アメフトの「日大選手の悪質反則タックルに関する報道や会見」をみて思うこと

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今、世間を賑わしている話題のひとつが、日本大学と関西学院大とのアメリカンフットボールの定期戦(5月6日:東京)で起こった、「日大選手からの関学大選手への悪質な反則タックル」についての報道です。
今回は一連の報道をみていて思うことを書こうと思います。

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◆まずは誤解の無いように…

この度、問題となっているのは
「日本大学(日大)と関西学院大学(関学大)」
の2校です。
「日大(にちだい)=日本大学(にほんだいがく)」という表記や聞こえ方から「日体大(にったいだい)=日本体育大学(にっぽんたいいくだいがく)」と誤解をされている人も多くいるようで、日体大がホームページに「日本(にほん)大学アメリカンフットボール部の反則行為に関する件について」というタイトルで異例のお知らせ文を掲載されています。

日本(にほん)大学アメリカンフットボール部の反則行為に関する件について
日本(にほん)大学アメリカンフットボール部の反則行為に関連して、本学(日本体育大学:にっぽんたいいくだいがく)アメリカンフットボール部及び学生に対して、誤った誹謗・中傷を含め、多くの御意見やお問い合わせを戴いております。
本学学生が安心して学生生活を送れるよう、御理解願います。
なお、本学としても、このようなことがないよう、その指導に努めてまいります。
日本体育大学広報課
【引用元】日本体育大学ホームページ

当ブログでも以前に『「エッサッサ」をご存知ですか?』という記事で日体大伝統の独特の応援スタイルを紹介しましたが、今回のアメフト部の反則タックルの問題があってから、心なしか検索エンジンからそちらの記事へのアクセスが増えているように感じます(気のせいかもしれませんが)。
今回、問題となっているのは「日本大学」です。
「日本体育大学」は関係ありませんので混同したりお間違いのないようにお願いします。
そういう私もTwitterで「アメフト」と「ラグビー」を混同してしまいました。

謹んで訂正致します。
ちなみに、読み方でも「日本大学」は「にほんだいがく」という呼称なので「日大(にちだい)」と読みますが、「日本体育大学」は「にっぽんたいいくだいがく」という呼称なので「日体大(にったいだい)」と読みます。
「日本」を「にほん」と読むか「にっぽん」と読むかの違いがあります。
尚、読み方で言えば、今回問題になっている「関西学院大学」も「かんせいがくいんだいがく」と読みます。
「関西」を「かんさい」ではなく「かんせい」と読むのが正式呼称のようです。

◆今までの流れ(時系列)

時系列で簡単に流れを書きます。

5月6日 反則タックル発生日

アメフトの試合中に日大選手が関学大の選手に悪質な反則タックルを行い退場処分となりました。

5月10日 関学大が日大へ抗議文書を送付

関学大が日大へ反則行為への見解と謝罪を求めて抗議文を送付しました。

5月15日 日大が関学大へ抗議文に対する回答書を提出

日大が関学大に回答書を提出しましたが、その内容は
「意図的な乱暴行為を行うことなどを選手へ教えることはない。指導方針は『厳しさ』を求めるものだが、選手の受け取り方に乖離(かいり)が起きていた」と指導者の指示を否定したものでした。

5月17日 関学大が記者会見

関学大アメフト部の鳥内秀晃監督らが兵庫県西宮市の大学施設で記者会見をしました。
日大の回答に対して、
悪質なタックルについての事実関係、経緯、それまでの指導内容、試合後の対応などについて詳しい言及がなく「誠意ある回答とは判断しかねる」
関学大は再回答を待ち、
「ルールを逸脱した行為を監督・コーチが容認していた」
などの疑念に対する説明も求めました。

5月22日 日大の加害選手が記者会見

日大の加害選手が「謝罪と真実を語るため」に記者会見を行いました。

5月23日 日大の前監督とコーチが記者会見

日大アメフト部の前監督とコーチが記者会見を行いました。
今日までの流れはここまでになろうかと思います。
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◆今後の展開

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現状で加害選手と日大側の意見が食い違っています。
「泥沼化」していきそうな様相も呈してきています。
真実の解明に向けて今後、国も動き出すようです。

反則タックル国が調査へ、スポーツ庁「真実を解明する」
日本大学のアメリカンフットボール選手による悪質な反則行為について、24日、スポーツ庁の鈴木大地長官が、「我々がリーダーシップを取って真実を解明する」と調査に乗り出す方針を示しました。
 「信じていただけないと思うが、私からの指示ではございません」(日大アメフト部 内田正人前監督・23日夜)
 日大アメフト部の内田前監督と井上コーチは、23日夜、会見し、反則の指示について、改めて否定しました。
 一方、反則行為をした宮川泰介選手は会見で、「監督から『やらなきゃ意味ないよ』と言われた」などと証言し、双方の主張は対立しています。こうした事態を受け、スポーツ庁の鈴木大地長官が、国として調査に乗り出す方針を明らかにしました。
 「我々がリーダーシップを取って、きっちり真実を解明していくしかないのかなと」(鈴木大地スポーツ庁長官)
 スポーツ庁は「日大の内田・前監督や宮川選手ら、日大関係者へのヒアリングを検討している」としています。
 また、内田・前監督が心身の疲労を訴えて、都内の病院に入院したということです。
【引用元】TBS NEWS

◆感じたこと

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世論で言われているように
・日大の加害選手は誠意があった
・日大そのもの(全監督やコーチやその周辺の人たち)には誠意を感じない

という印象を受けています。
アメフト部の前監督が心労で入院したとのことですが、関学大への回答文書に
「弊部の指導方針は、ルールに基づいた「厳しさ」を求めるものであります」
と明記しているのですから
「自分にも「厳しく」真摯で誠実な対応」
を期待したいところです。
日大やその加害選手ばかりに目が行きがちですが、私は
「最初に抗議文書を送付し問題提起して自分の大学の選手を守ろうとした関学大の監督」
を評価したいです。
うやむやにしたり泣き寝入りせずに、しっかりハッキリと
「あってはならないこと」
「真実の解明と謝罪を求める」

という姿勢を崩さず問題の前面に立ち、妥協もしない関学大の監督の姿に凄く好感が持てます。
日大からの最初の回答文書で関学大側が抜いた刀を鞘に納めてしまっていたら、ここまで問題も大きくならなかったかもしれません。
日本人にありがちな「事なかれ主義」が多い中、関学大の監督は
「それでは説明も誠意も謝罪も足りない」
と言って自分の選手を守ろうとされています。
もしこのような人物が「自分の上司」だったら、安心して伸び伸びと仕事が出来ます。
日大加害選手の記者会見後も関学大の監督は
「勇気を出して真実を語ってくれたことには敬意を表したい。立派な態度だった」
とコメントしています。
犯してしまった過ちに対しても、大切なのはその後の対応や誠意だと言えます。

◆介護業界に置き換えて考察

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介護現場においても、従業員を守れない事業所が何と多いことでしょうか。
・利用者や同僚、上司からのセクハラやパワハラ
・過重労働や長時間労働の半強制
・部下の手柄は自分のもの、部下のミスは部下のせい

介護業界にも悪質は反則行為や人権侵害ははびこっています。
今必要なのは
「現場職員を守れる体制(ガイドライン)と経営者を含めた常識のある指導者」
ではないでしょうか。
介護職員不足が深刻ですが、考え方を変えれば
「現場職員を守れない経営者と上司を全員総替えすれば介護職員も自然と集まる」
のではないでしょうか。
そうなると
「急募なのは介護職員ではなく指導者」
なのです。
それと、本来「プロ」ならば監督やコーチなどの指導者からの悪質な指示や命令があっても最終的には自制心が働き自分の頭で考えて行動します。
行動や仕事内容で自分の価値が決まってしまうことを知っているからです。
ですから、指導者と衝突する事もあり得ます。
しかし、学生となると「指導者は絶対的な存在」となり、自分の頭で考えてプレイすることに制限がついてしまいます。
今回の問題は「そういった点」が大きかったのではないでしょうか。
介護業界においても
「経営者や上司の指示や命令」
に対して
「本当に自分の頭で考えた上で行動していますか?」
ということが問われます。

「福祉はお金じゃない」
「利用者からのセクハラやパワハラは仕方がない」
「介護職員とはそういうものだ」

という「一種の洗脳」をされていませんか?
思考停止状態で上司の意のままに仕事をしている時点で「プロ失格」だと言えます。


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