介護施設を退職して半年後に出戻ってきた職員

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最近、私の勤務する介護施設を半年ほど前に退職した介護職員が出戻ってきました。

普通の企業や業界であれば「出戻り」なんて、なかなか考えられないことかもしれませんが、介護業界では結構あります。

その理由は、事業所側の

「人員不足なので人材が喉から手が出るほど欲しい」

「人間性を知っているので雇用しやすい」

などという状況と、出戻り側の

「以前に勤めていた事業所なのでスムーズに採用されやすい」

「既に顔見知りの職員が多数いるので職場に溶け込みやすい」

などの利害関係が一致しやすい環境にある業界だからです。

しかし、出戻りをするためには唯一無二の「条件」があります。

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出戻りをするための「条件」とは

その条件とは「退職する時に円満退社をする」ということになります。

辞めるからと言って、腹の中のものを全部吐き出したり悪態をついたり事業所批判なんかをしてから退職してしまうと「出戻り」のハードルが上がってしまいます。

しかし、そもそも辞める時に「まさか自分が出戻りをする」なんて考えもつかないので、そこまで計算している人はまずいないでしょう。

むしろ

「二度とこんな会社になんか戻るもんか」

「この会社と縁を切れる幸せ」

などという思いを感じているかと思います。

そもそも「出戻りをするくらいなら初めから辞めなければいい」とさえ思ってしまいます。

もちろん、ごく稀に「辞めたくなかったけど家庭の都合で辞めざるを得ない」という人も存在するでしょうから全ての人に当てはまるわけではありません。

出戻ってきた職員の退職理由は?

今回出戻ってきた職員の退職理由は

・家庭の都合で夜勤が出来なくなる

→正職員からパートになると収入が減り生活ができない

・退職後は他の業界の仕事をする

という内容でした。

つまりは「一応、円満退社」ということになろうかと思います。

しかし、世間は狭く業界の情報はすぐに回ってくるので、退職後に「嘘」がひとつ判明しました。

「他業界で働く」と言っていたのに、「他の法人の特養に就職した」という風の便りが伝わってきました。

もちろん、どの業界のどの事業所に就職しようが個人の自由なので全く問題はないのですが、「夜勤が出来なくなってパートでは生活に困窮する状態だったはずなのに他の事業所の特養に就職した」という点で

「特養で夜勤をしなくても生活に困窮しない給料をくれる事業所を見つけたのか」

「夜勤ができない、というのも嘘だったのか」

など、様々な憶測を呼びました。

(本当、噂好きな人が多いのです)

出戻ってきた理由は?

そんな職員が今回、出戻ってきました。

出戻ってきた理由は何なのでしょうか。

もちろん、本心までは知る由もありませんが、「他法人の特養は給料が安かった」ということのようです。

ちょっとここで新たな疑問と違和感が発生します。

「求人票や労働契約書に給料額は明示してあるのでは?」

「高い給料を求めて飛び立っていったはずの職員が出戻ってくる絶望感」

ということです。

理由の詳細や本心まではわかりませんが、要は「他の法人の特養よりもうちの特養の方がマシだった」ということになります。

個々の合う、合わないや家庭環境や置かれている立場や持ち合わせているスキルや経験によっても判断材料は変化していくのでしょうが、「私の勤務している法人が地域内ではマシな方」だとすれば、なかなか絶望的な状況です(薄々わかっていましたが)。

事業所に変な自信を与えてしまうリスク

どの業界、法人、事業所に就職しようが個人の自由なわけですが、出戻り職員が発生すると、事業所が妙に自信をつけてきます。

もちろん、出戻り時には

「他の施設も経験しましたが、やっぱりこちらの施設の方が素晴らしかったです」

などと歯が浮くようなセリフで再入職していると思われるので事業所側も気を良くします。

「ほら、見てみろ」

「うちの法人はやっぱり素晴らしいんだ」

「辞めていった職員が復帰を希望するような良い施設だ」

という変な自信を事業所に与えてしまうことになります。

そういう妙な自信を持たれると現場職員にまで影響してしまいます。

「うちは素晴らしい施設なんだから働かせて貰えてありがたく思え」

「もっと劣悪な法人は山ほどあるんだから愚痴や文句を言うな」

という治まりかけていた「奉仕病」という名の業界の病が再発するリスクが高まってきてしまいます。

まとめ

常に介護現場は人員不足なのですから、出戻りであろうと職員が増えることはありがたいことです。

しかし、経営手腕のない経営者は出戻り職員によって変な自信を持ってしまうリスクも発生してしまいます。

今、必要なのは「謙虚な気持ちで今いる職員を本当に大切にしていくこと」になります。

出戻りするためには退職時に「円満退社」することが必要ですが、円満退社できるかできないかは別として、私にはどう考えても「出戻りする」という選択肢は考えられません。

しかし、常に人材不足の介護業界においてはひょっとしたら「出戻りがスタンダード」になっていくのかもしれませんね(ならないかな(笑))。

コメント

  1. デイちゃん より:

    こんにちは。
    その時はイラっとして衝動的にやめてしまったんだけど、「後から考えるとそんなにたいしたことなかったかも」「やめなくてもよかったかも」・・って人いますね。
    で、他に行っても新人からのスタートだから、新人扱いされるのも面倒くさいし、新しいことを覚えなきゃいけないからしんどいしで、前の職場にそのままいたほうがよかったかも~ってなるんだよね。

    ま、やめた方が、他のところと今の職場を比較できるし、仕事に対して客観的に見れるところもあるので、一回くらいは仕事をやめるのもいいとは思います。
    冷静になれるしね。

    今私のデイは、人がいないんだけど、管理者の手抜きで、人が足らないと足らないままになってるんですよね。グルホから常勤が異動してくるって言ってたのに来ないし。
    利用者30人で、入浴3人、フロア2人、看護師1人だったのが(それでも配置基準ギリギリ)、今フロア1人になったまま。で、ひどい日は入浴2人とか。(なので配置基準違反&報酬返還必要(笑))
    入浴が終わらなくて、13時くらいになって(笑)、スタッフが休憩行けなかったりとか、普通にあるわ。
    私は13時半までの勤務にしてるので、休憩とか関係ないので、別にいいんですけど。で、13時半になったらさっさと帰ります。

    そうそう、私は住宅改修をするので、一週間くらい休むんですよ。その間のシフト見たら、私がいない分は他の人をいれないままになってたわ。もう送迎も組めないって相談員が言ってた。(笑)
    機械浴7人個浴5人いるけど、毎日休憩ないね。(笑)
    常勤さん達いつまでがまんしてるかな。
    管理者が会社のおかしな研修行かないで現場に入れば回るけど、管理者は自分が評価されてると勘違いしてて研修を優先してる。月に3回も県外に研修に行って、さらに会議を3回以上日中にしてたら、それだけ現場投入人員が減るわけで。
    どこも人不足で殺人事件まで起こってるのに、会社ってのんきだね。
    会議に出てる人達、一回有料老人ホームの夜勤に入ればいいのに。そうすれば、会社の現状がわかるでしょ。

    この前、昔の同僚と集まったんですよ。
    みんな今は他のデイで働いてるんだけど、「え?介護5?一人もいないよ?3以上がいないし」「車いすの人なんて一人もいないよ」「自立してる人ばっかりだから入浴なんて声かけ見守りするだけよ」「うち機械浴ないから寝たきりの入浴とかないけど?」「日中だけあいてる特養みたい」「デイじゃないよね~」「時給3000円くらいじゃないとわりにあわないね」「やめて本当によかったわ」「よく働いてるね」とかみんな笑ってたわ。

    • 山嵐 より:

      >デイちゃんさん

      こんにちは~
      コメントありがとうございます^^

      比較できるのはいいですね。
      でも「隣の芝は青く見える」っていうことわざがあるように同じ期間働いてみないと平等な目で見れないかもですね。

      どこも人員不足の現状の中、人員の確保もしないまま現場にしわ寄せしてくる体質は変わりませんね。
      人員が確保できないなら利用枠を減らすとか、上司や管理者が現場に入るとか、有効な対応をしてくれればいいのですが、それさえしませんね。
      本当、のんきな業界だと思います。

  2. ダメ人間 より:

    こんばんは。

    働きやすさを評価する認証制度の記事で自分が書いた、
    「人間関係は良かったが労働環境さえ良ければまた介護職として戻りたいと思える、サビ残山盛りで過労死ラインを越えて勤務してた同族社福のデイ」
    に戻ろうと実際、動いた事がありました。もう昔の話しですが。

    デイ退職後も稀に管理者と連絡を取っていた事が良い形だったのかもしれませんが、パート介護職の退職者が出る話しを聞いて、自分から出戻りの話しをすると管理者はokだが、人事権を持つ事務長と話し合いを言われ実際に話し合いを行いました。
    退職前に何かの機会で事務長と何度か話す機会があり、自分よりちょっと年下で喫煙者だったので、たまたま一緒に喫煙して世間話しで笑ったりと、「ザ・事務長!」みたいな威力は無く(その事が良くない側面もありますが)、何となく壁が感じない人でした。
    実際に話し合いをすると各種条件など相違点があり、事務長の考え=法人の考えなので中止したんです。
    今よりまだ介護職員が足りてた時代で、正職員への登用も無しでしたから。
    一応、デイ以外の施設=特養なども人員が足りない状態で、そちらでの勤務を提示されましたが、夜勤×なのでパート扱いでした。

    山嵐さんは「何故に戻ってくるのだろうか?」と疑問に思うかと思います。
    自分も退職時、「労働環境がクソ&クソな同族社福と縁を切れる幸せ」を感じましたww
    戻る理由は単純で
    「退職して介護から足を洗おうと思い動いたがダメで、金銭的に辛くなったから」
    これだけですww
    また退職時に事務長からお世辞だと思いますが、
    「また介護に戻る事があるなら連絡して下さいね」
    と言われ、そのお世辞に乗っただけですww

    この話しはまだ続きがありますが、何かの機会があればお話しします。

    • 山嵐 より:

      >ダメ人間さん

      こんにちは~
      コメントありがとうございます^^

      結局よそもダメで金銭的な問題から戻ってきている、というのは十分あり得るでしょうね。
      世知辛い世の中です。

      そして、社交辞令とかお世辞って意外と効果があるんですよね~