求もできないし。そもそも介護保険制度を何も理解してないというか理解できないから、見学者が来ても料金の説明ができない。(笑)
    担当者会議に行っても、クレメジンをクレジメンと言ったりとか、恥かいてばかり。
    歩行器のことを乳母車って言うし・・・。(笑)
    あげくのはてに、モニタリングに、「歩行器を押して」ってところを、「乳母を押して」って書いてケアマネに提出し、「この人大丈夫ですか?」ってケアマネからつっこみが。
    そもそも、文章の主語と述語があってない、というレベルだし。
    字が汚すぎて、書いた文章の判別が不能なんだけど。
    一体何の仕事してるのかね・・・。
    そんな人でも、今や他の拠点のデイの管理者になってる。
    稼働率の計算すらできないのに。
    なので、従順というかおとなしければ、相当のア〇で何も仕事できなくても、常勤でいすわることができるんですよ。
    介護ってありがたい仕事ですよね。
    スタッフとして利用者の介助をしている「助けている側」ではなく、スタッフとして就業させてもらって生活させてもらっている「助けてもらっている側」・・・そんな人も多いのではないか?と思います。

  6. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    こんにちは~
    コメントありがとうございます^^
    一部コメントの言葉と修飾語を編集させて公開させて頂きました。ご了承下さいませ。
    確かに資質やレベルの低い職員が多いのも事実ですね。
    そして従順で大人しくしておけば常勤で居れるのが介護業界ですね。
    そういう所から変わっていって欲しいですね。

  7. アングラー より:

    綺麗事派は長期的視点が欠落しています。利用者さんも長生きするし、対応が難しい人がいたとして例えば10年自己犠牲を払い続けることが出来ますかという話です。自己犠牲で目先の事を乗り越えようとしか考えていない。いや、どーせ他の人は3・4年で潰れるからそれまでに使い倒そうと言うことか。
    ある意味一番他の職員を信じてないのは綺麗事派ですね。

  8. 山嵐 より:

    >アングラーさん
    こんにちは~
    コメントありがとうございます^^
    私もそう思います。
    独りよがりで独り相撲の自己犠牲の押し付け精神はエゴイストと同義だと思っています。
    メサイアコンプレックスとも言うのかもしれません。