「緊急ショートステイなんて金輪際やめてしまえばいい」と思う理由

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頻度はそれほど多くはないのですが(半年に1回あるかないか)、ショートステイに勤務していると戦々恐々としてしまうのが「緊急ショートステイ」です。

正式には「緊急指定短期入所生活介護」と言いますが、本記事ではわかりやすい通称の「緊急ショート」と呼ぶことにします。

緊急ショートの解説については下記記事をご参照下さい。

基本的にショートステイというのは、 『在宅介護の最後の拠り所』になるべくサービスなので、 どこの事業所も予約がいっぱいで...

その「緊急ショート」が久々に今日飛び込んできました。

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緊急が故に「入所時間が問答無用」

「緊急ショート」といえども、午前中に連絡があり、「昼食から準備して下さい」という流れならば恐るるに足りません。

日中ならば、事務員も生活相談員も看護師も上司もいて、多職種多職員の中、多角的な対応が可能になります。

しかし、「緊急」というくらいですから、お天道様が明るいうちにはなかなか入ってこず、薄暗くなった夕方や深夜に連絡が来ることが多いのです。

今回の緊急ショートの連絡も夕方でした。

そして、「入所時間は未定」という状況にも関わらず、「緊急が故に取らざるを得ない」という状況に追い込まれます。

入所時間が未定の緊急利用者を待つのは、結局は現場職員だけになります。

その後、到着時間の連絡が入るものの、19時とか20時ともなると「そんな時間まで待っていられない職種や上司」が出てきます。

事務員、生活相談員、上司は「契約は明日にするから、あとは宜しく」などと言って帰っていき、看護師も定時を過ぎれば「入所されたらバイタル測定とボディチェックお願いします」などと言って残された夜勤者に負担を被せていきます。

しわ寄せは結局は現場介護職員に圧し掛かるのです。

さすがに、夜勤者1人では対応するのは困難になるので、日勤帯の介護職員(今日は私でした)が受け入れを完了するまで残業をすることになります。

介護職員にだけしわ寄せすることが「緊急時の受け入れ体制の確保」だとするならば、「そんな体制や制度やシステムは金輪際やめてしまえばいい」とさえ思ってしまうのが「緊急ショートの実情」になります。

緊急が故に「身寄りがない」

主たる介護者(主にその人を介護していた人)が様々な理由で不在になったり居なくなってしまった場合も「緊急ショート」を利用する要件に該当します。

つまり、そういうケースの場合、緊急ショート利用中は身寄りがないのです。

「保証人」だとか「身元引受人」だとか「キーパーソン」が不在なのです。

そんな人を受け入れて、契約も翌日となった場合、「もし今晩何か特変や急変や命に関わることがあったら誰に連絡をすればいいのか」という問題があります。

時間が時間なので、契約すらしていない利用者なのです。

この場合、普通に考えて「担当居宅ケアマネ」が動いてもらわないと、ショートステイとしても困るのですが、ケアマネの多くは

「それはケアマネの業務範囲外になります」

「救急搬送すればいいのでは?」

などと簡単に言ってきます。

その言い分もわかるのですが、意識が無くなった入所者を救急車に一人だけ乗せて病院に運んでも「救急隊も病院も困る」ことは想像できますし、介護職員が同乗するにしても「ワンオペ夜勤」なのでそれも困難になります。

上司や看護師が動いてくれればいいのですが、そもそも

「入所したばかりで顔も状態も知らない」

「契約さえ済んでいない」

「治療方針の決定や病院代を支払いする権限がない」

ので「保証人やキーパーソン」の存在が必要になってきます。

もちろん、上司の適切な判断があれば一番良いのですが、そんなものはあってないようなものです。

そう考えると、やはりそういう状況の時は「担当居宅ケアマネ」が動いてもらわなければならない必要性を感じます。

一番問題なのは、それら全ての人にたらい回しにされる「現場介護職員(夜勤者)」です。

「緊急時の受け入れ体制の確保」とは、空床や宿泊できるスペースがあるとかないとかよりも、そういった所まで詳細に詰めておく体制を確保して欲しいものです。

「そんな体制さえも確保できず、現場介護職員に負担だけ押し付ける緊急ショートは金輪際やめてしまえばいい」と思ってしまいます。

まとめ

「在宅介護の最後の拠り所」と言われる「緊急ショートステイ」ですが、実情は介護職員の自己犠牲で何とか成り立っている状態です。

頻度はそれほど多くないにしても、「受け入れ体制の確保」というのがあまりにも杜撰すぎて、現状のままだと「金輪際、緊急ショートの受け入れをやめてしまえばいいのに」と思ってしまうのが正直な所です。

そもそも、緊急ショートを受け入れても、現場職員には何もメリットがありません。

特別な手当がつくわけでもなく、評価が上がるわけでもありません。

いつまでも「事業所の柔軟な対応」や「事業所の企業努力」という形の無い陽炎のようなものの陰には、現場介護職員の滝のような汗と過大な業務負担と自己犠牲が存在していることを知っておいて欲しいと思います。

必要な介護サービスを受けることは大切ですが、必要なフォロー体制や対価が伴っていないので「片手落ち」なのです。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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コメント

  1. MASK より:

    お疲れ様です。
    ほんとそれ!!
    身寄りが無い、何の情報も無いで入ってくる・・。
    入れたら入れたで「あとよろしく」って現場職員に全任せ。
    連れて来られた本人は入所の理解もしてなければ納得もしてない状態で、
    夜間不穏状態で出口探したり他利用者とのトラブル、転倒したりとかあるし。。
    あと年末年始のショート入れ過ぎも勘弁してほしい。
    ただでさえ退所未定のショート居るんだからさ・・。

    こちらは新年早々またタイムカード用意されてなくて、
    もう呆れてますわ。。

    • 山嵐 より:

      >MASKさん

      こんばんは~
      コメントありがとうございます^^

      ほんとそれ、なんですよね…。
      こんな状況で負担だけ増えるのなら「緊急ショート」なんて本当にやめてしまえばいいと思っています。

      タイムカードが用意されていないなんて、事務員と介護職の温度差を感じますね。

  2. とも より:

    日々お疲れ様です。
    緊急ショート、初めて内実を教えてもらう形になるのですが(私の勤務先はロングと定期のショートしかいないので)大変ですね。

    これに限らず、一番の問題は『(自分の持ち分の仕事以外は)介護職員にやらせる』看護職やケアマネたちだと思います。
    「私の業務外だから」とか「それぐらい介護さんがやって」などと、さも介護職がやらなければならないように誘導する人たち…。
    利用者が困ってたら放置できるわけありませんもんね、介護職も。

    最近、妊娠して仕事が困難な職員がいてシフトが破綻してるのですが、「なんとかふんばってほしい」とあまっちょろい考えでいたので、「負担かけてる職員たちに、ビアードパパのシュークリームでも持ってきなさい(怒)」と脅してしまいました(笑)

    • 山嵐 より:

      >ともさん

      こんばんは~
      コメントありがとうございます^^

      緊急ショートの受け入れ実績があると、行政からの事業所の評価が上がるんですよね。
      評価が上がると嬉しいのは事業所だけで、実績のある事業所として、今後ももれなく更なる緊急利用者を案内してくれる悪循環です。

      缶コーヒー1本でも気分が違ってきますよね。
      そりゃ高級な物や現ナマが欲しいですが、「気持ち」も大切ですね。
      何も無いなんてもってのほかです。

  3. アングラー より:

    対価が伴わない、あらゆる介護の闇に関わってる根源ですね

    • 山嵐 より:

      >アングラーさん

      こんばんは~
      コメントありがとうございます^^

      正にそれですね。
      よく「対価対価って言うけど具体的にいくらよ?」とか言う人もいますが、具体的に言えば介護職の初任給は30万円~にすればいいと思います。
      資質の向上で経験と実績のある介護職は月給50万円とか60万円貰える職業にすれば人員不足なんて一発で解決することでしょう。

      財源の問題もありますが「そもそも財源のことまで現場職員が気を遣ったり考えなきゃいけないことなのか?」と思ってしまいます。
      各分野で一流の人やプロと呼ばれている人が財源のことに配慮したり遠慮しながら仕事をしているとは思えません。

  4. MASK より:

    お疲れ様です。
    ものすごく話変わるんですが、
    家族面会の時、家族にお茶出しとかしてますか??

    • 山嵐 より:

      >MASKさん

      お疲れ様です^^

      ぶっちゃけ、特養の時は家族にお茶を出していましたが、ショートステイでは出していません。
      「特養=終の棲家」「ショートステイ=レスパイト目的等の一時預かり」だと思っているからです。
      つまり、家(特養)に訪問したり面会に来る人は理解できるのですが、ホテル(ショートステイ)にわざわざ訪問したり面会に来る家族はあまり理解ができない、というスタンスです。
      ショートに面会に来る時間と余裕があるなら、「家で看ればいいのに」ということになりかねません。

      もちろんロングショートとか、その他の特別な理由がある人もいるでしょうが、その人達に1回お茶を出してしまったら、次の面会時にも出さなければならなくなりますし、他の家族にも出さなければならなくなるので、ショートでは一切お茶は出しません。

  5. MASK より:

    返信ありがとうございます。
    そうなんですね・・。
    それって現場職員が家族にお茶出すんですか?
    利用者相手で手いっぱいなのに家族にお茶出しって・・って思うのですが(^^;
    他の特養さんもやってるんですかねぇ。。

    • 山嵐 より:

      >MASKさん

      おはようございます。
      返信ありがとうございます^^

      現場職員が出していましたね~。
      私が特養にいた頃はまだ人員も今よりマシだったような気がします。
      最近もやっているのかは定かではありませんが、無用な手間ですよね><