介護業界における「ブラック事業所」の定義を主観で決めちゃいます

Pocket

pawahara_man.png
介護業界には「ブラック事業所」が多く存在しています。
事業所個々の問題もありますが
「石を投げればブラックに当たる」
という時点で
「介護業界全体がブラック臭がする」
と言えます。

◆ブラック企業の定義は?

publicdomainq-0018017ckj.jpg
そもそも「ブラック」の定義とはなんなのでしょうか。
・低賃金や賃金未払い
・過重労働
・サービス残業
・劣悪な人間関係

などがある事業所はブラックと言えるでしょう。

厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などと言われています。
【引用元】厚生労働省|確かめよう労働条件|「ブラック企業」ってどんな会社なの?

①~③はそっくりそのまま「介護業界に多数ある事業所の特徴」と言っても過言ではありません。
ひとつでも当てはまればブラックなのか、複数当てはまるからブラックなのかは定義が難しいところです。
「低賃金」だからといって「ブラック」とは断定できない、ということは、
「低賃金でもホワイト事業所がある」
ということなのだろうと思います。
介護業界で「職場環境と給料のどちらを取るか」という究極の選択を迫られた場合』という記事にも書いたように、業務負担とその対価のバランスが釣り合っていれば良いのですが
「バランスが不均衡であれば過剰労働でありブラック事業所」
だと言えます。

◆「対価」とは?

publicdomainq-0009066vfu.jpg
対価とは「物やサービスを提供したことによって、それに対する報酬として受け取る財産上の利益」のことです。
介護業界においてはその対価を「利用者が支払う介護報酬」のことだと思っている人もいるかもしれませんが、それは事業所に対する対価のごく一部であって、現場スタッフへの直接的な対価ではありません。
そもそも
・現場スタッフは直接的に介護報酬全額を貰っているわけではない
・利用者負担は1割(又は2割)なので、残りの9割(又は8割)は利用者が支払っているわけではない
・介護報酬が対価なら1割負担の利用者と2割負担の利用者ではサービスの内容や質に2倍の差があってもおかしくない

ということになります。
介護報酬が支払われる流れを簡単に説明すると
①利用者(1割又は2割の利用料)→事業所
②市町村(9割又は8割の利用料)→国民健康保険団体連合会(国保連)→事業所

上記の2つの方法で全額(10割)の介護報酬が事業所に入ります。
そして最終的に
事業所→現場スタッフ
に賃金が支払われるのです。

seikyu-flow.png
【出典】ニップクケアサービス株式会社

したがって厳密に言うと
「介護報酬の中で現場スタッフの手元に降りてくる金額が現場スタッフへの対価」
ということになります。
つまり「賃金」のことですが、その賃金が
「提供したサービスに対して釣り合っているか、釣り合っていないか」
という点に介護業界のブラック性を定義してしまおうと思います。
(スポンサーリンク)

◆「不均衡」の定義は難しい

indextenbin.png
そうなってくると今度は「不均衡」の定義が必要になってきます。
感じ方や受け止め方が人によって違っていると
「何がどういう状態なら不均衡なのか」
「どれだけの労働に対してどれだけの対価なら不均衡なのか」

という具体的なモノサシがないとブラックの定義ができません。
人間関係もそうですが、労働と対価のバランスも主観的なものになってくるので、万人で共有しづらい性質があります。
それが故に、厚労省も「ブラックの定義をすることを避けている」のではないでしょうか。
ブラック企業や事業所の特徴や見分け方については、公的機関や様々なサイトなどで紹介されていますので、私は私なりの主観で
「介護業界のブラック認定の定義」
をしたいと思います。

◆主観的「ブラック介護事業所」の定義

lgi01a201310270900.jpg
大なり小なりどこの介護事業所も似たり寄ったりの環境です。
その上で、「ブラック介護事業所」の定義を以下のように考えます。
①夜勤が無い場合
・手取り月収20万円以下
・税込年収400万円以下
②夜勤が月平均5回の場合
・手取り月収25万円以下
・税込年収455万円以下

※上記は介護福祉士国家資格者の場合
本来希望する年収は『介護職員として求めている年収はズバリ!〇〇〇万円』の記事で書いた通りなので、大幅に譲った形になります。
国家資格者である「専門職」として最低限のラインだと思います。
私の主観では、上記金額以下の賃金しか対価を出さない事業所は「総じてブラック認定」です。
皆様の職場はいかがでしょうか?
「うちは手取り18万円しかないけどブラックじゃない」
という人もいらっしゃるかもしれません。
人間関係や人員の確保状況等の職場環境や請け負っている業務負担の内容によって、受け止め方も違ってくるとは思います。
しかし、手取り18万円よりも20万円の方が良いに決まっています。
あくまで私の勝手な考えですが、介護福祉士の最低賃金を上記金額に決めてしまえばいいと思っています。
サービスの質の向上を目指していくのに、賃金の下限が決まっていない状態(厳密には各都道府県が定める最低賃金)では専門職の名が廃ります。
もちろん事業所にしてみれば
「払ってあげたいけど払えない」
という財源の問題もあろうかと思います。
事業所だけの企業努力や自助努力だけでなく、「業界全体でブラックから脱出できる対策」を行っていく必要があると感じます。
私の提示した金額は決して暴利や戯言ではなく、正当な金額だと思います。
その正当な賃金さえ出せない業界や事業所はやはり
「総じてブラックである」
と言えます。
にほんブログ村 介護ブログ 介護職へ
にほんブログ村

介護職員ランキング


コメント

  1. アングラー より:

    あぁ、うちは立派なブラックだわ。金額的にも。一部の管理職が自分の気に入らない人への当て付けで人事異動を半年から一年のペースで繰り返したり(その人は意地でもやめてませんけど。それに耐えられなかった人たちは去っていきました)。

  2. 山嵐 より:

    >アングラーさん
    こんばんは~
    コメントありがとうございます^^
    人事異動で上手くいった事案は聞いたことがないですね。
    私の施設では、当てつけ云々よりも職員が辞めていきすぎてやむなく異動をやらざるを得ないことになっています。
    ほんともう、3か月ペースで異動があります。