【ニュース】Sアミーユ3人転落死事件で死刑求刑「残虐な連続殺人」

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2014年に起こった介護事件の裁判が行われています。
介護施設(有料老人ホーム)の介護職員が居室のベランダから男女3人の入所者を転落死させた事件です。

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◆ニュース概要

川崎市幸区の有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で入所者3人が転落死した事件で、3件の殺人罪に問われた元施設職員、今井隼人被告(25)の裁判員裁判の論告公判が1日、横浜地裁(渡辺英敬裁判長)であった。検察側は「非力で高齢な入居者の介護職員への信頼を利用した、冷酷、卑劣で残虐な連続殺人だ」と述べ、死刑を求刑した。
 今井被告は逮捕前の任意の取り調べで殺害を認めたが、逮捕後に黙秘に転じた。その後は当時について「覚えていない」と説明したが、1月23日の初公判では「何もやっていません」と起訴内容を否認。公判では一貫して無罪を主張してきた。
 検察側は、事件性▽犯人性▽捜査段階の自白の信用性▽責任能力の有無--の4点を争点に挙げ、関係者の証言や被告人質問などで十分な立証責任を果たしたと主張。自白には取調官の圧迫もなく、内容は迫真性があり詳細で信用性が高いとした。被告の発達障害は動機の一部に影響したに過ぎないとした。
 一方の弁護側はこれまでの公判で、主に録音・録画が行われる前の取り調べで取調官から圧迫があり、うその自白をしたと主張。3件の転落死は事故や自殺の可能性があると訴えた。仮に被告が事件を起こしていたとしても、被告の発達障害などにより、刑事責任能力も争う姿勢を示した。
 起訴状によると、被告は2014年11~12月、当時86~96歳の入所者の男女3人をホームの居室のベランダから転落させ、殺害したとされる。
【引用元】毎日新聞 2018年3月1日 12時45分

 川崎市幸区の有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で入所者3人が転落死した事件で、3件の殺人罪に問われた元施設職員、今井隼人被告(25)の裁判員裁判の論告公判が1日、横浜地裁(渡辺英敬裁判長)であった。検察側は「非力で高齢な入居者の介護職員への信頼を利用した、冷酷、卑劣で残虐な連続殺人だ」と述べ、死

被告は逮捕前の任意の取り調べで容疑を認めていた→検察側が死刑を求刑→黙秘に転じる→否認に転じる
という流れのようです。

◆死刑求刑について

人間を3人も殺害してしまったとしたら、当然の求刑と言えます。
反面、被告をかばうわけではありませんが、もっと実況見分をして『本当の闇』にメスを入れていく必要があるのではないかと感じます。
・介護職員の現状
・介護職員の置かれている環境
・当時の状況
・入所者の状況
・常態化した闇

それらを実況見分した上で、
「それでも情状酌量の余地なし」
という司法の判断なら致し方ないかと思います。
ただ上辺だけの
「3人も殺害は死刑、極刑」
という判決では被告はともかく
・事業所や業界の体制の悪さを継続させてしまう
・今後も介護事件の発生余地を残してしまう

という悪循環が止められません。
被告の資質の低さや
行った行為の悪質性や残虐性ばかりをピックアップしてしまうのは
「木を見て森を見ず状態」
と言えます。
正しい判決は正しい事実と証拠と動機が必要です。
記事では「発達障害が動機の一部に影響」とありますが、被告を駆り立ててしまった原因、動機がなんなのかの全容を突き詰めていくことが先決です。
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◆否認に転じた

この被告の転じ方は恐らく弁護士の入れ知恵でしょう。
「まずは死刑を回避せねば」
という思惑を感じます。
まぁそれは当然の防衛策としても
「発達障害を理由に刑事責任能力も争う姿勢」
とのことです。
発達障害を前面に押し出して刑事責任能力の有無を争うのだとすれば、それ以前に
「責任能力がないかもしれない人間に夜勤をさせ利用者のケアに従事させていた事業所」
にも少なからず責任があるのではないでしょうか。
この被告が「オープン就労」か「クローズ就労」かは存じ上げませんが、仮にクローズ就労だったにせよ、「利用者のケアや夜勤をさせる最低限の資質がある」と事業所が判断したからこそ指示された業務を行っていたはずです。
そういう根本的な原因だとか体制に目を向けないと何も解決しません。
この事件に関わらず、介護事件の殆どは事業所や業界の体制に言及することなく、直接の当事者の問題ばかりに言及しがちです。
悪質で残虐な行為を正当化させる必要はないのですが、いつも「トカゲのシッポ切り」では、我々現場職員が救われないばかりか、利用者だって救われません。
仮に「責任能力あり」と判断されたとして、刑事責任能力がある人間がこのような事件を起こすのだとすれば、「事業所の配置判断ミス」は否めません。
そういった
・全体的
・総合的
・事業所や業界自体の環境や体制

を勘案して検察と司法は
『本当の罪』
を裁いて欲しいと願います。


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