介護施設のワンオペ夜勤は「夜明け前が一番暗い」と言えるのか

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介護施設でのワンオペ夜勤の過酷さは今までも色々書いてきましたが、平常の流れの中で共通して言えるのは
「朝の離床介助の時間が一番過酷」
ということです。
もちろん介助自体の重労働もありますが、利用者が活動を始め出す時間帯になるので、アクシデントが発生しやすい時間帯とも言えます。
夜勤者もその時間帯には既に勤務を開始して12時間以上が経過しているので疲労もピークになる頃です。
疲労がピークになった時に行う肉体的精神的重労働が故に
「ワンオペ夜勤は夜明け前が一番暗い」
と言えます。

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◆「夜明け前が一番暗い」の意味は?

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そもそも「夜明け前が一番暗い」という諺(ことわざ)はどういう意味なのでしょうか。
「The darkest hour is always just before the dawn.」
の和訳で
「苦難や雌伏の期間は、終わりかけの時期が最も苦しい。それを乗り越えれば、事態が好転するだろう。」
という意味を持つイギリスのことわざになります。
つまり、「暗さ」や「過酷さ」をアピールするネガティブな意味ではなく
「明けない夜はないだろう」
「過酷な労働の後には明るい未来が待っているだろう」
「だから今が一番つらく感じても歯を食いしばって乗り切ろう」

という事態好転のポジティブな意味があります。
但し、科学的には日の出の約90分前を「薄明の始まり」と言い、夜明け前から既に明るいようです。

◆ワンオペ夜勤の事態は好転するのか?

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一番過酷で暗い時間帯を乗り越えたワンオペ夜勤の夜明けは好転するのでしょうか。
・早出早番が出勤してくることで援軍を得ることができる
・9時か9時半の定時になれば退勤できる
・定時以降は「夜勤明け」となり絶大な解放感を得られる
・夜勤明けの翌日は休日がセットでついてくる
・とにかく無事に乗り切った時の達成感は格別

等々
確かに事態は好転すると言えます。
ですから、ワンオペ夜勤者にとって一番暗い時間帯は
「朝5時~7時の2時間」
だと言えます。
その2時間を乗り切れば援軍が到着しゴール地点も見えてきます。
但し、これは「平穏無事に朝を迎えられた場合」になります。
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◆アクシデントや急変が発生してしまった場合

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誰だって平穏無事に勤務を終えたいのは当然です。
しかし利用者という人間を相手にしているので
・転倒などのアクシデント
・容態が急変するなどの救急対応

が無いとは限りません。
そうなってしまうと、事態は好転しませんし夜明け前の一番暗い状態が外が明るくなっても続きます。
・夜勤リーダーや待機看護師に報告
・出勤してきた早出職員に情報共有
・上司に報告
・緊急的な対応の実施
・家族に連絡
・記録や報告書の作成

等々
一番暗かったはずの夜明け前から一気に暗黒の中に引きずり込まれます。
もちろん「暗黒世界からもいずれは解放される」のですが
「自分の担当する時間帯にアクシデントを発生させてしまった」
という後味の悪さが残り達成感や解放感が半減してしまいます。
余程めちゃくちゃな対応をしている場合を除き、殆どのケースが介護職員に責任はないのですが
「責任を負わされ責任を感じるように仕組まれているのが現状の介護業界」
になります。
ですから厳密には
「ワンオペ夜勤は暗黒世界が一番暗い」
ということになります。

◆まとめ

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ワンオペ夜勤自体が16時間労働にも及ぶ過酷な勤務となっています。
アクシデントや急変などがあった場合にその対応をする責務があるのはわかりますが、それ以上に暗黒世界に引きずり込むシステムを改善していけたらもっと働きやすくなると思います。
具体的には「緊急時の人員の確保」をすることで、役割分担が出来れば負担も軽減できます。
・緊急対応をする人員
・日常業務をする人員

で手分けできれば良いのですが、万年人員不足の介護業界では難しいのが現状です。
看護師などが対応してくれる場合もありますが、それでも介護職員が定時に帰れることが少ないのが現状です。
そろそろ「介護施設におけるワンオペ夜勤の在り方」について本腰を入れて検討していって欲しいと思います。


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