担当居宅ケアマネを通さずにショートステイを利用することは可能なのか?

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先日『「施設規模を縮小する方向に決定」山が動き出した介護現場』という記事で私の勤務しているショートステイで新規利用者の受け入れを中止していることを書きました。
ただ未だ事業所として正式に発表されているわけではないので、利用についての問い合わせがあっても詳しい事情を伝えることが出来ず
「申し訳ないのですが満床でお受けできません」
という当たり障りがなくて半分「嘘」の理由でお断りしています。
会社の対応が遅いと、問い合わせに直接対応しているスタッフが迷惑を被ることになります。

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◆切実な新規利用希望者

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先日、他事業所の居宅ケアマネから新規利用者の入所問い合わせがありました。
当然、上の人間から言われている通り当たり障りなくお断りしたのですが
「他のショートも空いていないのでどうしてもお願いしたい」
「家族さんの外せない都合があってどうにかしてショートを利用したい」

と言ってケアマネも食い下がってきました。
情熱と事情はとてもよく伝わってくるのですが
「同じような事情の利用者は多数いるのでキリがない」
のが現状です。
本来、こういう時に利用可能なのが
「福祉事業」
「介護サービス」
「ショートステイ」

のはずなのですが、今までの事業所の運営方針や業界全体の現場職員への人権を無視した扱いの集大成により
「介護職員の人員が不足し福祉としての本来の機能を喪失してしまった」
という現実があります。
大変心苦しいのですが、その新規利用者もお断りしました。

◆直接家族が来所

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後日、事務所から
「〇〇さんという方が、ショートを利用したいと言って玄関に来られています」
と内線が入りました。
「はて?〇〇さんって誰だっけ?」
と記憶を辿ってみても思い出せず直接話を聞いてみると、先日居宅ケアマネからの問い合わせがあった時にお断りした新規利用者の家族でした。(お断りしたので利用者の名前までは聞いていませんでした)
その家族は
「どうしても利用したいんです」
「何とかお願いします」

と懇願してきました。
「うちは従業員を大切にしてこなかったので人員不足になり、ショートステイの枠を減らしているので大変申し訳ないですが利用して頂くことが出来ないんです」
と正直に言いたいのをグッと我慢して
「申し訳ないですが満床なんです」
「どちらにしても担当ケアマネさんを通して頂かないとダメなんです」

と言ってお帰り頂きました。
直談判に踏み切ったくらいなので余程利用したかったのでしょう。
しかし、情にかまけて受け入れてしまったら
「居宅ケアマネの存在価値がありません」
そもそも制度上は居宅ケアマネを通さずに、ショートステイ等の居宅介護サービスを利用することは可能なのでしょうか?
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◆ケアマネを通さずに介護サービスを利用可能?

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結論から言うと「不可能に近い可能」です。
はっきりしない答えで申し訳ないのですが、以下に理由を書きたいと思います。
まず、大きく2つの場合で考えます。
①既に担当ケアマネがいる場合
②まだ担当ケアマネがいない場合

①の場合は、ケアマネを通さずに介護サービスを利用することは「ほぼ不可能」です。
今回のケースもこちらに該当します。
何故、不可能かと言うと
「利用者がケアマネ事業所とケアマネジメント契約を締結しているから」
という理由になります。
ケアマネを通さずに利用したい場合は、
「まずはその契約を解除する必要」
があります。
契約を解除すれば担当ケアマネがいない②の状態になるので、ケアマネを通さずに直談判も可能になります。
②の場合は、ケアマネを通す必要はありませんが、介護サービスを利用するハードルが上がります。
何故なら
「自分で自分のケアマネジメントをしなければ利用出来ない」
からになります。
そのケアマネジメントの流れは
1.ケアプランを自分で作成
2.市町村に提出・確認印を受ける
3.各サービス事業所への連絡・調整などを自分で行う
4.市や国保連との給付管理を自分で行う

などになります。
その一連の流れを素人がやろうとすると
「ちょっと無理」
だと言えます。
むしろ
「それらが全部自分で出来る能力や環境や知識や機動力をお持ちなら、介護サービスを利用する必要がないのでは?」
とさえ思ってしまいます。
ですから、ケアマネを通さずサービスを利用することは非常に困難なのが現状です。
保険者(市町村)に相談すると
「ケアマネジャーに依頼された方がいいですよ」
「居宅介護支援事業所を通された方が良いですよ」

などとアドバイスを受けると思います。
以上の理由により、ケアマネを通さずに介護サービスを利用することは
「制度上は可能だけれど現実的に難しい」
ということになります。

◆例外がある

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今まで現場で介護職員として働いてきて、実は何度か
・自己ケアプラン
・ケアマネを通さずに入所

を見たことがあります。
それは「緊急的なショートステイの利用者」です。
【関連記事】
現場スタッフにだけメリットが無い「緊急ショートステイ」をわかりやすく解説
緊急ショート利用は
「のっぴきならない事情がある場合」
に緊急措置としてショートステイの利用を押し込んでくるシステムのことです。
「虐待やその他の理由で利用者の身体や生命に危険が及ぶ可能性があると判断される場合」に
・警察
・市町村
・地域包括支援センター

などから直接受け入れ要請があります。
そういう利用者に限って担当ケアマネがいない場合や、要介護認定さえ受けていない場合が少なからずあります。
そういう場合は入所後に
要介護認定申請→介護度決定→担当居宅介護支援事業所の決定→担当ケアマネ決定
という流れになるのですが、これがまた時間が掛かります。
最低1ヶ月くらいは掛かるのですが、そうなるとショートステイとしても居宅ケアプランが必要になってきます。
介護度がわからず担当ケアマネも不在の中で、ケアプランを要求されるおかしな制度なので利用者は「自己ケアプラン」を作成しなければなりません。
しかし、普通に考えて利用者がケアプランを作成できるはずがありません。
環境的にもショートステイの中で生活しているのです。
そうは言っても制度上、ケアプランが必要なのでどういう形になるかと言うと
「地域包括支援センターの専門職が自己ケアプランの体(てい)でプランを作成」し市町村から確認印を受けてきます。
つまり、自己ケアプランという名の専門職作成ケアプランがショートに回ってきます。
入所の段階でケアマネを通さず、自己ケアプラン(という体(てい))で利用可能という点で
「緊急ショートステイは例外」
になるのです。

コメント

  1. デイちゃん より:

    こんにちは。
    ショートの受け入れ制限はじまったんですね。
    これからちょっと楽になりますね。
    でも6月で大量退職があるので、先は読めませんね~。
    私のデイの68歳のじいさんスタッフ、最近かなり認知症が進行してきて。
    利用者さんに普通にどなってる。(・・;)
    何回もトイレに行きたいという利用者さんに「トイレ行かんでいい!」、「もうここには来ません」という利用者さんに「もう二度と来るな!」、
    フロア内歩かれる利用者さんに「ここに座っとけ!」、と、もう虐待レベル。
    かと思ったら、自分は何も仕事しないでテレビ見てるし・・・で、他のスタッフが「そろそろ体操してください」と促すと、逆ギレ。
    もうかなりイッちゃってますね~。なんだろう、ピック病かな~。
    管理者には報告したけど、「人がいないからすぐにはクビにできないし・・・」との返答。
    なので、じいさんスタッフは、必ず入浴に入れることにしてもらいました。
    もともと、じいさんスタッフは事故トラブルが多すぎるのと、女性利用者から、「じいさんスタッフが入浴介助するのはちょっと嫌~」っていう、無言のクレームがあって、入浴にはあまり入ってなかったけど。
    これから毎日、入浴介助です。入浴で体力使わせて、怒鳴る気力をなくす作戦。(笑)
    それに、フロアだとどうせ徘徊してるだけだから、少しでも仕事させよう的な感じですね。
    しんどくて自分からやめるかもしれないし。(笑)

  2. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    こんばんは~
    コメントありがとうございます^^
    うちにも同じような老害職員がいます。
    利用者と同じレベルで言い合いをして、自分のしたい業務だけして、言いたいことを言って休みたい時に休んでます。
    プラスアルファの人員なら好きにしてくれたらいいですが、きっちり業務上必要な人員に組み込まれているので周りが迷惑するのですよね。

  3. デイちゃん より:

    そ、そうなんですか?
    この前の、何回も体操しまくるBBAスタッフとは別の人なんですか?
    もともとその認知症じいさんスタッフは、「じいさんだけど二種免許持ってるから、ゆくゆくは運転手で」と雇ったんですよ。
    ところが運転させたらあっさり事故って、運転させられなくて、で現場に入れたらもう事故トラブルだらけ。
    まあとにかく仕事のやり方が我流ですね。間違った方法で勝手にやって事故る。注意しても直さない、直せない。
    たぶん発達障害とかあるんでしょうね。
    で、前は集団レクを熱心にやってたから、「めんどくさいレクをやってくれるから、他の仕事はできないけど、ま、いっか」だったんだけど、今、機能訓練を重視するってことになって集団レクがなくなっちゃったから、もう全くの役立たず。
    集団レクを自分であれこれ考えるとか、そういうふうに自分で自由にするのが好きなんですよ。
    で、やり方を守ってきちっと仕事するってのはできないんですよ。
    いるんだよね~、そういう人。
    でもそれじゃ、組織に所属して仕事してお金はもらえないよね?
    だってルールのない場所なんてないんだから。
    私が一番アウトだと思うのは、認知症利用者に対して怒鳴ることですね。
    トイレに何回も行きたいというなら、一回トイレ誘導した後、二回目以降は「5分前に行ったから今行っても出ないと思うので、もう少しして行きませんか?」と言えば、「はいはいわかりました。」ってなるのに。で一時間後くらいにまたトイレに誘導すればいい。
    その利用者さん、全盲なんだけど、「トイレに行かなきゃならなくなるから、お茶はあんまり飲まないようにしないと。」って言うんですよ。だから、「いやいや、お茶はしっかり飲んでください。トイレも何回も行けますから。」って言ってる。かわいそうでしょうよ。というか、トイレ誘導するの、介護職の仕事でしょうに。制限してどうするんだよ。全盲だよ?バカじゃない?あんたも全盲だったらどうするわけ?
    フロアをうろうろしてる利用者は、自分の席がわからなくなってるんだよ。だから、「〇〇さん、こっちよ~」「ごめんね、席がわかりにくくて」って声かければいい。それを放置したり怒鳴ったりするから、よけいに不穏になるんだよ。
    ま、そのじいさんスタッフ、家庭にも問題があって。そういう状態だから家族関係は当然悪いんだろうけどさ。そういうストレスもあるのかもしれないな。
    介護スタッフが幸せであることが、利用者の幸せにつながるんだね。
    だから不幸なスタッフは、利用者を不幸にするんだね。
    でもだからと言って、利用者を怒鳴るのは看過できないな~。
    また色々やらなくちゃ。

  4. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    こんにちは~
    コメントありがとうございます^^
    あ、以前記事に書いた老害職員ともう1人います。
    やはり老害のダブルコンボはなかなかつらいものがあります。
    利用者を怒鳴るのは心理的な虐待になりかねないですよね。
    言葉の使い方や伝え方の工夫をするのが介護職員の専門性と言えますね。

  5. デイちゃん より:

    そ、そうなんですね。
    だってユニットってただでさえスタッフ少ないのに、そんなおかしなスタッフが入ってたら絶対仕事終わらないじゃんよ。無理無理無理~。
    でも、仕事しないできないおかしなスタッフのことを、たいていの管理者は放置します。
    スタッフからよっぽどクレームになったら、ちょっと注意するけど、たいていは見て見ぬふりですね。
    で、まじめに仕事してるスタッフが、あほらしくなってやめちゃう。
    「人がいないから」って、おかしなスタッフをクビにせずそのままにしとくと、まともなスタッフがいなくなって、ほとんど営業不能になっちゃうから、本末転倒ですよね。
    今回も、入ったばかりのスタッフが、認知症じいさんスタッフのひどい仕事ぶりを腹に据えかねて、じいさんに注意したんだけど、じいさんは逆切れ。
    あの新人さん、たぶん気分害しただろうな・・・。それでやめますとかなったらさ~、「いやいや、やめさすのはじいさんだろ?」って感じだけどね。
    ま、管理者さん、あとはよろしく。
    前にいたパワハラ管理者は、態度の悪いスタッフを放置してた。で、あげくのはてに、「スタッフは悪いところをお互いに注意しあわないと!」とほざいてた。
    「は?スタッフ注意するのはお前の仕事だろ?」「どんだけ無責任なん?」「あんたセンター長やろ?」「態度の悪いスタッフが怖くて、注意できないだけだろ?」「結局おとなしい奴にしか言えないのかよ」「管理者なんだから管理しろよ!」とかみんな言ってたけど、その態度の悪いスタッフはお客様からクレームになり結局クビ、他のスタッフもセンター長にキレて全員辞めた。
    売上利益を上げるには、スタッフがたくさん必要で、スタッフをたくさんキープするにはスタッフの気持ちを知る必要があり、結局スタッフの心を知ろうとしない管理者は職場を管理できない。
    認知症じいさんスタッフの存在が、崩壊の最後の一押しにならないといいけど。(笑)

  6. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    返信ありがとうございます^^
    業務が終わらないですね。
    上司に報告しても放置なのはどこも同じです。
    福祉業界って点数や達成度で給料が決まったり昇格するシステムではないので、結局は能力のない人でも居座れたり昇格できたりするんですよね。
    唯一可視化できるものは「資格の有無」や「研修修了の有無」になっていますが、それも結局はあってないようなものです。