介護現場の人員不足に「介護助手」「介護補助員」の導入という選択肢

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介護現場の人員不足に対する改善策として
人員不足の事業所の対応を見れば「経営者の無能さ」がわかる』の記事で

【考えつく改善策】
①人員不足で売り上げた「浮いた利益」は職員へ還元
②応募がない、退職が続く原因を突き止め改善する
③新規利用者の受け入れをストップする
④1~2ユニット又はフロアを閉鎖し「他のユニットやフロアに職員を集約」して人員不足を解消する

という4つを挙げましたが、
その改善策と並行して積極的に導入を検討して欲しいのが
・介護助手
・介護補助員

という職種です。

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◆「介護助手」「介護補助員」とは?

読んで字の如く
介護職員の「手助け」「補助」をする人材のことです。

病院などの医療機関で看護師の補助をする職種に「看護助手」と呼ばれる職種がありますが、
「看護助手=介護職員」です。

介護施設などの介護事業所では介護職員がメインで利用者のケアに当たっているわけですが、看護助手という存在があるのなら「介護助手」という存在があれば、現場はもっとスムーズに動くはずです。

既に「介護助手」「介護補助員」という職種を導入している事業所も多数あることでしょう。
では、「介護助手」や「介護補助員」はどんな業務をする職種なのでしょうか。

介護助手をいち早く導入した「三重県介護老人保健施設協会」の例をみると、仕事内容は以下の3分類になっています。

①Aクラス

一定程度の専門的知識・技術・経験を要する比較的高度な業務(認知症の方への対応、見守り、話し相手、趣味活動のお手伝い 等)

②Bクラス

短期間の研修で習得可能な専門的知識・技術が必要となる業務(ADL=日常生活動作に応じたベッドメイキング、配膳時の注意 等)

③Cクラス

マニュアル化・パターン化が容易で、専門的知識・技術がほとんどない方でも行える業務 (清掃、片付け、備品の準備 等)

◆メリット、デメリットは?

介護職員にとっては、
普段利用者をケアしながら行っている様々な業務の一部を「補助」して貰えたら肉体的にも精神的にも時間的にも大変助かります。

スポット的に単発でしか応援に来ない事務所職員よりも何倍もありがたい存在だと言えます。
『メリット』しかありません。

では、「介護助手」「介護補助員」本人にはどのようなメリット、デメリットがあるでしょうか。

〇メリット

介護職員よりも「業務の幅が限定」されており
・取っ掛かりやすい
・過剰な責任を負わなくて済む

×デメリット

介護職員よりも「業務の幅が限定」されているので
・介護職員より給料と社会的地位が低い
・出世コースには乗りにくい
・現役世代の仕事としては物足りなさを感じる

こうしてメリット、デメリットを見てみると「介護助手や介護補助員になる人というのも限定されてくる」のではないかということがわかります。

◆「介護助手」「介護補助員」になる人はどんな人?

出世に関しては、介護職員とて大したキャリアパスはないので良いにしても「責任が少なくて、給料が安い」という点から、介護助手や介護補助員になる人は
・収入が少なくても良い人
・そんなに頑張って働かなくても良い人

が対象となるかと思います。

その条件で思い浮かぶのは
・定年退職後のシルバー人材
・パートの主婦

くらいではないでしょうか。

しかし特にパート主婦などは、事業所に
「こいつは使える」
と思われてしまうと
「介護職員に格上げされてしまう」
こともあり得ます。

介護職員になることが「格上げなのか」という謎はありますが、そもそもそれなら「最初から介護職員として入職」すれば良かっただけの話なので、色々と本末転倒な気がします。

となると、基本的に
「介護助手や介護補助員はシルバー人材が担っていく」
と言えるのかもしれません。

◆まとめと問題点

上記理由により
「介護職員」が集まらないのなら「介護助手」や「介護補助員」という職種の導入を実行していってくれると業務負担も分散できメリットも大きいかと思います。

しかし、あくまでも「補助」なので、それによって
「介護職員が充足された」
「介護職員が確保できた」
「人材不足が解消できた」

ということにはなりませんし
そう思わないで頂きたいのが本心です。

外国人介護士の導入もそうですが、
「その場しのぎの対策」
でしか他なりません。

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