他業界で言うリーダーと「介護業界のリーダー」は全く異なるもの

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よく「リーダーとはこうあるべき」という議論や帝王学を聞きますが、間違ってはいけないのが、『他業界と介護業界のリーダー』の認識と現実には大きな違いと、埋められない溝があるということです。

ですから、
「リーダーとは部下のモチベーションを上げるのが仕事だ」
「リーダーとは組織の方向性を示す役割だ」
「人格者であってリーダシップが取れなければならない」

などという世間のリーダー論からはちょっとズレてきます。

もちろん、介護業界のリーダーも人格者で部下がついてくるような人材が良いのは当然ですが、『名ばかりの役職』という側面が非常に強いので、残念ながら万年、人材不足の介護業界では3年くらいの現場経験があれば誰でもなれます。

【参考記事】
ユニットリーダーという謎のポスト(前編)
ユニットリーダーという謎のポスト(後編)
人員不足でツギハギだらけのユニットリーダーは本当に必要?

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◆世間一般に言う「リーダー」とは

では、他業界や世間一般に言う「リーダー」とはどんな人のことでしょうか。

・安倍晋三(内閣総理大臣)
・孫正義(IT業界)
・本田宗一郎(自動車業界)
・松下幸之助(電気器具業界)
・岡本太郎(芸術業界)
・松本人志(お笑い界)
・イチロー(野球界)
・山本五十六(軍人)
・チェ・ゲバラ(革命家)

(歴史上の人物含む)
などの創業者や経営者、業界の第一線で活躍している人達のことを指します。

もちろん、企業のプロジェクトリーダーや業界のニューリーダーとして
・取締役や部長クラス
・匠の技を持った芸術家や技術者
・教授や博士

などもリーダーと呼ばれることでしょう。

こうして列挙してみると、
介護リーダーという存在は完全に見劣りします。

そこには
・越えられない壁
・埋められない溝

が存在するのです。

◆業界がまだまだ未成熟

介護業界のリーダーという社会的地位と存在価値が他業界と比べると完全に劣っているわけですが、それはリーダーそのものが劣っていたり悪いわけではありません。

①業界そのものがまだまだ未成熟であり、
②リーダーと呼べるほどの人材ではない職員をリーダーにして
③その職員をリーダーと呼んでいることが原因です。

ですから、
他業界や世間一般のリーダー論に
介護業界のリーダーを当てはめてはいけません。

全く異なる存在なのです。

①業界が未成熟

これだけ高齢者が増え、介護保険制度が施行されて20年近く経過しているにも関わらずまだまだ未成熟と言えます。

ブログ記事でも数々述べてきましたが、
・人材不足
・職員の賃金や待遇
・職場環境
・人間関係

などの問題が山積みで一向に解決していません。

高齢者の幸せや権利の追及を柱に推し進めてきた業界ですが、他業界のように『働く人間』にスポットを当てないといつまで経っても改善しません。

お客様や顧客へ満足なサービスや価値を提供したからこそ、上に列挙した他業界のリーダーたちはリーダーと呼ばれているのです。

当然、それに対する見合った対価もあるはずです。
そのサイクルが介護業界には欠けてしまっています。

②リーダーと呼べるほどの人材ではない職員をリーダーにしている

他業界の猿真似で、
「介護業界も『キャリアパス』や『出世コース』を作ろう」
という上辺だけの方針で始めた役職なので、
『名ばかりの役職だけが増えてしまった』
という現状があります。

その名ばかりのリーダーも呆れ果てて早々に辞めていくので、リーダーの叩き売り状態と言えるでしょう。

誰でもなれます。

③誰でもなれるリーダーをリーダーと呼ぶ

そんな状況ではいつまで経っても他業界に追いつけるはずがありません。

「リーダーなんだから」
「リーダーのくせに」
「リーダーとは」

そんなことを言われ出すとイヤにもなってしまうでしょう。

対価も社会的地位も伴わない名ばかりリーダーなのに、責任と妙な帝王学を押し付けられるのです。

なんせ、リーダーなのに、上には主任がいて係長がいて課長がいて管理者や経営者がいるのです。

『与えられた環境と権限』があまりにも狭すぎます。

責任だけ押し付けられる『新手のパワハラ』と言っても過言ではありません。

◆まとめ

上記、理由から他業界や他産業のリーダーと、介護業界のリーダーを同じに考えてはいけません。

リーダーといえども、上司の顔色を見ながら働いています。

立場的には、ただの「小間使い」に過ぎません。

「そこから出世して本当のリーダーになればいいじゃないか」
という夢や希望は通りません。

何故なら
・綺麗ごとを言い続け
・自己犠牲を払い続け
・上司の言いなりになり
・上司に媚びへつらう

ことを信条として働かないと出世しない業界なのです。

そんな人達が「本当のリーダー」であるとは到底思えません。

ですから、介護業界において
「リーダーはリーダーとは呼べないし、本当のリーダーも存在しない」
という事が出来ます。

だから、
「リーダー論」
「帝王学」
を議論しても無駄
なのです。

【参考記事】
介護業界で出世したかったら綺麗ごとを言い続けよう

◆追伸

能力もあって人望もあって指導力もあって性格が良い職員も中には存在することでしょう。

「それこそ真のリーダーだ」
と言う人もいるかもしれませんが、
「それはただの良い先輩(同僚)」です。

本来、そういった人がどんどん出世していって欲しいのですが、介護業界では皆無と言えます。

そういった良い先輩や同僚が管理者や施設長にまで出世することが出来るキャリアパスがあり、実際そこまで出世できてこそ「真のリーダー」と言えるでしょう。

介護業界の闇はまだまだ深いのです。

コメント

  1. キャサリン より:

    おっしゃる通り。毎回読んでいてスカッとします。

  2. 山嵐 より:

    >キャサリンさん
    こんにちは~
    コメントありがとうございます^^
    そう言って頂けると私もスカッとします^^