常にフルボッコにされるのが介護職員

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介護業界において、介護職員の社会的地位や立場はまだまだ低いのが現状です。

恒久的な介護職員の人材不足によって、現場の声を拾い上げたり職員を大切にする事業所も増えてきましたが、やはりまだまだ表面的な部分しか変化がなく、実情としては「介護職員は常にフルボッコにされている」と言っても過言ではありません。

今回は「介護職員が常にフルボッコ状態である実情」について記事を書きたいと思います。

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フルボッコの実情

最近は有給取得がしやすくなったり、処遇改善手当などによって多少の給料の改善もあり、表面上は介護職員の処遇や職場環境も改善しているように思われますが、実情としては「まだまだ人間サンドバッグにされている」と感じることが多々あります。

実情①「利用者から暴力を受けても労災」

利用者から暴力を受けることが多々あるのが介護現場になります。

今までなら、そんな状況でも「暴力に耐えるのが介護職員」「介護職員の関わり方に問題があったに違いない」などと言われ泣き寝入りするのが介護職員のスタンダードでした。

しかし、最近は職場環境も徐々に改善されてきて「労働災害」として扱ってくれる事業所も増えてきました。

ですが、労災を適用した所で、根本原因である「暴力利用者」を何とかしなければ、同じような労災事故が繰り返されることになります。

「労災にしてやるだけマシと思え」

という環境の中で働き続けることは第二、第三の被害者が出るのを待つばかりの状態です。

介護職員はサンドバッグではない以上、労災事故ではなく暴行事件や傷害事件として取り扱われるのが本来の姿ではないかと思います。

若しくは、そうなる前に、暴力利用者に対して然るべき対応を行う必要があります。

実情②「アクシデント報告書は常に介護職員」

介護職員は現場で直接的に利用者に対して介護を行っているので、アクシデントに遭遇したり発見する頻度は圧倒的に多くなります。

介護職員に責任が無いと思われるようなアクシデントでも、「見守りが出来ていなかったからだ」「注意を払っていなかったからだ」などと言われ責任を押し付けられてきました。

今まではあたかも「顛末書」や「始末書」や「反省文」のような様相を呈していたアクシデント報告書ですが、最近はやっと「情報を共有するもの」「再発防止のためのもの」という本来の姿を取り戻しつつあります。

ですから、ひと昔前のように介護職員が吊るし上げられたり揚げ足を取られることも減ってはきているのですが、「再発防止を盾に最終的に介護職員が改善策や再発防止策を考えさせられる」のです。

つまり、「今後も実際に現場で直接的に介護をするのは介護職員なのだから、改善策も介護職員が考えなさい」というしわ寄せと押し付けが行われています。

看護師が利用者の外傷や転倒現場を発見しても、改善策は介護職員に委ねられる現状は、違和感しか感じません。

多職種や事業所全体で検討していくことの方が建設的で価値があると思うのですが、現場で直接的に介護しているというだけで、漏れなく業務負担を増やされた上に改善策のダメ出しまでついてきます。

実情③「受け入れ拒否権限がない」

利用者を直接的に介護するのは介護職員なのですが、受け入れや入所を決めるのは上司だったり施設ケアマネだったり生活相談員になります。

特養だったら「入所判定委員会」という形だけの委員会が存在します。

受け入れの判断をする職員と、実際に介護をする職員が違えば、様々な軋轢や問題が発生するのは誰が見ても明らかです。

現場的には「もうこれ以上、徘徊系の利用者が入ってくれば業務が正常に回らない」という意見があったとしても、そんな意見は無視され、拒否権さえありません。

ある日突然、施設ケアマネから「〇月〇日に新規利用者が入るので宜しく」などと言われ、面接記録や情報書を渡されます。

「こんな利用者は現場としてはもう無理ですよ~」

と言っても

「今は状態が変わって大人しくなっているみたいだから大丈夫、大丈夫。もう決まったことだから」

などと言われゴリ押しされます。

数分で聞き取りした面接記録や情報書などがアテになるわけもなく、受け入れてみたら想像を遥かに超える問題行動のオンパレードだったりします。

その対応は、介護職員の自己犠牲によってなされるわけで、実際に介護をする職員の発言権や拒否権が殆どない介護業界には憤りしか感じません。

「大丈夫、大丈夫」とゴリ押ししてくる上司やケアマネに対して「大丈夫じゃなかったらどうしてくれるのか?どう責任を取ってくれるのか?」という所まで詰めておきたいところですが、どうすることもなく責任だけを現場職員に押し付けることが常態化しています。

実情④「クレーム全てに頭を下げる」

介護事業所は、利用者やその家族から「相談や苦情など」の受付窓口を設置し、その内容を記録しておかなければなりません。

当然、直接的に介護をしている現場職員への苦情やクレームが多いわけですが、介護業界の体質として、未だどんな苦情やクレームに対しても、へいこらと頭を下げ「こちらが悪うございました。改善をさせて頂きますので何卒ご容赦下さいませ」などということを平然と行っています。

もちろん、明らかに事業所側や現場職員に問題があるものは別ですが、誰がどう考えても「それは無理ゲーだろ」「ただのクレーマーだろ」「異常な神経質者だろ」ということにも、へいこらと対応をします。

事業所がへいこらすることで負担が増え被害を被るのは現場職員です。

ただの「言ったもの勝ちの世界」です。

「もう二度と怪我をさせないで欲しい」

「日曜日は必ずのど自慢を観させて欲しいと言ったのに観させてもらえない時があった」

そんなクレームに対しては

「そういう施設があればそちらへ入所された方が良いですよ」

「共同生活室は他の利用者もいるので、TVを持参して居室で観られたらいかがですか?」

という毅然とした態度で事業所の方針として上司が対応してくれればいいのですが

「へへぇ~、わかりました、善処させて頂きます」

などとへいこらするものですから、現場職員が困ってしまいます。

上司からも家族からも責められ四面楚歌状態と言えます。

実情⑤「部下からも突き上げられる」

リーダー等の、ある程度の肩書きを持たされると部下や後輩からも突き上げられる存在になります。

「リーダーなんでしょ?」

「何とか上司と掛け合って現場が上手く回るようにして下さいよ」

などと言われ上司に相談に行くと

「そういう部下を取りまとめるのがお前の仕事だろ」

「現場のことはお前に任せているから何とかしろ」

などと圧力を掛けられたり、突き放されたりします。

悲しき中間管理職の立場です。

ちなみに、私もリーダーですが、上司に相談や進言をすると

「まぁまぁまぁ…なるようにしかならないよ」

などと言われどうにもならない答えしか返ってきません。

つらい立場であるのは痛いほどわかります。

最後に

「さすがにそこまでヒドい状況はないだろう」と思われるかもしれませんが、実際、私の勤務している介護施設では似たような状況です。

全国の介護施設や事業所でも、似たような状況があるのではないでしょうか。

介護職員が常にフルボッコにされている実情には「事業所の理念や方針がフルボッコの原因を作っている」という共通点があります。

介護職員の処遇や職場環境は、表面上は改善されてきているかのように見えますが、実情としてまだまだフルボッコ状態なのです。

そんな状況がイヤになって辞めていく人も後を絶ちません。

介護職員の人材不足は業界や事業所の風潮や理念や方針が創り上げているのです。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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コメント

  1. デイちゃん より:

    こんにちは。
    正確には、「まじめにまともに仕事してる介護職員はフルボッコ」だと思います。
    私のデイのスタッフは、もう本当のカスばかりなので、全くフルボッコじゃないですよ。

    なぜなら、まともに仕事してないからです。
    利用者の暴力・・・うちのカスタッフは、暴力のある利用者には近寄らない。関わらない。逃げる。なので暴力を受けることはないです。(笑)
    事故報告書・・・事故トラブルを起こしても、認知症じいさんスタッフは、「知らないよ!」「覚えてないよ!」で終了。報告書を書きません。で、それで許されるんだ~と他のカスタッフも書かなくなりました。(笑)
    受け入れ拒否権限・・・権限はないのですが、仕事自体しないので、とんでもない利用者が来ても関係ないのです。事故トラブルになろうが関係なし。そのうち利用者は大きな事故になっていなくなります。たまに訴訟沙汰になりますが、たいていはうやむやです。利用者家族も「〇んでくれてよかった」って人が多いから。もちろん事故報告書は書きません。(笑)
    クレーム・・・クレームだらけですが、カスタッフは基本スルーです。何も対応しません。そのうちクレーム言ってきた人は、「ここのスタッフに言ってもダメなんだ」とあきらめ、他のデイを探します。クレームを言われて対応しすぎるのも問題ですが、何もしないのもどうかなって感じですね。中にはまともなクレームもあるから。
    部下からのつきあげ・・・は、あるかもしれないけど、部下というかスタッフ自体がカスなので、「お前そんなこと言えた義理か?」って感じで、上長者はスルーですね。

    というわけで、まともに仕事してない介護職は、全くフルボッコじゃないんです。とにかく仕事しない、できない。
    あと介護職は、「行事の準備や実施をボランティアでさせられる」とかもあるけど、うちのカスタッフは行事の計画能力も遂行能力もなく、役割や担当をわりふってても、「ムリ~」「できません」で終了ですよ。ステキでしょ。(笑)
    2月の行事とか担当をわりふってるんだけど、担当のパートのおばはん、「私、何もできません」だって。意味がわからない。

    結局、まじめに働いてる介護職だけが消耗していくんです。何も仕事しない奴、仕事できない奴はピンピンしてますよ。
    私は、サボるのは性格的に嫌だけど、すべての責任を負わされるのも困るので、テキトーに力を入れたりぬいたりしています。

    • 山嵐 より:

      >デイちゃんさん

      こんばんは~
      コメントありがとうございます^^

      もう色々な意味で究極の状態ですね><
      そうなんですよね、仕事さえマトモにしなければフルボッコにならないで済みますし、それを黙認している事業所も問題ですね。

      • デイちゃん より:

        管理人様の施設は、なんだかんだとまじめにまともに働いているスタッフがいるんだと思います。
        で、そのスタッフ達に、運営側が「やってくれるだろ」「まあなんとかなるだろ」と甘えてる。

        私のデイというか事業所全体が、もうどんどん売上が下がって赤字たれながしになっています。ま、何も仕事しない仕事できない奴らばかりだからなんだけど。
        でもまともにまじめにやっても、別に給料は上がらないし、むしろ他のいい加減な事業所の赤字をつけかえられるだけだから。
        もうそんなにがんばらなくてもいいんじゃない?って思っています。

        そうそう、〇チ〇学〇って、英語塾とかおかしなものに手を出してたんだけど、赤字たれながしで。その赤字を介護事業につけかえてたんですよ。
        でも、とうとう英語塾はこの3月でやめるそうです。何百億円赤字たれながしたのかなあ。その分しんどい思いさせられてたんですよね。バカみたい。

        それにしても、デイのスタッフのさぼりっぷりといったら、もう本当にすごい。
        誰も仕事してないわ。本当に。
        利用者なんか全員ほったらかしで。そんなん見たら、見学に来た人、絶対契約しないでしょうよ。ケアマネも「あそこはダメよ」と新規の紹介しないでしょうよ。

        でも利用者減ったら、楽になるし、それなりに利用者とはかかわれるから。
        自分は自分なりに仕事していこうかなって感じです。
        スタッフがまともなら運営側が敵になるけど、スタッフがカスばかりだと敵はカスタッフなんですよね。

        • 山嵐 より:

          >デイちゃんさん

          こんにちは~
          返信ありがとうございます^^

          うちは真面目に頑張っているスタッフが多いと思います。
          だからこそ報われたいという気持ちが強いですね。

          そうですね、さぼりスタッフばかりだとそうなってしまいますね><

          • デイちゃん より:

            そうなんですか。だから人がいなくなっても運営できてるんですね。

            結局まともにまじめに働いてる人って、しんどい思いして一人分以上の仕事してる。給料は一人分しかもらえないのに。下手するとサービス残業させられる。
            で、行事とかも押し付けられる。あなたしかできないからって。
            あげくに利用者や家族からクレームを言われたり、上司から理不尽なこと言われたりする。働いてる分、事故などのリスクが増えるから。
            いいことないですね。

            サボってる奴らってある意味かしこいわ。
            仕事は全然しないけど一人分の給料はもらえる。わざとダラダラ残って残業つけたりしてる。サボってるから余力があるから残業も苦じゃない。で給料を増やす。
            仕事しないから、事故になるリスクも少ないので、クレームや注意も少ない。

            結局サボってる奴らが得をするようになってるんでしょうか。なんかおかしいよね?
            でも注意しても管理者に言っても何も変わらないので、もう放置することにしました。したら、利用者減りまくり、売り上げ下がりまくりになりましたとさ。(笑)

            行事も自分がやれば盛り上がりそうなんだけど、放置してます。自分の担当以外のものは。したら案の定利用者から、「行事があるから追加利用したのにつまらなかったから、もう追加利用はしない」って言われてた。しょうがないよね~。

            今月も、壁飾り・カレンダー・個別レク・集団レク・誕生会・ボランティア・節分・バレンタインと、準備しなきゃいけないことがた~くさんあったんですが、全部自分一人でしたんですよ。
            もう一人の担当のオバハンは「私できません」「ムリ~」って何もしない。それ担当わりふった意味ある?

            私のデイはスタッフがサボり、管理人様の施設は運営側がサボってるんですよ。
            やっぱりサボったもん勝ちですねえ~。

          • 山嵐 より:

            >デイちゃんさん

            こんばんは~
            返信ありがとうございます^^

            そうなんですよね、頑張っている人や気づける人ばかりが負担が大きくなるのが介護現場ですね><
            正におっしゃる通りだと思います。

  2. とも より:

    こんばんは
    私の特養でも概ね似た感じですが、リーダーになってからは「できないことはやりません」のスタンスも大切にして、看護職や現場以外の人とやりあってます。
    私たちは「仕事」をしているのであって「奉仕活動」ではない。できないことはできないとお客さん(利用者)に言う←不穏にならない程度で。利用者のニーズも大事ですが、職員が自己犠牲はいけないと思います。
    将来、少子高齢化&介護職員不足によって事業所が淘汰されていくと思います。役所からの天下り、社会福祉法人は簡単に倒産できない、と言っても介護職員がいなければ話になりませんよね。その時に介護職員を大事にしなかった事業所は衰退し、職員を大切にした施設が結果生き残るのではないかなあと考えています。

    • 山嵐 より:

      >ともさん

      こんばんは~
      コメントありがとうございます^^

      自己犠牲は本当に良くないです。
      ダメな事業所が淘汰されていくことを心の底から願っています。