実は奥が深く難しい「介護現場の見守り」とは?

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介護現場には「見守り」という業務があります。
入職して間もない職員や応援に来た職員にやってもらうことの第1位になるのではないかと思います。

何故かというと、利用者のことをよく知らない状態で
・食事介助
・入浴介助
・排泄介助

などの直接的な介助をするのは職員にとっても利用者にとっても負担となり、リスクにも繋がりかねないためです。

一時的、スポット的又は不慣れな職員の場合は、そういった理由で
「見守りをお願いします」
と言うことが多いです。

もっと言えば、見守りは
・他の介助より楽
・他の介助よりやりやすい
・介護業務のスタートライン

という認識があるものと感じています。

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◆介護現場の見守りとは?

見守りとは

見守ること。気をつけて見ること。特に、子供や高齢者に対し、安全な状態にあるかどうかについて注意をはらうこと。
【引用元】コトバンク デジタル大辞泉

デジタル大辞泉 - 見守りの用語解説 - 見守ること。気をつけて見ること。特に、子供や高齢者に対し、安全な状態にあるかどうかについて注意をはらうこと。「地域による高齢者の見守り活動」

という意味です。

「気をつけて見る」
「安全な状態にあるかどうか注意を払う」

ということなのですが、これがなかなか難しいのです。
何が難しいのかと言うと

①内容が抽象的

「気をつけて、注意を払って見ている」という内容が抽象的すぎて「どういう動き方をしなければならないか」ということについては、具体的に補足したり説明したり言及する必要があります。

例えば
「Aさんという利用者が立ちあがったら声掛けして訴えを聞いて、トイレだったら他職員を呼んで下さい」
「Bさんという利用者が立ちあがったら、転倒の危険があるので介助をするか他職員を呼んで下さい」
「Cさんはほぼ自立されているので、歩き出されたら居場所の確認だけして下さい」

などを事前に伝えておきます。

不慣れな職員に
「見守りをお願いします」
とだけお願いし、各利用者への対応について説明をしておかないと、フロアに戻ってみると
「あれ、Bさんがいない!」
ということがあり、見守りをしていた職員に確認をすると
「注意深く見守りをしていたところ、Bさんは先程ご自分で歩いてお部屋へ戻られました」
という報告を受けたりします。

急いでBさんの居室を確認すると
「転倒されていた」
ということもあり得るのです。

・利用者個々の対応方法を伝えていなかった見守りを依頼した職員
・利用者の対応を知らなかった見守りを依頼された職員

両方のミスだと言えます。

介護現場の見守りとは「目の届く範囲で何かあったら対応や支援を行うもの」なのですが、大切なのは
「利用者個々の状態を事前に知っておく」
「立ち上がっただけでも対応が必要な場合がある」

という具体的な情報と支援が必要だということになります。

②監視になりがち

具体的な対応が必要になってくるので、過度に干渉したり極端な対応をしてしまい「見守りではなく監視」になってしまう時があります。

「見守り」という意味の中には「監視」という意味も含まれているので、定義上は間違ってはいませんが、介護業界では利用者の尊厳だとかプライバシーを特に重んじているので
「監視はよくない」
という言葉狩りをされているようにも感じます。

但し、確かに過度な対応をしている人も中にはいます。
「立たずに座ってて下さい」
「どこに行くの?そっちは行かないで」
「やめて、そんなことはしないで」

というような否定や拒否する言葉で利用者を制すると監視のようになってしまいますし、利用者も不穏になりかねません。

もちろん、利用者の安全を確保する為ではあるのですが、言葉遣いや対応方法で印象は全く変わってきます。

「どちらに行かれますか?ご案内しましょうか?」
「そちらは暗くなっているのでこちらでお話をお伺いしますよ」
「他の職員を呼びますので、少々お待ち下さいね」

という言い方をすれば相手や周囲に与える印象も違ってきます。

そもそも、介護現場は「監視のオンパレード」です。

見守りや付き添いや介助が必要な利用者にはトイレ内でも同席します。
介護者が見ている前で排泄をするのです。

自分だったら
「他人が見ている前で排泄なんて絶対にムリ!」
と思うのですが、介護現場では安全確保の為に当たり前のように行われています。

ただ安易に「監視」という言葉を狩る前に現場の現状を知る必要があります。

③一人の職員で多数の利用者を見守る

学童などの見守りも同じような状況で、一人の見守りスタッフが多くの学童を見守っているのですが、介護現場の場合は具体的に対応する頻度が違ってきます。

利用者が立ち上がっただけで対応が必要になるので、同時に数名の利用者の対応が必要になる時が多々あります。

利用者の状態や行動を把握しているベテラン職員なら、瞬時に対応する優先順位を頭の中で整理し順次(若しくは同時)に対応可能です。

しかし、不慣れな職員や利用者の状態を把握できていない職員の場合は、対応に苦慮することになるでしょう。

すぐに他職員を呼んでヘルプを求めます。

自分一人で対応不可能なことは、無理をせず他職員を呼ぶ対応で間違ってはいないのですが
「何回も呼ばれると他職員が他の業務をできない」
「そもそも人員不足だから応援で見守り職員を依頼している」

という現場の現実があります。

「見守りは簡単で誰でもできる業務ではない」のです。

介護現場の見守りは一人で多数の利用者の対応をしなければならなくなる状況が発生する可能性があるため
「介護の総合力が試される業務」
だと言えます。

◆まとめ

見守りは介護の導入的・初歩的な業務だと思われがちですが、意外と奥が深く難しい業務になります。

利用者の安全確保という責任を負っている以上、見守りや様子確認などの監視に近い業務をしないわけにはいきません。

ただ立って見ているだけや眺めているだけではなく、直接的で具体的な対応が必要になりますし、言葉遣いや対応方法にも配慮が必要です。

介護現場の見守りは、「危険を事前に察知して回避」したり、「コミュニケーションを取りながら利用者を安心」させたり、「顔色や状態や行動を観察することで異常の早期発見」を行うという介護の総合力が必要な大切な業務になります。

コメント

  1. デイちゃん より:

    こんにちは。
    見守りの意味がわかってないスタッフ、たくさんいますね。
    見守り=何もしなくていい、みたいな。
    利用者の様子をさりげなく観察して、時々水分をうながしたり、話しかけたり、レク材に取り組んでもらったり。
    「見守りしてて何か異変があればすぐに対応」とよく言うけど、異変に気づくためには、利用者とかかわらないとダメでしょうに。
    利用者を見ない、利用者と話さない。それじゃ見守りじゃないでしょ。見てもないし、守ってもないのに。
    食事の時も全然利用者を見てない。
    で、今回グルホに異動するスタッフは結構なデク女で、椅子に座るなと言ってもいつも座ってるんだけど、食事の時間、いつものようにボケーっとしてて、目の前で利用者さんが嘔吐したのにそのまま放置。他の利用者さんが「この人大丈夫?」と教えてくれて、結局他のスタッフが対応した。
    あなた、本当にデクだね~。ま、系列のグルホは、市内では最もダメなグルホだから、あなたには向いてるかも。金目当てで夜勤専門で入るらしいけど、夜勤勤務中ずっと寝てるんでしょうね。おむつもかえないで。さよなら。
    私が、異動まいっかって言ってるのは、来るスタッフもカスだけど、いなくなるのも相当なデク女だからです。
    私は8月の勤務はちょびっとにしました。
    やってくる常勤はさぼりまくりなので、少しでも働いてもらわないとね。
    私は8月は記録は一行も書きませ~ん。
    でも夏祭りはあたってるので準備はします、というか、もうしました(笑)。
    道具をあつめてやることを決めて役割をわりふって。このイベント遂行能力、ゴールドバーグコールズ並み。(笑)
    管理者が、「支店に業務支援をたのまないと」と言ってました。
    支店の課長が、送迎の運転などで業務支援をするのですが・・・一回でいいから朝から晩までデイで働いてみてほしいな。あなたたちの無駄に高い給料を払うために誰がどうやってお金をかせいでるのか理解してほしい。
    今年は「崩壊の夏」となりそうです。(笑)

  2. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    こんにちは~
    コメントありがとうございます^^
    そうですね、見守りって奥深い業務だと思います。
    夏祭りの準備早いですね^^
    平成最後の夏と言われていますが、一旦崩壊して心機一転良い方向に向いて欲しいですね。

  3. デイちゃん より:

    返信どうもです。
    そちらの施設はかなりの人不足だと思うのですが、夏祭りなどの行事はするのでしょうか。
    私は昔、年間行事を全部一人でしていたときがあって(WHY?)、花見だの夏祭りだのクリスマス会だの、すべての行事のフォーマットがあるんです。
    タイムスケジュールとやり方はだいたい決めてて、あとはスタッフのはりつけと利用者のグループわけとかだけ決めればいいから。
    で、やる内容で、後からさらにいいのを思いついたら、付け足したり。
    夏祭りはよく出店をする施設が多いのですが、利用者さんを動かすと転倒などの事故になりやすいので、出店が利用者さんの方に動く方式にしています。
    金魚釣りや輪投げのお店が、10人くらいのグループになって座ってる利用者さんのテーブルにやってきて、利用者さん一人ずつやってもらうという。
    すいかわりは、すいかのビーチボールをひもでスタッフがひっぱって、目隠しした利用者さんに棒でたたいてもらうのですが、結構もりあがりますね。
    射的は鉄砲でうつのが抵抗があるという利用者さんがいて、今年はカーリングにしようと思っています。
    他には、スタッフが力士の格好をしてするスタッフ尻相撲。誰が優勝するか利用者さんにはかけてもらいます。
    あとは、恒例の盆踊りとビンゴゲームって感じですね。
    屋台の催し物の道具や、スタッフのはっぴ、ちょうちんなどの飾りもあるので。
    あとは近くなったら景品を作るくらいかな。それは常勤さんにお願いしています。少しは働いてもらわないとね。
    昨年は常勤さんがやったら、カラオケとビンゴゲームしかなかったそうで。
    「つまんない」「もう追加で参加しない」と利用者さんに言われまくり、管理者にも「何のために夏祭りをするのか考えろ」と言われてましたが。
    たぶん今年は言われないと思いますよ。(笑)

  4. とも より:

    こんばんは
    見守りこそ、経験年数関係ないって思う業務だと思います。
    決して『誰でもできる』って意味ではなく、『素質がある人間なら誰でもできる』って意味ですよ。
    どのタイミングで声かけをするなど、場を察する力かな
    あと、学童保育でアルバイト経験ありますが、どちらがどうというのはありません。人数も違いますし。ただ、ヒステリックなおば様はどちらの見守りも困難そうかなという感じです。

  5. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    こんにちは~
    返信ありがとうございます^^
    年間行事全部を一人でやってたなんて凄いですね。
    うちは人手不足なのに人一倍の行事があります。
    経営者の地域に対する「見栄」とか「プライド」でやっているようにしか見えません。
    見栄に付き合わされる職員も利用者も大変です。

  6. 山嵐 より:

    >ともさん
    こんにちは~
    コメントありがとうございます^^
    「気づき」とか「目配り気配り心配り」という素質が必要ですね。
    ヒステリックな人はどんな仕事にも向いていないと思います。