「人員不足の介護施設」に求人応募がこない3つの原因

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多くの介護施設で介護職員等の人材が不足しています。

その理由を簡単に言ってしまえば
「ブラック体質だから人材が不足している」
と言い切ってしまってもいいかと思います。

「低賃金」という理由もありますが
「何で低賃金なのに、こんな嫌な思いをして働かなければならないんだ」
という事に行き着いてしまいます。

そもそも
「介護職員に支給される低賃金では生活が成り立たない」
という人は最初から避けて通る職業です。

最近では「ホワイトでそこそこの賃金」を支給する介護事業所も少しは存在しているようですが、ごく少数であり、職員も定着しているため、「求人募集」がありません。

現状で人員不足の介護施設には「面接」どころか「応募」すらありません。
どこでどうやって「ブラック体質の介護施設」だとバレてしまったのでしょうか。
その原因と理由を考察していきたいと思います。

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◆原因①「一年中求人募集をしている」

求職者は特によく求人募集を見ています。

・ハローワーク
・求人広告や雑誌
・事業所ホームページ

等で目を皿のようにして求人内容を確認しています。

今はインターネットでもお手軽に求人募集を閲覧できるので、尚更確認が簡単になりました。
求職者が避けて通りたい求人は
「一年中求人募集をしている事業所」
です。

ハローワークの窓口へ行けばハロワの職員が
「この事業所はいつでも求人を出しているからやめておいた方がいいよ」
などと老婆心で教えてくれたりもします。

つまり
「一年中求人募集をしている事業所」=「職員の出入りが多い(又は全く応募がない)事業所」=「何らかの問題がある事業所」=「応募者が不幸になる確率が高い事業所」
という実態が事実として存在するのです。

ですから
「一年中求人募集をしている事業所には応募がない」
と言えます。

しかし、求人募集をしなければ応募もないわけで、負のスパイラルに陥っているのです。

◆原因②「職員の目が死んだ魚のような目になっている」

その事業所の環境や待遇が良いか悪いかは、現に働いている職員の表情や目を見れば大体わかります。

仮に施設見学に行っても一日中いるわけではないので、その瞬間だけでは見抜けない場合があります。

自然な笑顔が一番ですが、作り笑顔をしている場合もあります。

しかし、本当にヤバい事業所の職員は
「作り笑顔さえ出来ず、死んだ魚のような目」
をしています。

覇気も生気もなく、うつろな目をしています。

職員の作り笑顔さえ出ない事業所は誰が見ても
「明らかにおかしい」
とわかります。

自分も入職したらそうなるのか、と思うと敬遠するのは当然です。

応募前に事前に「施設見学」をした方が良い理由のひとつです。

良い施設のポイントとして「利用者の表情」を見ることも大切ですが、認知症者が多い場合は利用者の表情で判断するのは難しいですし、今回の考察は「良い施設を見分けるポイント」ではなく「人員不足の施設に求人応募がない理由」なので
「職員の目が死んだ魚の目のようになっている施設は求人応募がない」
という結論で結びたいと思います。

◆原因③「辞めて行った職員たちのクチコミの影響」

退職して行った職員の多くは、事業所に対してネガティブな感情を抱いている人が多いと思います。

退職者が
・家族
・友人
・親しい人
・転職先の職員

などの人達に自分が元いた介護施設のネガティブな情報やクチコミを伝えることでしょう。

「すごく職員思いの良い施設だったんだけど私の勝手な都合で辞めちゃった」
などと言う人はあまりいないと思います。

ネガティブなクチコミを聞いた「家族」や「友人」や「親しい人」や「転職先の職員」は、更にその情報を
・親兄弟や親戚
・友人
・親しい人
・自分の職場の人

などに話したりすることで、ネガティブな噂や情報や口コミがねずみ講式に広がっていきます。

辞めて行った職員が多ければ多いほど広がるスピードが早くなり、信憑性も増していきます。

それほど時間が掛からず
「あの介護施設は職員を大切にしないらしい」
「安月給で職員をこき使うらしい」
「経営者が無能らしい」
「介護職員処遇改善手当を支給していないらしい」
「常に人員不足で職員の業務負担が大きいらしい」
「パワハラ上司がいるらしい」
「介護職員だけに責任や負担を押し付けるらしい」

などという悪評が地域内に充満することでしょう。

「ブラックな介護施設」というレッテルを貼られてしまった事業所に求人応募など来るはずもありません。

過去に退職者が多ければ多いほど、事業所自ら焼き畑農業を行い人材を焼き払っているため
「ブラック体質を自ら露呈させ、求人応募が年々少なくなり遂には全くなくなる」
という結果になるのです。

◆まとめ

上記3つの原因で人員不足の介護施設は悪循環に陥り、人員不足が人員不足を呼ぶ状態になっていると言えます。

共通して言えるのは「職員を大切にしてこなかった事業所の自業自得」ということです。

本気で人員不足を解消したかったら
「まずは今いる職員を大切にする」
ということから始める必要があるでしょう。

焼き払ってしまった田畑に今から種を植えても芽が出て花が咲き実がなるまでには相当な時間が掛かるでしょうが、このままでは実がなるどころかペンペン草も生えない荒廃した事業所となり「経営破綻」「運営不能」が待っているのではないでしょうか。

介護業界に限らず、人員不足に悩む事業所は同じ原因で求人応募が無いことが考えられます。

そんな状況では利用者や顧客に満足のいくサービスは提供できませんし、事業所や業界の安定成長や繁栄は見込めません。

まずは今いる従業員、職員の「定着率」を上げることに専念していく必要があります。

コメント

  1. アングラー より:

    焼き畑農業、笑いました。まさにその通り!
    NHKの番組見ましたが「お前の技術が未熟だから。対応が悪い。利用者と距離をとれ(それが出来る人員配置?)」とダメな上司のテンプレの様な対応を受けた介護職がインタビューを受けてました。
    番組では現場の職員が受けたハラスメントを各管理者が共有し、家族に言ってもダメなら行政にしっかり報告しそれでもダメなら強制退去させる事業所が出ていました。もう一つはハラスメントが起きやすい状況を記録から分析して対応を皆で考える事業所。対応で全てのハラスメントがなくなると思ってるとすればお花畑だけど、これだけの事をやったという根拠にはなるからそれはそれでありと感じました。
    いずれにせよ、現場職員に責任を押し付けて「良い対応」の見本も見せないような上司がいる事業所は職員に逆襲されてどんどん淘汰されることでしょう。それで利用者が不利益被ってもそれは無能な経営者と、お客様意識を振りかざして介護職を虐待してきた利用者及びそれを見過ごしてきた家族の責任と言えるでしょう。
    この状況、現場の実態ガン無視で綺麗事の研修を行い、それで良しとして来たお国はどう考えてるのでしょう?あー楽しい時代になったものだ!

  2. チュンコ より:

    この記事まさしくうちの施設!、、、と思ってる読者が私以外に数十人、数百人いらっしゃるのではないでしょうか?
    今朝も申し送りで朝方のヒヤリを報告したんですが。。少しぼやかせて下さいね笑
    拘束の要件満たしてる利用者で最近運営の鶴の一声で車椅子ベルトを外し、案の定転倒し、頭を縫った方がまた起床介助の時間帯に他室侵入し、その部屋の利用者からのNCで発覚した、という内容です。
    もちろんワンオペ中、利用者さんは居眠りしていたので、私は起床介助しつつ居場所確認しながら、走り回っていました。たまたまラッキーで転ばなかっただけですよね。
    起きてたら、連れ回したりするんですけど、寝てたからこのすきに他を起こせるだけ起こそうと頑張ってた。
    なぜ、ただでさえ疲弊する夜勤者が一人でこんなリスクを負わなければならないのか?
    家族も了承の上での拘束だったのに、減算になるからという理由だけで、カンファレンスもなしにOFFして、あとは現場が頑張って⁉️
    無茶振りもいいところだと思う。
    命と金を天秤にかけて、金を取ってると言わざるを得ない。
    百歩譲って、せめて現場担当スタッフたちに事故の責任は施設が負うから、拘束はやめてときちんと約束すべきだと思う。それもせずに、だったら施設長お前が見守りしに来いよ、夜中2時からな!
    長い愚痴、失礼しました!

  3. 山嵐 より:

    >アングラーさん
    こんにちは~
    コメントありがとうございます^^
    そうなんですね、結構つっこんだ内容だったようですね。
    早く綺麗ごとを排除して「本当の福祉」を実践したいですね。
    事業所だけでなく行政や国ももっと現場の実態を知って欲しいですね。

  4. 山嵐 より:

    >チュンコさん
    こんにちは~
    コメントありがとうございます^^
    どこの介護施設も同じような状態でしょうね。
    現場の負担を増やせば良い介護ができると思い込んでいる業界人が多すぎます(結局はお金なのかもしれませんが)。
    ワンオペ夜勤の起床介助時間帯は本当に過酷ですよね。
    いつも汗が止まりません。
    拘束をしない選択をしたのなら、それ相応の対応が必要です。
    それこそプラス1名の見守り・付き添い人員を配置が必要ですね。
    是非、施設長に(笑)