「夏のボーナスは増加傾向」というニュースから介護職員のイメージを利用者から引き出した結果

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職場の共同生活室でテレビでニュースを見ていた認知症の無い自立度の高い、とある利用者が私に言いました。
「今年の夏のボーナスは増えるってニュースで言ってるわ」
私はそれを聞いて
「へえ、そうなんですね」
と当たり障りなく返答しました。

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◆介護施設のボーナス

ちなみに、私の施設ではボーナスは毎年
・夏(6月30日支給)  2か月分
・冬(12月15日支給) 2.5か月分

となっています。
【関連記事】
特養勤務の私の賞与(ボーナス)はどれくらい?~私の年間賞与を公開します~
普通の企業では業績や個人の成績によって、増減したりするのでしょうが、介護施設等の介護事業所では概ね決まった金額が支給されます。
ですから、大体の支給額は自分でわかっています。

◆ニュース概要

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テレビニュースで流れていた内容は、以下のものになります。

2018年夏のボーナス見通し~企業業績が拡大する中、3年連続の増加が見込まれる~
○2018年夏の民間企業(調査産業計・事業所規模5人以上)のボーナスは、前年比+1.2%と3年連続で増加すると予測する。内外景気の回復を背景に企業業績の拡大が続いていることに加え、人手不足感が一段と強まっていることが押し上げ要因となる。
○雇用者数の増加が続いており、ボーナスが支給される事業所で働く労働者の数も増加が見込まれる。夏のボーナスの支給労働者数は4,172万人(前年比+3.2%)に増加し、支給労働者割合も82.2%(前年差+0.5%ポイント)に上昇しよう。また、ボーナスの支給総額は15.5兆円(前年比+4.5%)に増加する見通しである。支給総額が増加することは個人消費にとって追い風となるだろう。
○2018年夏の国家公務員(管理職および非常勤を除く一般行政職)のボーナス(期末・勤勉手当)の平均支給額は65万5,735円(前年比+2.1%)に増加すると予測する。人事院勧告による基本給の増加や、ボーナス支給月数の増加などが引き続き支給額を押し上げる要因となる。
【引用元】三菱UFJリサーチ&コンサルティング

三菱UFJリサーチ&コンサルティングのシンクタンクレポート「2018年夏のボーナス見通し」のページ。当社は三菱UFJフィナンシャル・グループの総合シンクタンクです。

「民間企業は前年比+1.2%」
「国家公務員の平均支給額は65万5,735円(前年比+2.1%)」

という内容です。
国家公務員ほどのボーナスは期待できないものの、確かに私でも前年比+1.2%くらいはあるかと思います。
基本給もわずかながら去年よりは上がっていますし、最低でも去年より1.2%くらいは上がっていてもらわないと悲しすぎます。
仮にボーナスが50万円だとしたら、その1.2%増は50万5100円となり「5100円の増加」です。
5100円増加はありがたいにしても、何故か虚しさが残ります。
実際は夏のボーナスは50万円もないでしょうからもっと少ないことが予想されます。
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◆介護職員のイメージを利用者から引き出す

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その利用者は続けて私にこう言いました。
「山嵐さんは長いこと働いているんだし、100万円くらいボーナスもらえるんでしょ?」
本気半分、冗談半分なのでしょうが
「去年の夏のボーナスは額面で459,100円だったのでそんなに無いですよ」
と本当のことを言えるはずもなく
「そんなに無いですよ、雀の涙ほどですよ」
と嘘でも本当でも無い返答をしました。
するとその利用者は更にガンガン攻めてきました。
「へえ、寸志か?貰えるだけマシだと思わんと仕方ないね」
「まぁ仕事が仕事だしねぇ、他の仕事とは違うわ」
「男なのに大変だねぇ」

等々
沢山、憐れみの言葉を頂きました。
つまり、その言葉の裏腹には
・介護の仕事は収入が少ない
・介護の仕事は他の仕事とは違う特殊な仕事
・男なのに介護の仕事を選ぶなんて色々大変
・男なのに収入が少ないなんて色々大変

という利用者が抱いている介護職員へのイメージが垣間見えました。

◆まとめ

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たった一人の利用者のイメージですが、同じような印象を持っている世間の人もまだまだ多いのではないでしょうか。
実は「それは大当たり」なのです。
現状で、介護職員の収入は多くありませんし、不規則勤務や認知症介護や下(しも)の世話等、「特殊」でもあります。
どの仕事であっても大変なのは間違いありませんが
「そういうネガティブなイメージが定着してしまっている介護職員はやっぱり特殊」
だと言えます。
ネガティブな現状を払拭せずにネガティブを覆い隠し「やりがい」や「希少性」を前面に押し出すポジティブキャンペーンもあくせく行われていますが
「やりがいしか与えられず低収入でも身を粉にして働く希少な生物」=「介護職員」
というやり方は最大のディスリスペクトだと言わざるを得ません。

コメント

  1. デイちゃん より:

    そうなんですか。
    確かに、根掘り葉掘りプライベートなことを聞いてくる人、いますね。利用者だけじゃなく。そこ関心もたなくていいんだけど的な。
    「あなた、あの有名な〇〇大学卒業なんだって?それなのにどうして介護の仕事なんかしてるの?」とか、
    「あなた、結婚してるの?子供はいるの?子供がいたら収入が少なくて大変なんじゃない?奥さんはやっぱり働いてるの?」とか。
    その質問、全くいらない。(笑)
    管理者はバツイチの女性ですが、認知症の利用者が「あんた結婚しとるんな?子供はおるんな?」としつこく聞いてて、管理者がキレて、「結婚してなかったら何か悪いんですか?子供がいなかったら何か悪いんですか?」って言い返してた。
    で、私はその利用者に、「女性に個人的なことを聞いちゃだめですよ。失礼でしょ。〇〇さんのお孫さんも40近いのに結婚してないんでしょ?〇〇さんのお孫さん、40近いのに結婚してないなんておかしくない?とか言われたら嫌でしょ?」って言ったら、「まあ、その・・」ってその利用者さんはちょっと黙ってた。
    自分が言われたら嫌なことを、他人に言っちゃだめなんだよね。
    言っちゃいけないことって、暗黙の了解があるわけ。それを破ったら非常識な人認定されるわけ。わかる?
    でもま、仕事とかきちっとしてたら、利用者も「この人はちゃんとしてる」ってわかって一目置いて、だんだん失礼なことは言わなくなるような気がします。
    でも「あんた給料安いのに、ようしてくれるなあ」って言われるのもちょっと違和感がある。

  2. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    こんにちは~
    コメントありがとうございます^^
    話好きな利用者も多いですし、色々聞いてくる利用者もいますね。
    それが良いとか悪いとかは思わないんですが、どういう返答や関わり合いをするかが信頼関係構築の第一歩かな、とも思います。
    もちろん常識の範囲内で、会話をするのは私も嫌いではないです。
    特養(私はショートですが)ともなると会話が成立する利用者も少ないので、ある種貴重な体験です。

  3. ダメ人間 より:

    こんばんは。
    デイちゃんがおっしゃっている、学歴・結婚や子供の有無・・・何ヵ所の通所で勤務してきた経験上、後者は全ての勤務先で聞かれてます。性別関係なくww
    前者の事はクリアな方に、「この仕事も学歴は資格取得時にある程度は絡んでくる話しですよ」と説明すると、「そうなんだ」で終わりますが問題は後者。
    女性利用者に
    ・何で結婚しないのか?
    ・貴方の年齢で結婚していない事は、親を悲しませる事にならないのか?
    ・孫の顔を見せてあげないとダメ
    等など、かなり真剣な顔で色々と言われ怒られて、「営業活動したんですけど売れ残りました。アハハ」みたいな返答をしますが、心の中では「何言ってんだク〇ババア」と思う時もあったり。
    ・貴方が結婚した時代と今の時代が、アホみたいに違うのを分ってますか?
    ・貴方の年金より少ない手取りで、どうやって家庭を維持する事が出来るんですか?
    等など色々と言いそうになりましたが、その辺りはダメ人間でも社会人なんで止めますww
    ってか、結婚 とか まともな車を買ったり 等など、普通の人 が 普通に出来る事 をどうしても諦めなくちゃいけないのが、介護職だと思うんですよねー。
    以前の職場にて、年齢がかなり若めの介護職夫婦がいましたが、2人の手取りを合計しても、自分の親友勝ち組公務員1人の手取りに、全く追いついてない悲惨な状態。
    こんな状態で普通の人が出来る事を介護職がするなんて、無理だと思いませんか?
    自分はそうゆうのを諦めてたんです。情けなく思うと同時に超~絶に親不幸者ですな!!!

  4. 山嵐 より:

    >ダメ人間さん
    こんにちは~
    コメントありがとうございます^^
    そうなんですね。
    確かにクリアな利用者は色々言ってきますが、私は微妙に論点をずらしながら当たり障りなく接しています。
    「いや~さすが亀の甲より年の功ですね」
    「勉強になります、アハハ」
    でいいと思います。
    そういう点は私はあまり気にならないんですよね。
    介護職の先の見通しはまだまだ立っていませんが、普通の生活が出来るレベルくらいには持っていきたいものですね。
    「普通の生活」がどのくらいの水準なのかは人それぞれかもしれませんが、どの水準であってもそこから「尊厳」を失うと「全てが普通以下」となるのは間違いありません。

  5. ダメ人間 より:

    こんばんは。
    何時も自分の表現が汚いというか、ストレート過ぎる部分があると思いますが、山嵐さんの気に障る部分がありましたら、申し訳ありません。
    山嵐さんがおっしゃっている
    「クリアな利用者が色々と言ってきた場合、微妙に論点をずらしながら当たり障りなく接する」
    事、基本は自分もそんな感じなんです。
    ただ介護職は感情労働なので、時より昨夜に書いた事を思ったりする訳ですが、単にコントロール出来ていないだけなのでしょうか・・・ね?
    自分が言っている 「普通の生活」とは、昭和的な事=昭和脳とも言えるのですが、結婚して子供がいてミニバン辺りに乗って、小さいながらも1軒家を購入して、盆・お正月は実家に行き親に孫の顔を見せる・・・こんな感じなんです。
    自分の両親世代はこれを普通にやり、数少ない同い年の友人・親友も同じ事をやっている中で、自分は大人になったらこういうのが当たり前に出来ると思っていました。
    時代が変わってもこの考え方は変わらず、現実があって色々と諦めたはずなのに、スーパーで同年代の家族連れを見た時など等、時よりそれが出来ない事に歯がゆさ+情けない+自分のダメっぷりに消えたくなります。
    また「まともな車」というのは、自分が車好きというのもありますが、外車とかじゃなくてある程度の国産の新車を買える事です。軽じゃなくて普通車。
    路面が砂利で事務所もプレハブの、ボロ中古屋に並んでいる様な車じゃない車。
    ネットで言われている「職員用駐車場に並んでいる車は、その会社の給与具合を見る1つの指標」、田舎だとまだそれが通用する部分があって、例えば
    ・役場の職員駐車場に置いてある車 と 福祉施設の職員駐車場に置いてある車
    を見比べてみるともう明らかに分り、前者にも古い車もありますけど、それは維持にお金がかかる旧車で、後者に置いてある単にボロ車とは明らか意味が違うと思います。
    福祉施設でも現行型に近いお高い車が職員用駐車場に置いてありますが、それは上役って分るので除きますww

  6. 山嵐 より:

    >ダメ人間さん
    こんばんは~
    コメントありがとうございます^^
    特に気に障るとかは無いですよ^^
    なるほど「昭和の家庭像」を基準にされているんですね。
    まぁ不規則勤務や盆暮れ正月に休みが取れないということもありますが、そうだとしても大部分は「収入」の格差が無ければ解決できそうですね。
    介護職員で貯金がある程度できている人や新車を買っている人は実家暮らしの人ばかりなので頷けます。
    そういう意味では「介護職員の収入では自立した生活を営むことは困難」と言えるのでしょうね。