介護現場でミスや事故が多発する理由と身を守る方法

Pocket

pawahara_man.png
介護現場は利用者という人間を相手にしているので、ミスや失敗があれば利用者の命にも関わってきます。
事故があればその対応に追われることにもなるので、介護現場では細心の注意を払って業務を行っています。
しかし、それでもミスや事故が起こってしまうのが介護現場です。
ヒューマンエラーはあるにしても、現状の現場で「多発している原因」を考えてみたいと思います。

スポンサーリンク

◆事故が多発する理由

ID-100178567.jpg

理由① 職員の資質の問題

そもそも職員の資質が低いという問題があります。
能力や経験の不足が事故を招きます。
やらなければならなかった業務を忘れてしまったり、自分の勝手な判断で業務を行ってしまったり、経験不足で利用者を不穏にさせてしまったりなどがあると周りの職員にも迷惑が掛かります。
もっと言えば、そういった職員でも「プロの介護職員」として現場に立たせている事業所に問題があります。

理由② 動きが予測不可能な利用者の問題

利用者の中には認知症の人も多くいます。
急に立ち上がったり予測不可能な行動を取り、転倒したり異食をしたり等のアクシデントが発生します。
付きっきりの介護は不可能なので、それらは職員のミスとは言えないのですが
「目を離したのが悪い」
「相手は認知症なのだからそういう行動を予見しておくべきだった」

などと言われ結局職員の責任問題となります。
直接口に入れた薬を
「プッ」
と吐き出す利用者もいます。
服薬出来なければ、介助した職員のミスや失敗という扱いになり、常にリスクと背中合わせの中で仕事をしているので事故も起こりやすくなります。

理由③ 過重労働で集中力がもたない

人員不足の中で常に緊張の糸が張りつめた過重労働を長時間していると、どんな人でも集中力が途切れミスをしてしまいがちです。
休憩さえマトモに取れない環境の中で
「ミスや失敗をするな」
と言う方に無理があります。
上記の理由が三拍子揃っている介護現場は、否が応でもミスや事故が多発しやすい環境だと言えます。

◆ミスや失敗を責める人たち

ijime_girl.png
与えられた環境が劣悪な場合、ミスや失敗を全くしないようにする方法は1つしかありません。
「出来るだけ利用者に関わらない」
これしかありません。
しかし、それでは現場は回りませんし職務怠慢、給料泥棒になってしまいます。
あなたの周りを見渡してみて下さい。
現場に出ず利用者に関わっていない
・上司
・管理者
・ケアマネ
・経営者

はミスや失敗をしようがないのに、下の人間のミスを責めるばかりです。
残念ながら
「自らの業務は利用者のために現場職員を責めること」
だと勘違いしているのです。
普段は
攻撃力 0
防御力 100

の上司たちも現場職員がミスしたとなれば、すかさずその配分を攻撃力にシフトしてきます。
自らの
・労働環境の整備
・連携したケアマネジメント
・部下の健康管理
・適切な事業所運営

などの責務や職務を怠っておきながら
「利用者のために」
「利用者の身の安全」
「ミスや事故の排除」

ばかり言ってくるのです。
職務を半分以上放棄しているのですから、何とも楽な立場でしょうか。
職務怠慢な給料泥棒たちに責められる事ほどバカらしいことはありません。
(スポンサーリンク)

◆解決する方法はあってないようなもの

o0781078014081712887.png
ミスや失敗をしてしまう原因や理由が明らかなのですから、解決は簡単なはずです。
しかし、介護業界の上司や経営者たちには何を言ってもどういう形で伝えようと「ぬかに釘」状態です。
「楽なことばっかり考えるな」
「仕事だからしんどいのは当たり前だろう」
「愚痴や文句を言って自分の価値を下げるんじゃない」

などと言われ水掛け論になってしまい先へ進みません。
ですから唯一の解決方法は
「上司や経営者が良心を持って現場の声に耳を傾け、事業所一丸となって改善に向けて取り組むこと」
になります。
たったそれだけのことをしない事業所が介護業界には何と多いことでしょうか。
その点に関しては
「全国共通のマニュアルかお触書でも存在しているのだろうか」
と疑いたくなるほど足並みを揃えてきています。
「事業所が変わらない限り解決しない」という点で「解決方法はあってないようなもの」だと言えます。

◆現状で私たちが出来ること

lgi01a201310270900.jpg
現状で私たちに何が出来るでしょうか。
それは「自分を守ること」になります。
いつも言っていることですが、具体的に言うと「2つの方法」で自分を守って下さい。

方法① 直接的に守る

ミスや失敗をしないように細心の注意を払って下さい。
自分の知識を増やし経験を積むことで、自分を守る方法です。
しかし、そんなことは既にやっていたり、それでも手に負えない悪質な労働環境があると行き詰まってしまいます。
手を抜いたり力をセーブしていては余計に現場は回りませんし、ひいては事故に繋がりかねません。

方法② 間接的に守る

上司に何を言っても無駄なので「議事録に文字で記録し回覧」した結果(上)』の記事にも書きましたが、会議で話し合った内容を包み隠さず議事録に書き、文字や文章で記録に残しておく方法です。
上の人間の反応を見たり改善を促す意味もありますが、実はもうひとつ「自分を守る」という意味があります。
「人員が足りない中で業務を行っている」
「事故が起こりかねない労働環境がある」
「体力的に限界」
「何度上司に言っても改善しない」
「再度、改善をお願いしたい」

などと記録しておけば
万が一、大きな事故が発生してしまった場合に自分を守る布石になります。
行政などの立ち入り調査が入った場合に
「早くから改善をお願いしていました」
「会社には限界を伝えていました」
「ヘルプを出しても動かなかったのは会社です」
「会社の対応の遅さが事故に繋がった原因です」
「この議事録に発言の証拠があります」

と言って自分を守ることができます。
決裁印を押しているのですから事業所側も
「聞いていない」
「知らなかった」

などという言い逃れはできません。
上司に何度言っても解決も改善もしない場合は、「記録に残す」という身の守り方もあることを知っておいて下さい。


介護職員ランキング

コメント

  1. デイちゃん より:

    こんにちは。
    かなり重度の認知症の方だと、立てないのに立とうとしたりとか、常に動いてて、マンツーマンでついてても事故になりますよね。
    なので、そもそも認知症の方のケアって、事故がおきるのが当たり前だと思います。
    事故なくケアできるほど、介護って甘くないと思います。
    「事故がない」と言ってるのは、本当に事故がないわけでなく、「事故になっているのにスタッフが気づいてない」か、「事故にならない程度の軽度の人を選んで利用させている」か、だと思います。
    スキルがないスタッフが介助して事故になる場合もありますが、正直、その利用者、ベテランでも事故になるじゃん?って場合もありますしね。
    でも今、デイのちょっとおかしな新人が、めちゃくちゃなやり方で介助してるんだけど、私は何も言いませんよ。
    たぶん今に大事故になるけど。注意しても直さないし、そんな変なスタッフ入れた管理者の責任だし。ま、そいつが何人か事故すれば、利用者減るし、その新人も首になるだろうから。
    一番いけないのは、「あのスタッフはめちゃくちゃだから、利用者さんが事故になったらかわいそうだから」とか言って、重度の方を全部自分で行こうとすること。これはダメ。変なスタッフはしんどい仕事しないで楽するし、事故にならないからいつまでもいるしね。自分もしんどいし。
    私のデイは、スタッフもおらず重度ばかりで、事故がいつ起こってもおかしくないんですよね。
    なので私は、事故になっても自分の正当性が主張できるか?を考えて仕事してますね。
    そもそも人って体は一つだからさ~、こっちで介助してるのに、むこうで動いてる利用者いてもいけないからさ。
    こちらの方を介助していたら、むこうの方が動いて転倒してしまっても、しょうがないよね。
    事故がおきたときって、必ず、スタッフは誰がどこで何をしてたかって聞かれるから、その時私は手を離せなかったんだって主張できるようにしてますね。
    で、「人がいなけりゃ呼べばいいじゃないか」とかバカみたいに言う人いるけどさ~、呼ぶことさえできないんだって。だって手が離せないんだからさ。
    「そんなに言うならお前が現場にいろよ」って感じだし。
    そういうわけで、私のまとめ。
    (1)介助作業は、事故がおきるのが当たり前
    (2)事故がおきるからと、スキルの低いスタッフにかわって介助するのはNG
    (3)事故になった時、いかに自分の正当性を主張できるかがカギ
    以上です。(笑)

  2. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    こんにちは~
    コメント、いやブログ記事の投稿ありがとうございます^^
    自分の正当性を主張して自分を守ることは大切ですね。
    正当性があると思っていても、それを言葉で表現できなければ自分を守れませんし、理論武装も必要です。
    「沈黙は金、雄弁は銀」なんて言いますが、「雄弁はプラチナ」なんですよね。