【介護業界の闇】ブラック事業所よりもグレー事業所の方がタチが悪い

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今まで「介護業界にはブラック事業所が多い」むしろ「介護業界そのものがブラックだと言っても過言ではない」ということを多くの記事に書いてきました。

しかし、実際は「ブラックではなくグレー事業所が多い」と思っています。

「グレー」と言えば、『【高齢者の虐待】「グレーゾーンは不適切ケア?」その原因と改善策をわかりやすく解説します』とか『「身体拘束」の研修では教えてくれない「グレーゾーン」の在り方』の記事で書いたように「グレーな介護」というものが存在します。

今回は「グレーな事業所」について書いていきたいと思います。

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◆「ブラック事業所」は明らかに黒い

ブラック事業所について

厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、などと言われています。
【引用元】厚生労働省|確かめよう労働条件|「ブラック企業」ってどんな会社なの?

とされており、厚労省においても明確な定義はされていませんが一般的な特徴は示されています。

①過度な長時間労働やノルマを課す

過度な長時間労働は労働基準法に抵触しますし、過労死にも繋がります。
過度なノルマを課すことで、従業員のストレスも過多になり健康被害が出たりします。

② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い

賃金不払残業はサービス残業のことになります。
サビ残も労働基準法に抵触します。
パワハラが横行したりコンプライアンスが低いと明らかにブラック臭がします。

③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う

特定の従業員を贔屓(ひいき)したり、逆に陥れようとするために、不公平な対応をしたり業務の内容に差をつけたりすることは過度な選別になります。

一方には過剰なノルマや業務を強いて、一方には楽をさせるとか、反対に一切仕事を与えない、ということも過度な選別と言えます。

上記3つは誰が見ても「明らかに黒い」と思うはずです。
だから「ブラック企業」と呼ばれているのですが、こういう明らかに黒い場合は、避けて通ることも可能ですし、訴えれば営業不能に陥ったり世間から叩かれたりします。

しかし問題なのは介護業界に多い「グレー事業所」です。

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◆「グレー事業所」とは?

よく目にするのが
「ブラック脱出」
「ブラック事業所からは早く逃げましょう」
「いつまでもブラックにいる必要はない」
「文句を言う前に辞めればいい」

という発言です。

そもそも「介護業界は大体ブラック」という極論はさておき、実は「ブラックというかグレー事業所が多い」という現実があります。

「グレー事業所」とは一体どういう事業所のことなのでしょうか。

①労働に対して賃金が低い

賃金(給料)は労働契約によって入職時に雇い手と雇われ手の双方の合意のもとに契約締結が行われています。

うまり、双方納得した上での賃金なのです。

ここに何のブラック臭もしません。

しかし、実際に働いてみると
「想像していたよりも相当ハード」
「この労働に対してこの賃金は釣り合わない」

と思うことがあります。

確かに「利用者の生活全般の介助や身の回りのお世話」とは聞いていましたが、働いてみると「労働の対価が見合っていない」と感じるのが介護業界なのです。

双方が労働契約に納得した上でのことなので、違法性はありませんが相当「グレーな世界」です。

②残業代は出るが過重労働

きょうび、サービス残業で働かせようものなら、すぐさま労基署にカチ込まれます。

ですから最近はサビ残を強いる事業所は少なくなってきましたが、残業代をちゃんと支給した上での残業はあり得ます。

ここに違法性はありませんしブラック臭もしません。

しかし、介護業界の残業は他の業種や一般企業の残業と違って
「本来4人でケア業務に当たるべきところを2人の職員で業務を行っている」
という過重労働の問題があります。

ただの「時間外労働」ではありません。
「時間外労働なのに1人で2人分の仕事をしている」
という現実があるのです。

それなのに給料も残業代も1人分の支給しかありません。
現在の法律で、1人で2倍の業務を行った場合についての支給規定が存在せず違法性もありません。

明らかに黒い…のですがグレーな部分になります。

③委員会や相談窓口や社内規定などは整備されているが機能していない

介護業界内の事業所の多くは「コンプライアンス」や「キャリアパス」に敏感になってきています。

労基署から突かれたくないのと、キャリアパスを整備すれば「介護職員処遇改善加算」という加算を得ることができ、事業所の売上にもなります。

ですから表面上の
「安全衛生委員会」
「パワハラ・セクハラ対策委員会や相談窓口」
「役職ポストの増設や組織図・給与体系の整備」
「各種福利厚生の充実」

というハリボテは存在するのですが、それらは真っ当に機能していません。

そもそも
「パワハラしてくる張本人の上司にどうやって相談に行けというのでしょうか」
「役職は今までの上司がエスカレーターで上がっただけでフン詰まり状態ではないでしょうか」
「経営者や上司の好き嫌いという感情論だけで正当な評価をするシステムが存在しないのではないでしょうか」
「共済会の掛け金は事業所と折半していることで従業員に過度な感謝を求めているのではないでしょうか(私の事業所だけかな)」

というグレーな部分が存在します。

上記3つは「明らかにブラック」とは言い切れず「グレーな部分」になります。
業界内にはそういうグレーな事業所が多く存在しているのではないでしょうか。

◆まとめ

「ブラック脱出」を声高に叫ぶ人もいますが、介護業界においては「グレー脱出」を叫んでいかなければならないと感じています。

しかし「介護業界は殆どグレー」という状況なので、一番「タチが悪く摩訶不思議な業界」だと言えます。

これからも介護業界で働き続けようと思うならば、「脱出よりも改善」が必要なのではないでしょうか。

コメント

  1. デイちゃん より:

    こんにちは。
    毎日かなり暑いですが、大丈夫ですか?
    今受けてる研修って、「モラリティNo.1」「商品力No.1」「売上No.1」「利益額No.1」「社員待遇No.1」を目指すっていうお題目があるんですけど。
    有料ホームで虐待からの殺人があったのに、モラリティもへったくれもないよね~。
    しかも私のデイ、毎日人員配置基準を満たしてませんけど?
    結局は、会社は、売上や利益だけが目標。
    社会貢献が~とか言っても、一番は金が目的。(笑)
    それ以外はどうでもいい。
    モラリティと社員待遇のNo.1ってのは、業界ワーストって意味だと思われる。(笑)
    支店長なんて、毎月デイの人員配置が×ばかりってのは知ってるはずなのにさ。とりあえず利益出てるから、まいっかって放置してるし。
    そろそろ介護保険課に通報したほうがいいのかな。
    ま、来月は本当に営業不能になると思うので、どうなるか確認してから、と思っています。
    支店さんが本当に業務支援来るなら、
    「え?こんなにスタッフいないの?」
    「しかもいるスタッフ、変なんしかいないけど?」
    「利用者に普通にどなってるスタッフいるけど、あれは何?」
    「利用者は全員ほったらかしなの?」
    「ていうか、そもそも配置基準が毎日×ってダメでしょ」
    「なんでこんな状況ほっといたの?管理者アホなの?」ってなるかもしれないけど。
    もしそれでも何も変わらないなら、情報提供かな~。
    毎月の勤務表を出せば、人員配置は全く守られておらず、利益を出すために定常的に放置してる、ってバレバレだし。
    悪質なので指定効力の停止はまのがれないでしょうね~。
    というわけで、私の会社は、グレーではなく、ブラックです。(笑)
    会社のシンボルマーク、白い羽じゃなくて、カラスの黒い羽にすりゃいいのに。(笑)
    でもま、中途半端にいい会社のふりをするより、ここまであからさまに悪事を働いてると、むしろすがすがしいですね。(笑)

  2. 通りすがり より:

    私は介護職ではないですが、どこの企業も大なり小なりグレーかと。たとえ大企業であっても。というか、大企業だからこそ、人事も勉強してるので、敢えてグレーにしていると。
    ある事情で、介護を勉強する必要あり、このブログは大変参考になりましたが、もう、卒業させて頂きます。
    と云うのも、正直申し上げますが、「介護」の色がついた、単なる会社、仕事の愚痴でしかないからです。
    愚痴であっても、建設的な意見があれば興味を持てましたが、残念でした。

  3. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    こんばんは~
    コメントありがとうございます^^
    もう暑すぎますね。
    入浴介助や夜勤での離床介助は汗が滝のように出て止まりませんね。
    他の季節に比べて体力の消費も激しいです。
    「明らかにブラックの方が清々しい」はわかる気がします(笑)

  4. 山嵐 より:

    >通りすがりさん
    こんばんは~
    コメントありがとうございます^^
    「敢えてグレー」にしているのはわかりますが、それが「タチが悪い」という記事でした。
    どこも同じと言ってしまえば同じなのかもしれませんが、完全一致するわけではないでしょうし、それを言ってしまうと思考停止ですね。
    介護を本気で勉強するなら、ブログや文献や教科書を読むより、実際に働いてみることをお勧めします。
    「ブログを卒業」に関しては、受け止め方は人それぞれでしょうから「その判断もご自由にどうぞ」としかお答えできません。

  5. デイちゃん より:

    そうなんですね。
    私は入浴介助中、時々顔を水で洗っています。顔って意外と熱くなってるから。汗も流せるし、ちょっとすっきりしますね。
    保冷剤を首にまくとか、自分が風呂入る時にスーッとする清涼剤入りのボディシャンプー使うとかすると、もっといいのかもしれないけど。
    私のデイは基本、利用者が寒いと言わない限り、こっそりと室温を下げまくってますね。(笑)
    あと利用者がいない和室や介護予防室などを20度とか冷え冷えにして、時々そこで涼んでいます。
    介護保険が導入されたころって、ヘルパー2級講座うけてヘルパーで働く人がたくさんいたと思うんですよ。
    で、事業所も、「サビ残させてもいいだろ」「暴力暴言ある利用者あてがってもいいでしょ」「できないときは上からガミガミ言ってやる」「それでやめるならやめればいい」「かわりはいくらでもいる」みたいな感じだったと思うんです。
    でも当時ヘルパーになった人もあれから10年以上たって、かなり高齢になってるし、若い人は就業しないし。
    これから人不足はさらに深刻化するでしょう。
    でも事業所は、ブラックな体質が残ったまま。「このぐらいはいいだろ」「人不足って言うけど、うちは大丈夫だろ」って。
    でも、「もう人はいない」「営業不能」となって、「え?なんで人がいないの?昔たくさんいたじゃん」「早く新人いれろよ」とか言ってる事業所は多いでしょうね。
    「だ~か~ら~、あんたたちがあぐらかいてブラックなことばっかしてたから、人がいなくなったんでしょ~」「これからもどんどん人不足になっていくけど、危機感もってる?」「とりあえず、あんたらが現場に出れば?」って言ってあげたいですね。
    ま、その前に、不正をしてる証拠を保険者に提出するから、事業所自体が消滅するとは思うけど。(笑)
    愚痴や不満って、結局、仕事してるから言うんですよ。
    仕事しない人、サボってる人、傍観者な人は言わない。仕事してないから。
    洗脳されてるとかキラキラな不思議ちゃんとか異常な精神状態じゃなく、通常の精神状態で、愚痴や不満を言わないで仕事できるとしたら・・・幸せですね。(笑)

  6. 山嵐 より:

    >okaさん
    こんばんは~
    コメントありがとうございます^^
    楽しみにして下さり嬉しい限りです。
    まぁ、しがない個人ブログですので温かい目で見守り下さいませ><

  7. 山嵐 より:

    >デイちゃんさん
    こんばんは~
    返信ありがとうございます^^
    私も顔を洗ったりサラサラするシートで顔を拭いたりしています。
    愚痴や不満を言わない人=思考停止状態やサボっている人や傍観者=幸せ
    という風潮は特に問題だと思います。
    人が楽な方に流れていくのは自然の摂理なので理解できるのですが、「その方が幸せ」にしてしまう業界は先が長くないでしょうね。