家族のありがちな苦情「介護施設に入所させたら認知症が進んだ」5つの原因

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介護施設では、利用者本人や家族から様々なご意見やお問合せや苦情やクレームが飛び込んできます。

その内容は、些細なことから深刻なものまで多種多様ですが、内容によっては現場職員が疲弊してしまう原因になったり、対応に苦慮するものもあります。

よくありがちな苦情のひとつに「介護施設に入れたら認知症が進んだ」というものがあります。

今回は「介護施設に入所したら認知症が進むのか?その原因は何?」ということについて記事を書きたいと思います。

その苦情の謂わんとしていること

認知症が進んで嬉しい人はいません。

だからこそ苦情になるわけですが、この場合、家族が謂わんとしていることは

  • ちゃんとした介護をしてくれていないのではないか
  • 自分の身内(利用者)だけ関りが少ないのではないか
  • レクリエーションや体操などの頭や体を使うようなサービスを提供してくれていないのではないか
  • プロとしての技術や知識が未熟であったり完璧な業務が達成されていないのではないか

という「事業所や職員の質」を疑っている場合が多いかと思います。

確かに人員不足でレクや体操まで手が回らない日があるのは事実ですが、現状で介護保険で運営されている介護施設では「どの事業所も現状で精一杯のことはやっている」はずです。

極論で言ってしまえば「介護施設に入所させて認知症が進んだ気がする状態がとても嫌」なら「認知症が一切進まないような対応ができる他の施設への転所を考える必要がある」のです。

恐らく、そんな介護施設はこの世には存在しません。

しかし、事業所はそういった苦情に対しても

「申し訳ございません」

「善処します」

「対応を検討します」

と言って結局は現場の介護職員にしわ寄せをしてきます。

人員の補充もされぬまま、しわ寄せされた現場職員は更にストレスを溜め込んだり過重労働となり、耐えきれずに辞めていってしまう職員も出てきてしまいます。

そうなると、更に人員不足となり満足なケアが提供できない悪循環になってしまいます。

実際、認知症は進んでいるのか「5つの原因」

この点に関しては個人的な要因が大きく、認知症の進行スピードも人それぞれになりますし、主観的・客観的に判断することはなかなか難しいのですが、よく言われるのが「家にいた時より理解力が低下した気がする」「自分でできることが減った気がする」ということです。

その点に関して解説しますと、家にいた時とは「環境も生活リズムも自由度も考えたり行動する頻度も対応している介護者も違う」のですから少なからず変化があって当然なのです。

①環境が違う

高齢者や認知症の人は特に環境の変化に敏感です。

そして環境の変化が苦手です。

「施設入所」ということ自体が「大きな環境の変化」になります。

大きな環境の変化があれば、戸惑ったり環境に適応できなかったりします。

認知症が進行してもおかしくはありません。

つまり、「施設入所自体」が招いた結果なのです。

②生活リズムが違う

介護施設へ入所すれば食事や寝る時間がほぼ決まっていて「規則正しい生活」になります。

多少の個々のリズムへの対応は可能ですが、そういうものを目指したユニットケアは既に破綻しているので、ある程度は施設のリズムに合わせてもらう必要があります。

今まで家庭で過ごしていたリズムとは違ってくるかもしれません。

そういう今までの生活とのリズムの違いが、認知症を進行させるリスクになり得ます。

③自由度が違う

介護施設は共同生活の場でもありますし、自宅のように自由気ままに好き勝手なことはできなくなります。

買い食いや夜中に冷蔵庫の中の物を自由に食べたりすることもできません。

そういう状況に「不自由さ」を感じ、段々と活気がなくなる可能性はあり得ます。

認知症が進行してしまう可能性もあるでしょう。

④考えたり行動する頻度が違う

今まで不完全ながら自分自身でやってきたことも、介護職員が援助したり支援したり介助することによって、思考を巡らせて考えたり行動する頻度が少なくなってきます。

「何か困ったら職員にやってもらえばいいや」

「座っていれば食事が運ばれてくる」

という三食昼寝付きの生活になってしまうと、認知症が進行する原因になります(もちろん、レクや体操は可能な限り適宜提供します)。

ですから、「自分でできることは自分でやってもらう」ようにはするのですが、今度はそれによって

「介護料を払っているのに何もしてくれない」

「自分(の家族)だけほったらかしにされている」

という新たな苦情を発生させることになってしまいます。

⑤介護者が違う

今まで家庭では、家族や身内が介護していたのに、施設に入ると介護者が「赤の他人の介護職員」になります。

身内と赤の他人では気安さに雲泥の差があります。

そして、家庭では「マンツーマン」だった介護が、介護施設では「利用者3人~20人に一人の職員配置」に濃度が薄まります。

厳密に言うと、知識や技術は介護施設の職員の方がプロでも、濃度や介護量で言えば家庭の方が手厚いのです。

ましてや他人に介護されれば、落ち着かなくなるのは認知症者でなくとも同じです。

介護者が変われば認知症が進行するリスクになり得ます。

最後に

今回は「介護施設に入所すると認知症が進行する可能性のある5つの原因」について記事を書きました。

要は「その原因を払拭できるような介護を提供して欲しい」ということになるのでしょうが、現場職員の意識や努力で改善できるものは限られているのが現状です。

その理由は「人員や環境の問題」があり、更にはそれらを改善させることなく「現場職員だけに責任が押し付けられている」という実情があるからです。

家庭という限られたスペースと環境の中では行えていたことが、介護施設という集団生活というオープンな環境に置かれると「今までできていたことが出来なくなった」ということは往々にしてあり得ます。

それを以て「認知症が進んだ」と言うのは早合点で、実際は「出来ていたように見えたことは環境が変われば出来なくなることだった」ということが顕在化してきただけかもしれません。

そもそも、「施設に入れて介護のプロに任せれば認知症が改善するという誤解」をされている場合は、「施設入所自体が認知症進行のリスクを高める可能性があること」「認知症の進行を遅らせることは可能でも改善させることは不可能」であるということを理解した上で入所申し込みをして頂く必要があります。

施設側からも事前にそういった情報提供や情報発信を行い、丁寧な説明が可能であれば、こういう家族からありがちな苦情も減っていくのだろうと思います。

こういう本質を利用者や家族や世間に伝えられない間は、まだまだ介護業界の闇は深いと言えます。

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