「施設規模を縮小する方向に決定」山が動き出した介護現場

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「6月までに介護職員7人退職予定」どんな対策を取る?(上)』の記事に書いたように、介護職員の退職が後を絶ちません。
上司に何を言っても無駄なので「議事録に文字で記録し回覧」した結果(上)』の記事にも書きましたが、現場職員からも継続的にアクションを起こしてきました。
「職場環境改善」
「人員確保」
「正常な施設運営に向けた上申」

自分は自分で守らなければなりません。
自分達が守られていないのに利用者を守ることも不可能です。
「どうせ変わらない」
「言っても無駄」

という声もありましたが少しずつ動かなかった山(経営陣)が動き出してきました。

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◆動き出したら早かった

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まずは
「6月からショートステイの枠を18床」
という話だったのですが、もうそれすらも話が変わってきました。
水面下で上司たちが色々動いているのは知っていましたが、先日上司に
「5分くらい時間を取れるか?」
と呼び出されました。
結論から言うと
「施設規模を縮小することになる」
「そのことについて経営陣の決裁がおりた」

という内容でした。
「時期やタイミングと、どれくらいの規模を縮小するのか」
という具体的なことを聞きましたが
「行政への届けと受理されるタイミングがわからないから明言できない」
「ショートは18床というわけにはいかないから10床以下(若しくは閉鎖)だと思っておいて欲しい」
「特養は2ユニットくらいは閉鎖するつもり」

という返答でした。
1ユニット10床なので、つまりは
「施設全体で30床以上縮小する」
ということになります。
ユニットや枠を縮小すれば、職員を残ったユニットに凝縮することができるので
「人員確保という点では今より断然良くなる」
ということになります。
あれほど「施設規模縮小」を嫌がっていた経営陣も、動き出したら早かった印象です。
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◆施設規模縮小の問題点

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施設規模を縮小するに当たって、色々問題もあります。

問題点①「今施設で生活している利用者をどうするのか」

規模を縮小するからと言って、今生活している利用者を追い出すわけにはいきません。
他事業所で受け入れ可能なら転施設という選択肢もありますが、責任を持った対応が必要です。
恐らくうちの場合は、残ったユニットの空床に居室移動するものと思われます。
特養枠だけでは若干足りないのですが、その場合はひょっとしたらショートステイの空床を使うのかもしれません。
ショートステイは現状で新規は受け入れしません。
ロングショート利用者もいますので、その枠以外で受け入れしていきますが、現状で予約が入っている分以外は今後は受け入れしません。
10床に向けて尻すぼみさせていく恰好になります。
どちらにしても詳細はまだ決まっていないようです。

問題点②「結局、職員が足りない」

特養の2ユニットを閉めても、宙に浮く職員は5人しかいません。
辞めていく職員が7人以上いる(いた)ので職員の全体数では足りていない状況に変わりはありません。
だから規模を縮小するわけですが、ユニットを閉めて職員を分散させても
「利用者の人数が変わらなければ結局はまだ職員も足りない」
ということになります。
そんな簡単な計算はしているでしょうから、恐らく
・利用者の転施設
・もっと規模を縮小する

という検討もしていることでしょう。
ひょっとしたら、そこまでは考えていないのかもしれませんが、全容が明らかになるのを待ちたいと思います。

問題点③「事業所の売上が下がる」

施設規模縮小となれば、顧客となる利用者数が減るわけですから、室料が取れなくなり当然売上も下がります。
売上が下がれば
「給料やボーナスもカットされるのではないか」
という不安も広がります。
しかし、もしそんなことになれば、益々職員が辞めていくことでしょう。
悪循環でしかありません。
「福祉はお金じゃない」
と常日頃から言っている人たちが経営しているのですから
「売上が減ろうが関係ありませんよね?」
そもそも、今まで現場職員の声を無視しつづけるばかりか、自己犠牲ばかり強いてきた杜撰(ずさん)で傲慢な経営運営の結果が今ここにあるのです。
自業自得としか言いようがありません。

◆まとめ

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まだまだ全容は明らかになっていませんが
「施設規模縮小は決定」
しています。
自分の働いている事業所の規模が縮小していく、ということは喜ばしいことではありませんが、今まで多くの職員が辞めていく中で、その原因を究明、解明、分析したり改善できなかった経営陣の罪は大きいと思います。
常に人員不足の介護事業所において
「職員にとっては事業所規模の縮小は喜ばしいこと」
という現実が介護業界の摩訶不思議さと異様さを物語っています。
今回の経営陣の決断に
「現場職員が改善を訴え続けたこと」
がどれだけ影響を与えたのかはわかりません。
微々たる影響しか与えられておらず
「そもそも既に縮小しなければならないほど追い詰められていた」
のかもしれません。
どちらにしても
・「言っても無駄」だと決めつけず言い続けることが大切
・「現場職員を大切にしない事業所は淘汰されていく」は本当だった
・決定しても実行されるまでは気を抜かず注視する

ということになります。
もっと早く決断や改善が出来ていれば、もっと傷が浅くて済んだのだろうと思います。
「現場の声を無視しつづけると誰も得をしないどころか会社が傾く」
という証明ができたことは収穫と言えます。


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コメント

  1. デイちゃん より:

    こんにちは。
    そうなんですか。
    はじめは、派遣とか使って無理やり営業するのかな?と思っていましたが。
    派遣に出す金がもったいなかったんでしょうかね。基本、派遣使いだしたら、その施設はターミナルです。(笑)
    それと、今「課長」とか現場に入ってない人らを現場に投入するのは必須だと思いますね。介護現場に机に座ってるだけの人や会議してるだけの人はいらないので。
    私の友達の医師は田舎の医療法人に勤めてて、そこは病院だけでなく介護施設も手広く経営してるのですが、経営者は今二代目なんだけど、経営をする意思はなくて早く売却して金だけ手に入れたい感じらしいです。
    でいろいろ売却の道をさぐってるとか。
    その施設も、もしかしたらオーナーは売却の道を模索してて、売って金さえ手に入れたらバイナラ~って感じなのかな?とちょっと思いました。

  2. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    こんばんは~
    コメントありがとうございます^^
    うちの介護課長は毎日朝から夕方まで入浴介助をしています。
    さすがに看護課長は入浴介助はしませんが、医務的な業務はしています(当然ですが)。
    事業所や法人を売却して「バイナラ~」だとすれば、私にしてみれば願ったり叶ったりですね。
    なんせ経営センスが無いのと、パワハラの元凶だからです。
    ちなみに、私は約7年前以来その経営者からパワハラは受けていません。
    私のスキルは「適度な距離感を保つこと」のようです。

  3. ダメ人間 より:

    こんばんは。
    山嵐さんがお勤めの事業所、介護職員の不足に関して自分もデイちゃんと同じ様に、派遣を使って一時的に乗り切ると思っていたのですが、縮小or閉鎖という違った方向に行った様で。
    山嵐さんがまとめで言ってる部分に関し、
    「行動に移した事で効果が出た!凄いなー」
    と思う反面、やはりこの業界は特殊な環境下ですから
    ・言ったって変わらないしムダ。波風を立てない方がいい
    ・意見を言ったら何の仕打ちをされるのか?分らないので、傍観者でいた方がマシ
    等と、どうしても思ってしまうんですよね。
    それは
    ・過去にリストラされた経験から、会社に対して不信感しか感じない事
    ・実際に社福の通所に勤務してた時、管理者から教えてもらったのですが、管理者が上役の人の意見に納得出来ず反論=中指を立てたら、左遷されて今のポジションに流れ付いた
    この経緯からなんです。
    通所の管理者は以前に法人内で事務長まで登りつめた人ですし、本当の事なのか?退職時に事務長=理事長の身内に確認したら、合ってましたww
    デイちゃんさんにお聞きしたい事があるのですが、
    「派遣使いだしたらその施設はターミナル」
    という意味、差し支えなければ具体的にどの様な意味なのか、教えて頂けませんか?
    それはお金の面なのか、そもそも人員が定着しない等の事業所として、ダメという事なのでしょうか?
    今まで介護職・相談員にて、2つの医療と2つの社福で勤務経験がありますが、頑なに派遣を使う事を嫌がっていた社福法人では、退職時に人員不足で入所フロア2ユニットが山嵐さんと似た状況になってるにも関わらず、どうにかムリクリに乗り切ろうとしてて現場が疲弊し、派遣を突っ込めないと破綻するのになーと思ったんですよ。

  4. 山嵐 より:

    >ダメ人間さん
    こんばんは~
    コメントありがとうございます^^
    派遣に関して言及しますと、紹介予定派遣(6か月を限度として派遣された事業所に採用されることを予定している派遣社員)の場合は法令で認められていますが、つまりそれって結局は「今後その事業所で働く」という意味の派遣社員になります。
    それなら最初から正職員希望で入社した方が得なわけですが、私のように「働きながら無料で旧ヘルパー2級が取得できます」というメリットで派遣社員から入る人間もいます。
    しかしそれも結局は最終的に本採用される目的があるわけです。
    「介護で働きたい」という明確な意思がない限りはそういう風変わりな人はなかなかいません(私のことですが)。
    しかし、通常の派遣社員の場合は、色々な事業所を渡り歩く存在になります。
    その場合は、人員配置基準の中で
    「指定介護老人福祉施設の従業者は、専ら当該指定介護老人福祉施設の職務に従事する者でなければならない」
    と定められており、派遣労働者は配置人員に該当しないことになります。
    もし、配置人員に繰り込んだ場合は介護報酬の返還対象にもなりかねません。
    したがって、通常そういった「配置人員に繰り込めない派遣労働者が数日間いれば凌げる」と判断した場合は別ですが、「凌ぎ切れる予定がない」場合は、「使っても仕方がない」と考えるのが正常な経営判断になろうかと思います。
    恐らくそういう意味でデイちゃんさんはおっしゃったのかと思いますが、詳細はデイちゃんさんの返信をお待ちください(笑)

  5. ダメ人間 より:

    山嵐さんへ。
    介護職の派遣に関し詳細にご説明して下さり、ありがとうございます。
    自分は派遣という雇用形態にて就業経験がないので知らなかった部分もありますし、介護現場での派遣の扱いってその様になってるんですね。
    とても勉強になりました。
    医療のDCにて介護職として勤務していた時、派遣さんが3人かいましたが、
    管理者から紹介予定の方とは伝えられてなかったので、山嵐さんが言う通常の派遣の扱いだったんでしょうね。
    その中で1年以上の週5勤務している方が1名いて、直接雇用の方がいいのでは?と聞いたら、家庭の事情で送迎にて送りが出来ない事=若干の時短勤務しか出来ない面や、直接雇用のパートより時給が高いので、派遣のままにしていると言ってました。
    パートで時短勤務の制度を確立していない事業所に「バカだなぁ」と思う部分もある一方、利用者の減少が止まらない等の減収時の足切要因として、そうしているのか?と思ったりもしましたが。
    今はまた介護職へ戻る為に興味を持った事業所へ連絡し、応募前の職場見学のokが出る所へ行き見学させてもらいますが、人事担当者との会話の中で「うちは派遣を使ってません」とはっきり言ってくる事業所が何ヵ所もあり、山嵐さんがおっしゃっている理由から使わないんでしょうね…。
    前に少しだけお話しさせて頂きましたが、前職場を退職し3度目の挑戦で介護職から足を洗う為に色々と動きましたが、(当たり前の話しで)ダメ人間っぷりな職歴なので相手にされず、介護職へ戻る事を決めましたww
    本音を言えばやっぱり介護職はやりたくないんですけど、金銭的にかなり辛い状態で、主たる産業がない小さな街だと自宅近くで働く場所と言えば、医療・福祉しかない形になり、悲しいですけど自己責任です。

  6. デイちゃん より:

    私は、もともと派遣で働いていたので、その内情をよく知っているのですが・・。
    まあ派遣はレベルがひどかったですね。
    言われたことを言われたとおりにしない、介護技術や経験がない、根本的に仕事ができない、派遣というより給料もらって研修を受けてる状態の奴らがいる、責任感がない、仕事が終わらないけど時間が来たらソッコーで帰る、同じ人がすぐに来なくなる、なので仕事のやり方を派遣に何回も教えないといけなくてその労力がすごい、たまに定着すると職員さんよりえらそうな態度になる、えらそうな態度の違う会社の派遣同士がケンカし始める(笑)、とかとか。
    あと派遣は夜勤に入らないので、職員さんが夜勤ばっかりになってて死にそうになってた。(笑)
    派遣をたのむ施設って、即戦力を入れて職場を立て直したいんだと思うけど、立て直すどころか余計崩壊のスピードが加速する感じですね。
    なので、派遣はターミナル期に使う麻薬のようなものですね。
    基本的に状況は改善しません。人が入るので、なんとなく楽になる気がするんだけど。
    派遣が入ることのデメリットの方が、メリットより大きいと思います。
    派遣に高い金払うくらいなら、職員を入職させて根気よく育てて、定着するように職場環境を改善したほうがいいと思いますね。
    本日のまとめ
    (1)派遣はターミナル期に使用する麻薬のようなもの
    (2)派遣を使うメリットよりデメリットの方が大きい
    以上です。(笑)

  7. 山嵐 より:

    >ダメ人間さん
    おはようございます。
    コメントありがとうございます^^
    確かにパートより派遣の方が時給は良いかもしれませんね。
    介護事業所はどこにでもありますし、どこも人員不足ですから職にあぶれないという点はメリットかもしれませんね。

  8. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    おはようございます。
    コメントありがとうございます^^
    なるほど、デメリットの方が大きい部分があるのですね。
    詳細な解説ありがとうございました。

  9. MASK より:

    うちの職場、派遣雇ってます。
    ほんとに、教えてやっと覚えてもらったって頃に辞めたりするので、
    教える事すら疲れてきますね。。
    派遣で来る人も様々。
    覚え早くて出来る人と、プラプラ適当に働いてる人と、
    覚え悪くて使えない人と・・。
    募集かけても応募が無いそうで、
    来たとしても高齢だったり変な人だったり?
    定着している今の職員達で何とかやってますけど、
    何とかやっている人達に何かあったら代わり居ないしどーすんだって感じです。
    6月のシフトも最悪でした。
    まとめ:
    うちの施設、終わってる(苦笑)

  10. 山嵐 より:

    >MASKさん
    こんにちは~
    コメントありがとうございます^^
    せっかく教えても定着してくれなかったら教える方も手間になりますね。
    それにしてもやはりどこも人材不足なんですね~
    自分を守ることに専念するしかないですね。