「介護に正解はない」が「正解は上司が判断する」のが介護業界

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介護の研修などで
「介護に正解はない」
というセリフをよく聞きます。
これの意味するところは、
『「これをしておけば間違いない」
「これが最善である」
「こうしておけば十人十色に対応できる」
ということは無いのですよ』

ということです。
利用者一人ひとり
・性別
・年齢
・生活歴
・職歴
・趣味嗜好
・考え方
・受け止め方
・病状病歴
・現状の状態や気分

など、ありとあらゆるものが異なるので、
『どういう方法でどう対応をするべきかは利用者ごとに変わってくるし、同じ利用者でもその時の状況によって、今なにが必要で何を求めているのかを察知し、臨機応変に対応するのが介護なのだ』
ということになります。
長ったらしい説明になりましたが、
つまりは
『介護は臨機応変』
という言葉に集約できます。

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◆介護職員の専門性と言えるか

以前、
介護職の『専門性』とは一体なんなのか?
という記事を書きましたが、
「利用者に対して臨機応変な対応が出来る」
ということは介護職員の専門性と言えるでしょうか。
臨機応変な対応が出来る介護職員ばかりいれば
介護現場はもっと明るいはずです。
そもそも、『臨機応変な対応』は
どの業種や職種でも必要とされるスキルです。
・医療職
・リハビリ関係職
・営業職
・サービス業
・接客業
・販売業
・建築土木業
・運送業

などなど、臨機応変を必要としない仕事はありません。
そうなってくると、
『臨機応変な対応をすることが介護士たる専門性』
とは言いづらくなってきます。
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◆「臨機応変な介護」と「統一した介護」の矛盾

我々介護職員は、
臨機応変なケアを求められる一方、
統一したケアも求められています。

その場の判断で臨機応変な対応をすると
「統一した介護が出来ていない!」
とお叱りを受けてしまうことがあります。
これは完全に『矛盾』しています。
新人職員は特に
どちらに軸を置くべきか迷い
時として思い悩んでしまうかもしれません。
軸はもちろん
『利用者にとって良い方』に置くべきですが、
新人の判断などいともたやすく一蹴されてしまいます。
結局は
『正解は上司が判断する』
という本末転倒な状況に陥っているのが今の介護現場なのです。

◆その矛盾に打ち勝つことが専門性

上司の言いなりになり
長いものに巻かれ
媚びを売り綺麗ごとを言い続け
介護業界で出世していくのもひとつの生き方ですが、
そういった悪しき慣習や矛盾に立ち向かっていくことこそ今後の介護業界に必要なことではないでしょうか。
①介護の知識と技術を習得しましょう。
②自分が正しい理由を理論的に説明できるようにしましょう。
③臨機応変な対応をした時は記録に残しモニタリングなどで評価・検討するようにしましょう。
④とにもかくにも、軸は利用者に置きましょう。

それが上手くいくかいかないかは、
自分自身の能力と努力と人間性次第です。
それらは勤務していく中で
積み上げ築き上げていく必要があります。
その一連の流れの中で、
・矛盾に耐え
・矛盾に打ち勝ち
・利用者の為にケアを遂行していく

ことこそ
『介護職員の専門性』
と言えるのではないでしょうか。


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コメント

  1. primex64 より:

    何ごとも主体性を持ち、自主的に解決して行く気概を持つこと、常に思慮深くものごとを論理的に考え、決して思考停止に陥らないこと。なにも介護の世界に限ったことではありませんよね。但し、仕事の結果責任を負うのは上司、というしきたりがある以上、そのルールに従うべきですが、その場合においても、言いなりになって実施責任を放棄することなど決してせず、必要に以応じて自らの意見を表明し、自らの立ち位置を鮮明にしておくべきです。

  2. 山嵐 より:

    >primex64さん
    こんばんは~
    コメントありがとうございます^^
    どの業界にも言えることですね。
    しかし「営業マンが顧客を暴行した、殺害した」という事件はあまり聞きませんが「介護士が利用者を暴行した、殺害した」という事件は頻繁に起こっています。
    その根底にはどの業界にも存在しない闇があるのかもしれません。