デイサービスの新人介護職員は「おい」「ちょっと」と呼ばれている

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うちの法人のデイサービスにまた新人の男性介護職員が入職してきました。

新人が入ってくるとデイサービスばかりに配属されるので、デイの人員は潤っています。

デイを希望しているのかは定かではないのですが、やはり、皆、夜勤を避けたいという雰囲気は伝わってきます。

デイサービスは基本的に日帰りの介護サービスなので夜勤がありません。

但し、夜勤が無いことで、介護職員の給料も著しく低くなります。

無資格・未経験ならば恐らく手取りで13万円前後ではないでしょうか。

一人暮らしだったり、一家の大黒柱となるための収入としてはちょっと心もとない金額になります。

デイでの手取り収入に絶望して辞めていった人も何人も見てきました。

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凄く真面目な新人

一緒に仕事をしているわけではないので、詳細はわかりませんが、珍しく自ら私に(頼んでもないのに)自己紹介と挨拶をしてくれました。

「珍しく」と書いたのは、最近何人かデイや特養や事務所に新人の職員が入職してきましたが、初見の際に自己紹介どころか挨拶をされたこともなかったからです。

挨拶は社会人の基本中の基本ですが、正に「世間の非常識は介護現場の常識」となっており、挨拶すらまともに出来ない人間が多いのです。

少し大胆なタイトルになってしまいましたが、 どの職場であっても どの家庭であっても どの地域であっても どの場面であっても ...

そのデイサービスの新人職員は

「初めまして、〇〇と言います。介護は未経験なんですが、身内が介護職員さんにお世話になり、感銘を受けて介護の仕事をしようと思いました。まずは何としても介護の免許を取ろうと思っています。右も左もわかりませんが、宜しくお願いします」

と面接さながらに言ってきました。

率直な感想として「まぁ…なんて真面目な人なんだろう」と思いました。

つっこみどころとしては「介護の免許」って「介護の資格=介護福祉士」のことでしょうかという所くらいです。

でもそれにしても、良い意味でキラキラして見えました。

しかし見た目は50歳代に見えたので年齢を聞くと「40歳です」と言うので、私と同じくらいでした。

「40歳で無資格未経験で介護業界に飛び込んだキラキラした新人男性職員」に私は好感というか親近感を覚えていました。

私が介護業界に飛び込んだのは30代前半で、今丁度40歳に差し掛かろうとしていることと、無資格未経験で飛び込んで、紆余曲折を経験してきたので同じような境遇の彼を応援したくなりました。

評判は良くない

デイサービスの他職員から彼の仕事ぶりや評判を聞くと、あまり良くない返事が返ってきました。

「まだ周りが見えていない」

「教えたことを覚えていない」

「このままだとちょっと難しいかも」

という内容でした。

新人でまだ1ヶ月も経っていないので、仕方がない部分もあると思いますが、確かによく考えれば40歳であのキラキラぶりには違和感も覚えます。

しかし、私も新人の時は色々悩まされました。

教えられることが全て「点」でしか認識できず、点と点を結び「線」にするのに苦労しました。

自分がやっていることが「線」で認識できた時に、一気に仕事がやりやすくなりました。

恐らく彼も、未だ点でしか見えていないのだと思います。

線になった時に「とても働きやすくなるよ」ということを伝えたくて、たまたま会った時に先輩面を吹かせて伝えました。

「ありがとうございます!頑張ります!」

と言っていましたが、本当に頑張って欲しいものです。

人間関係について

もうひとつ彼に伝えておきたいことがありました。

「人間関係」についてです。

介護現場ではギスギスした人間関係がスタンダードになっています。

それを知らずに入職するとメンタルがやられます。

仕事を覚えるどころではなくなってしまうのです。

私は入職後半年間は名前で呼ばれず「新人の兄ちゃん」と呼ばれていたこと、関わってはいけない人物を知らされていなかった為に色々と嫌な思いをしたこと、を伝えました。

「ボクは新人の兄ちゃんとさえ呼ばれません。「おい」とか「ちょっと」って呼ばれています」

という返答を聞いた時に悲しくなりました。

「人を名前で呼ばない失礼な事業所」が未だ存在しているのです。

「人材を大切にできない体質が悪化している絶望感」を感じました。

もっと深読みすれば「彼はあまり期待されていない新人なのではないか」という印象も受けました。

「頑張れ」と言った本心

これは私の中の闇なのかもしれませんが、彼が20代なら「頑張れ」と言わなかったかもしれません。

その理由は20歳代ならまだまだ将来性があり、他の職種や業界で活躍できる可能性が大きいからです。

公務員を勧めていたかもしれません。

彼が40歳だからこそ「頑張って下さい」という言葉が出たのだと思います。

40歳で介護業界に飛び込んだということは「四面楚歌」だと言えるでしょう。

介護業界は「将来性があるようでない」「将来性がないようである」摩訶不思議な業界です。

現状で、どちらにも転ぶ可能性があるのです。

しかし、40歳になって他に特殊な能力を持っていない人間にしてみれば「セーフティネット」のような存在です。

だからと言って、手取り13万円では生活が厳しいのですが、やはり彼は「実家暮らし」のようです。

実家暮らしなら何とか暮らしていける介護職員に一体何が求められているのでしょうか。

まとめ

彼は私を慕ってくれるようになりました。

「介護の免許を取るまで何回でも受けます!」

と言っていましたが、介護福祉士資格くらい一発で受かる意気込みが無ければ受かるものも受かりません。

そう言えば、「私も介護福祉士と介護支援専門員資格取得を目標に頑張ってきたなぁ」と初心を思い出します。

その目標を達成してしまった今、介護業界の中で迷子になっているのも事実なのです。

コメント

  1. アングラー より:

    利用者さんをしっかり名前で呼ぶことがその人をしっかり認めているというメッセージになると言いますが、その点で言うとおいとかちょっとで済ませられる介護職員は人として認められてませんよね。
    キラキラ介護職員が新入りをそんな風に呼んでたらお笑いですけど、その辺はどうなんですか?

    • 山嵐 より:

      >アングラーさん

      こんにちは~
      コメントありがとうございます^^
      お返事遅くなり申し訳ございません。

      基本的に新人の間に変なレッテルを貼られてしまうとそのレッテルを剥がすのがどんどん難しくなっていきますね。
      仕事で見返すか、人たらしのスキルを持つかのどちらかになるでしょうね。

      ちなみにデイサービスのスタッフは、口うるさいおばちゃんと運転手のおっさんたちで構成されているので、決してキラキラ系ではありません。